備忘録 22-07-20
先ず和して而(しか)る後に大事を造(な)す
――先和而造大事
『呉子』
『呉子』の柱に、「和」とは「衆心の一致なり」とある。組織の意識統一と言ってよい。大きな仕事をなし遂げるためには、これが欠かせないというのだ。
「和」には、二つのことが含まれている。第一に、経営トップの意志が末端まできちんと浸透していることだ。これは言うまでもないが、もう一つ忘れてならないのは、下からの支持である。下の者が受動的に上の決定を受け入れるのではなく、自発的な意欲を燃やせるようなかたちでの「和」であることが望ましい。
命令や強制だけでは、「和」は生まれてこない。『呉子』は、
「むかしから名リーダーは、まず部下を教育し、部下の団結をかちとることにつとめてきた」
と語っている。ふだんの教育訓練なくして「和」は生まれないということだ。
こういう意味でも、社員研修はもっと見なおされてしかるべきなのかもしれない。
以上、「中国古典一日一言」(守屋洋)より
今日も一日がんばりましょう。
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