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備忘録 22-11-20

舟覆(くつがえ)りてすなわち善く游ぐを見、馬奔(はし)りてすなわち良く御するを見る

――舟覆乃見善游、馬奔乃見良御

『淮南子』

「舟がひっくり返ったときに、はじめて泳ぎの達者な人間であるかどうかがわかる。馬が走り出したときに、はじめて乗りこなす術を身に心得ている人間であるかどうかがわかる」という意味だ。つまり、ピンチに陥ったときに、はじめてその人の真価が発揮されるというのである。

 馬が並足でかけているときは、馬術の心得のない者でも、背中にしがみついていることはできるかもしれない。だが、ちょっとスピードをあげれば、たちまち悲鳴をあげたり、ふり落とされたりしてしまう。

事業経営も同じことだ。時に恵まれれば、凡庸な経営者でも、それなりの成績を上げることができる。だが、それを自分の実力だと錯覚してはならない。実力が試されるのは、ピンチに陥ったときだ。ピンチは必ずおとずれる。そのピンチを乗り切ってこそ、一人前の経営者と言えるのだ。ふだんから実力を養っておくことを忘れてはならない。

以上、「中国古典一日一言」(守屋洋)より

今日も一日顔晴りましょう。

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