癒えなくても許す

人に優しく生きることが正しいことだと思ってた。
だから、相手の意見を否定をせず、
全て受け止められる人になろうと思った。

私なりの努力を続けた。
どちらの言い分も聞き続けた。
私は何も言えなかった。

私を介して彼らは喧嘩をしていた。
どちらも直接は伝えず、
私はお互いの不満を聞いていた。
苦しいとは言えなかった。ただ受け止め続けた。

でも、ふとしたきっかけで、
その2人は仲直りした。

全てが良く終わったような雰囲気だった。
僕の中には受け止めきれない思いが残った。

利用するだけ利用して、
彼らはのうのうと生きている。

でももう今頃そんなことを言っても、
その時に嫌だと言わなかった僕が悪いだけ。

また踏み台か。
そんな思いにふと心が襲われる。
自分にまだこんなにも人を憎む心があるなんて。

ざわつく心持ち続けるのもしんどい。
癒えなくても許すことにした。
踏み台じゃない、
誰かが僕の心の中にある椅子に座ったんだ。

そんなことを思いながら、
必要としてくれる人のもとへ
今日も椅子を差し出す。

彼らとの別れの桜
この思いとも早く別れよう

僕の心の奥にわかってくれる存在がいるから。

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