沖縄旅行(四日目)

5泊6日の沖縄旅行も半分を越えた。書き出しは5日目のお昼です。
せっかくだし、一日くらいは離島にも行ってみたいな〜と思い、Discord民の沖縄好きの一人がよく行くと言っていた水納島という島に向かうことにした。ほぼ前日の深夜か当日の朝に予定を決めているおかげで、高速バスの予約もしておらず、チケット販売所を探す時間もなかったのでバス停で待ってみたら当日でも乗れることがわかって安心した。あぶね。那覇から約2時間、場所でいうと本島中部の西側、渡久地港への中継駅へ。

バスを2度乗り継いで船の発着場に向かう。最後のバスでは運転手のおじさんが運転席から「大丈夫ですか~!?」と客に声をかけ続けていて、客が「大丈夫です!!」と大きな声で答えたところで車が発進した。コールアンドレスポンス。ライブかな。こんなことだから遅れるのでは(実際所定の時間より少し遅れていた)と思ったのだけれど、ちょっとおもしろかったのでよかった。
車の中では運転手がお客さんに話しかけ続けており(今回は全体にではなく、海外からきた白人男性と日本人女性のカップルっぽいお客さんに)、「おれは海外旅行って高くていけないんだよな、マニーがないからさ」という感じだった。こちらにきてから、バーのマスターだったりエンジニアの友達だったり、いろんな人が口を揃えて沖縄には金がないと口にしていたことをふと思いだしながらバスに乗っていた。

渡久地港(みなとといっても本当に小さい船の停泊場だ)に着いて水納島との往復のチケットを買った。水納島は全週5kmくらいの小さな離島とは言っても有人島で、観光業が始まってから人が住んでいるらしい。ただこの時期は完全にオフシーズンなので飲食店もやってないみたい。なんなら自販機があるかないかくらいらしい。勧めてくれた友達も同じようなことを言っていたが、マジなんだね。(結果的に島では自販機は発見したんだけれど、Googleマップで営業中って書いてあった飲食店2軒はどちらもやっていなかった。)

スーパーで酒とかおにぎりとかサンドイッチとかを買い込んで戻ったら出発の時間で、急いで乗り込んだ。ぼく以外には海外から来られたぽい白人女性三人のグループと、たぶんなんらか島の仕事で移動するおじさんだけだった。船で15分進むと、もう水納島に到着した。船の道中も思っていたんだけれど、天気がよくて空気が澄んでいるからか、本当に景色が綺麗で、水平線が具体的に(?)よく見える。今まで見てた水平線って曖昧だったんだなあと思わせられるほどだった。



船を降りると、高校生たちが学校の行事かなにかでダイビングスーツみたいのを着て、大量にいた。一人できていると、たくさんの人を見るとちょっとびびる。なんか圧を勝手に感じるんだよな。オフシーズン過ぎてロッカーも稼働していないので、スーツケースを引きながら島内を徘徊せざるを得ないが、もうここまできてダルがってもね!
とりあえずゆっくり飲食できて、良い感じに座れる浜辺を探していく。最初に発見したビーチは泥と石がおおくて、全体的に湿っていたのでここを飲み会場にするには微妙だなあと思い他をあたるべく道を進んでいくと、島内で仕事されてそうな人に出会った。日差しはつよいは荷物は重いわで一旦休めるところ急募!の状態だったので、その方に「すみません、ひとけがすくない浜辺ってどこですか?」と聞いたらすごく変な顔をされる。まあオフシーズンにスーツケース引いてその質問だもんな....そこはかとなく怪訝な顔をされながら、「道を歩いていけば、どこかの浜辺にたどりつくと思うけど...」と適当に会話を切られる。びびらせてごめんな。



草原をスーツケースを引いたり持ち歩いたりしながら、ひいふう言いながら坂を上っていくと、急にわっと海が見えて唐突に嬉しさが込み上げてきた。さっきも海見てたんだけどね。砂浜なので当然だけれど、足元は細かい砂だ。スーツケース横にするか少し悩んだけれど、えいやとおいてみた。なんか公園の土に座ってみるときみたいな勢い、伝わりますかね....。一回スーツケースおいて砂浜にずぼんで座ってしまうともう楽しむしかないという感じで踏ん切りがついてくる。買ってきたビールを開けて、サンドイッチを食べるとなんかすごく楽しくなってきた!なんでもないサンドイッチをもくもくと食べて、昨日も一昨日も飲んだオリオンビールをまた飲んでいるだけなのに、目の前にひらけたきれいな海と砂浜と、ここまで頑張って歩いてきた謎の達成感ですごく美味しく感じるし。誰もいないビーチ!最高!なんならさっきまで飛行機の中でこれを書いていたんだけれど、思い出すだけでちょっと涙ぐみそうになるほどだった。


飲み会が始まってからはしばらくぼーっと飲み食いしながら海を見ていた。二日目に見た海みたいに晴れているのに、波の白いところがないなーとぼーっと見ていたんだけれど、見てる角度の問題か!と気づいて急に立ったら立ちくらみがきた。バカが...。でもたのしい!ちなみに二日目は防波堤の上だったのでたぶん仮説はあってそうなんだけど、たかが立ってみたくらいでは差がわからなかった。天才科学者。
水納島を到着から出航するまで三時間くらいあり、若干落ち着いてきたので、ちょっとでも海に入るか悩みつつDiscordの民に海を見せてあげることにした。ちなみに一ミリも頼まれてない。みんなやさしいのでなんとなく聞いてくれたり、喜んでくれたりして嬉しかった。さすがに回線が細く、配信をやめて別の話題を話しながら、膝下まで海に入ったら楽しすぎて、集中したくて通話切ってた(ごめん)。足の裏で砂浜の細かい砂をふんだり、そこらじゅうにちらばっている白い珊瑚の死骸を踏みながら海にはいる。水温は11月なのにぜんぜん冷たくなくて、温水プールほどじゃないって感じだった。海の深さって目視だと浅そうに見えるのに、入ってみたら意外に深くてズボンがびしょびしょになって笑ってしまった。ひともいないのでスーツケースを置き去りにして、砂浜を適当に歩き続けてみる。微妙に珊瑚の大きさが変わってごつごつして痛かったり、砂の種類が違うのか泥っぽくなった砂をふみぬいたりして足元の感触を楽しみにながら、10分くらい歩いたら曲がり角になり(小さい島なため)、進んだら人が見えたのでびっくりして引き返した。いないつもりではしゃいでたのに。
そんなこんなで3時間くらい、日差しを浴びながら酒飲んだり、通話にもどったりまた水に入ったりしながら海を楽しんだ。海、三時間もあると潮が満ちたりもするっぽく、飲んでる途中に目の前まで海が来て、焦りながらスーツケースを移動させたりした。
出航の時間が来てしまったので、船で本島に戻る。いやーいい島でした。

あとの日になって、そういえばと家族に沖縄にきたことをつたえたところ、幼少期に家族旅行で沖縄にきた際に、ぼくと妹は水納島にダイビングしにきたらしいと聞いて驚いた。自立を促すために子ども二人でツアーに参加させて、無事かどうか気が気じゃなかったらしい。親って大変だ。父も言っていたが、たまたま自分の選択でこの島に戻ってきたのはなんだか不思議な巡り合わせだなあとしみじみとした。父もしみじみしてるんだろうな。

この日に那覇に戻ってもよかったんだけど、せっかくなので渡久地の海辺の宿に泊まることにした。海側に泊まるには追加で2000円かかるときいて、さんざん見てきたわい!と思って断った笑 これがケチ、ってやつですかね....。
その後は渡久地の居酒屋で、飲んだり夜の渡久地を散歩してみたりした。泡盛以前に庶民が飲んでいた、イムゲーなる酒が復刻されたらしく、それを飲んだり、沖縄天ぷら?分厚くてふくふくした衣で巻かれた天ぷらを食べたりした。渡久地は飲食店が那覇程は多くないが、この店は全部美味しかったのでおすすめです。沖縄旅行も残り少なくなってきた。四日目終わり。


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