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2ヶ月間、1人の大学生とガチで向き合って、自分なりの「メンター論」を考えた。

3-4年前は、よく大学生とイベント企画とかしてたのだけど、思うとこもあって、この1年くらいはプロだけの少数精鋭にこだわって活動してきた。

そしたら、ここ数ヶ月、自分のフェーズが変わったのか大学生と関わる機会が増えてきて、なんならこの2ヶ月は、雇用関係のような縛りはないけれど、一人の大学生とメンターのような立場でガッツリ向き合うことになった。

※「メンター」とは?
仕事上(または人生)の指導者、助言者の意味。メンター制度とは、企業において、新入社員などの精神的なサポートをするために、専任者をもうける制度のことで、日本におけるOJT制度が元になっている。メンターは、キャリア形成をはじめ生活上のさまざまな悩み相談を受けながら、育成にあたる。

で、これはこれで良い機会だし「年齢も上がると今後増えていくかも?」「今後の子育てのためになるかも?」とか思い、その大学生とガチで向き合いながら自分なりの「メンター論」を考え込んでみた。

2017年12月18日時点での話だし、正直まだまだシンプルに言語化できてないけど、「今の私はこういうスタンスだ」とまとめておこうと思う。

===目次===

■自分はこんな人が好きだし、自分もそうありたい。
■自分の中で決めた、3つの条件設定。
■自分がメンターとしてやったこと3つ。
■メンターとして人に接することは、自分に問うこと。

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■自分はこんな人が好きだし、自分もそうありたい。

契約などによる明確な縛りがなければ、人の関係性なんて、最後は好みの問題だと思う。だから、「メンター」なんて、金に換算しだすとバカらしくなるくらいの時間や精神を消費する関係性には、相手の未来を考えつつも、自分の好みを言わせてほしい。というか、始まりがある以上終わりがあって、自分の中に目標設定が欲しいところがある。もちろん、別にそれを聞くかどうかは本人の勝手だ。何が良い悪いとかではなく、相性の問題。

・収入に困らず、社会的に存在意義のある人に。
別に組織に属しても、個人でもいいのだけど、「社会的に存在意義のある」は、自分の子供が生まれてから特に考えるようになったことだ。世の中は、どんどん世代交代をしながら未来へ進んでいく。絶望や辛いことが増えていく世の中なので、未来を少しでも良い方向に動かす価値をもつ人になれた方が、人生楽しめるんじゃないかと思う。
「収入に困らず」は、私が稼ぎがなく借金をし家族に辛い思いをさせたことがあり、少しずつ這い上がってきたものの、やりたいことを続けるためには「お金」は本当に大事だと実感しているので、存在意義があるようになってから、そこでちゃんとお金も生める人になった方がいい(私もまだまだ出来てない)。

・身近な誰かへ手紙を書くように、自分の物語を綴るように。
これは私が多大なる影響を受けている、起業家/投資家の家入一真さんがよく使う言葉だ。この後、引用する家入さんのインタビューのような思想にどっぷり浸かってるので、イベントでも、サービスでも、自分で立ち上げなくても、誰かのものに参加してもいいんだけど、思想が載ったものを作れる人になってくれた方が私は好きだなと思う。ちょっと、↓よかったら読んでみてください。

僕自身が事業を作るときや、僕の支援する若い子達常に言っているのが、『身近な誰か1人の顔を思い浮かべ、その人に手紙を書くようにビジネスを作れ』ってことですね。
20代の女性に向けて〜とか30代の経営者に向けて〜とか、みんなすぐそういうことを言っちゃうんだけど、顔が見えない匿名の相手に何かを提供しようとしても、結局誰に刺さっているかわからないまま終わってしまうんですよ。もちろん、そういうやり方で上手くいく人もいるとは思うし、僕のやり方と合っていないだけなんですけどね。とにかく1人、顔を思い浮かべろと。自分でもおばあちゃんでも友達でも恋人でも誰でもいいんだけど、誰かの顔が思い浮かばないんだったら、それは自分がやるべきことじゃない。その顔が思い浮かぶ誰か別の人がやればよくて、わざわざ自分がやる必要が無いことであると思います。
「何でその事業をやろうと思っているか」の部分において、バックグラウンドにちゃんと物語があるものが好きですね。日々、イベントで起業家志望の子に出会ったり、直接ご連絡をいただいて相談に乗ることもあるんですけど、事業計画などよりも、「そもそも何でやるの?」という話を掘り下げて聞きます。もちろん、事業内容についてアドバイスなどをすることもありますが、「これだけ世の中にビジネスが溢れている中で、何故それをわざわざあなたがやる必要があるの?」と。
例えば、僕が明日死んだとしても、世の中は回るんですよね。多少悲しんでくれる人はいるかもしれないけれど、世界中のほとんどの人にとって、何も影響が無いわけです。起業って、社会という池に石を投げるということだと僕は思っているのですが、わざわざ波紋を起こす必要がなぜあるのか。「それは、本当にあなたがやる必要があるんですか?」と掘り下げていくと、例えば「実は、幼少期にこういう辛いことがあったので、それを世の中から無くしたいと思い、こういうことをやろうと思ってます」なんてドロッとした思いが溢れ出てくるわけですよ。だから、僕の投資先で一致しているものは、全て物語がある起業家で、その「人」の「物語」に「登場人物として参加をしたくて」出資をするという感じですね。

※Angel Base「物語を綴るように起業しよう ー 家入 一真」
(前編)http://angel-base.com/kazuma-ieiri/
(後編)http://angel-base.com/ieiri-kazuma/


■自分の中で決めた、3つの条件設定。

私は、「なんでも自由にしていいよ!」と言われると何も頭が働かなくなるタイプで、何かしら制限があった方が好きだ。なので、今回は自分で自分にルールを作った。

1、自分が経験からしか伝えれることは出来ない。
ない。自分がやってないこと、経験してないことを「それは違う」という人がいるけれど、それはしたくない。「私はこうだったよー」という体験談やそれからの発展で考えたことを伝えることはできるが、それはあくまで「事例」だ。世の中の働き方、暮らし方、生き方の選択肢や戦略が、こんなに爆速で多様している中で、これが好き/嫌いという話はあるかもしれないが、何が正しい/間違っているという話は本当に断言できない。

2、自分より若い人達の方が優秀。
最近、少しずつ時代の変化についていけていなくなっているのを感じる。まだ小さなヒビのようなものだと認識しているけど、これがどんどん大きくなっていくことを考えると、時代の流行のど真ん中にいて、新しいテクノロジーを自然と使いこなしている自分より若い人達の方が優秀だと思う。年齢が上だから、自分の方が上だから偉そうになってはいけない。それは時代遅れかもしれないから。

3、人は、自分で決めないと動かない。
これは自分がそういう扱いづらいタイプだから、人と接する上でもそれを前提にしている。雇用関係など契約で縛られている関係性などでなければ、年長者や経験者が言うことであっても、そこに強制力はない。結局やるのは本人で、それは自己責任であり、本人にしか見えない価値や出来ない勝ち方があるのかもしれない。それで私と考え方が違っていたとしても、最後は応援するし、極論「応援するからこそ、距離を置く/関わらない。」というのがあると思っている。ちなみに、これに関連して「人は育てるものじゃなく、育つもの」とも思う。


■自分がメンターとしてやること3つ。

これまで書いたことで、目標と条件が決まったので、そのために自分がどういうアプローチをするか?を考えた。

1、選択肢を提案すること。
「自分で決めてもらう」ということを大事にするとすれば、必要なのは、答えではなく選択肢だ。私は、加減がわからないので、相手の状況に関わらず大量の情報を投げつけてしまうとこあって申し訳ないのだが…、「これが良さそうだなーと思うんですよ」と言われたら、自分がどっちが良いと思ってるかは置いといて、他の視点や選択肢を投げてみたりする。とりあえず選択肢を増やす。で、もう、あとは徹底的に悩んでもらう。

2、思想の糸をたぐるために問いを投げること。
「物語を綴るように」ということを意識してもらうとすれば、それは現在から未来へ進行していくものになるのだけど、現在から始まるものではなく、そこには過去がある。これは思想に関しても一緒で、人が持っている強い思想の根源を辿っていくと、だいたい、コンプレックスやネガティブな原体験に繋がっている。この原体験が本当に大事だと思っていて、船の碇のように作用するそれは、その後の行動にブレが生まれそうになったとき、辿るだけで初心に変えれるし、エネルギーを生める。そのために「なんでそう思ったの?」とか問いを投げ続ける。たまに詰める。

3、次へ繋ぐこと。
メンターというものは、一生メンターにしておける人もいると思うが、私はまだ全然上り詰めてもいなくて途中段階の人にいる人なので、特定のフェーズにいる人しかメンタリングすることが出来ない。というか、自分の経験からのみ話すとすれば、それは地方からの戦い方、フレキシブルな働き方、絶望からの生存戦略みたいなものでしか話せないので、ある程度まできたら、本人がどこに向かいたいかをたぐりよせて、予測して、次へ繋いであげるべきだ。


■メンターとして接することは、自分に問うこと。

私は来年、仕事に関して、自分的には大きなチャレンジをする。今の戦い方はずっと続けられないと思っていて、来年5月に2人目の子供が生まれるのを機会に、覚悟を決めて踏み込んでみる、そして勝つ。

…と決めれたのも、実は、この2ヶ月のお陰だ。メンターとして踏み込んで人と接する場合、人の人生にも影響を与えたりするわけで、それなりに責任が伴う。そして、矛盾が生まれないよう、一本の筋を通して発言しないといけない。

これが、自分の過去の経験をたぐって思想を整理してくことに繋がった。このタイミングで出来たのは本当に良い縁でした、最近とても運が良い。

いやぁーーー、この2ヶ月、めっちゃ頭使って楽しかったー!!
でも、本当に疲れたから、もう暫くこういうのいいや!笑

来年は、自分の力を高めることに注力したい。

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ちなみに、その大学生って、この人なんですけどね。

自分が出来ないことを出来る人って、尊敬しますよね。



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