映画「ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー」ネタバレ無し感想

こんにちは! 雫倉紗凡(@bubbly_drop)です。
今回は、4月28日に劇場公開された映画「ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー」の感想を書いていきます。

なるべくネタバレ無しで書きますので、まだ観ていないという方もぜひお読みください。

あらすじ

ニューヨークで配管工を営む双子の
兄弟マリオとルイージ。
謎の土管で迷いこんだのは、魔法に満ちた新世界。
はなればなれになってしまった兄弟が、
絆の力で世界の危機に立ち向かう。

公式サイトより

感想:面白かった!

結論から言えば、「めちゃくちゃ面白かった!」です。

最初から最後までワクワクの止まらない展開で、90分間スクリーンから目が離せませんでした。

おなじみの二次元ステージ風演出やマリオカート的カーチェイスなど、ゲームの魅力がうまく映画という形で表現されていたように思います。

ストーリー構成はごくシンプルな王道展開。筆者がちょうど先日『SAVE THE CAT』を読んだばかりであることもあって、「エンターテインメントのお手本」を見ている感覚がありました。特に後半はベタベタな展開が続くので正直言って先が読めてしまうのですが、「結局これが見てえんだよ」と頷かされる最高のクライマックスでした。

あと、挿入歌。音楽好き・洋画好きでなくともどこかで一度は聴いたことあるような使い古された選曲に、製作陣の「とりあえずこれ流しときゃいいんだろ」を感じて思わず笑ってしまいました。そうです、それ流しときゃいいんですよ。

評論家は酷評?

6月1日時点で興行収入が全世界における興行収入が12億8800万ドル(『アナ雪2』についでアニメ映画史上2位)と大ヒットの本作ですが、評論筋からの評価は芳しくないようです。アメリカの大手映画批評サイト「ロッテントマト」でも、一般視聴者からの高評価95%に対し、評論家からの高評価は58%にとどまっています(2023年6月18日現在)。

同サイトで低評価のレビューをいくつか読んでみると……。

“The Super Mario Bros. Movie” is a narrative failure. There's little to no emotional connection between the characters and their plight, motivations, and ultimate objectives.
(『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』は失敗作の物語だ。登場人物と彼らが立たされた苦境、動機や目的の間に感情面での接続がほとんどない)

Grant Watsonによるレビュー(翻訳は筆者による。以下同)

Colorful, energetic and empty as a sugar-laden breakfast cereal, The Super Mario Bros. Movie is the kind of kid film that gives kid films a bad reputation.
(カラフルで動きが激しく、そして砂糖たっぷり朝食用シリアルのように空虚な『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』は、子供向け映画の評判を落とす類の子供向け映画だ)

Joshua Starnesによるレビュー

といった感じでした。

このような批評を受ける理由としては、登場人物たちの動機や思想といった人間ドラマ要素が最低限にとどめられている点が挙げられるでしょう。

例えば、キノコ王国を守ろうと奮闘するピーチ姫ですが、彼女と王国の関わり、彼女の住人たちへの想いについては中盤でさらっと説明される程度です。また、ラスボスのクッパはピーチ姫と結婚するべく大暴れしますが、姫との出会いなどのエピソードには触れられず、ただ「姫と結婚したい」という感情が語られるのみです。

ほかにも「ピノキオが見知らぬ侵入者であるマリオの案内人をあっさり引き受けたのは不自然ではないか」など、冷静に見れば細かいツッコミどころはいろいろあり、重厚なドラマを期待する観客にとっては物足りないかもしれません。

とはいえ、マリオ・ルイージのきょうだい愛や、次々と降りかかる困難に諦めず立ち向かっていくマリオの内面的成長などはしっかり描かれていたので、鑑賞後に何も心に残らないということはありませんでした。

90分という短い時間に必要十分なシーンが詰め込まれた、「シンプル・イズ・ベスト」なエンターテインメントだったように思います。

まとめ

今回は映画「ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー」のレビューを書きました。

筆者はマリオにそこまで詳しいわけではなく、作中に出てくるアイテムなどはわからないものも多かったですが、それでも十分に楽しめました。

観ようか迷っている方には、ぜひ劇場での鑑賞をお勧めします!

それでは、最後までお読みいただきありがとうございました!


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