発達障害診断が回り回って家庭の平和に貢献した話(カサンドラ克服/アスペルガー/ASD/HSP/夫婦関係)

我が家で少し驚くことがあったので、自分の為にも、同じような家庭の為にも記載したい。今回のテーマは、アスペルガーとカサンドラ症候群です。

Wikipediaより
カサンドラ症候群とは、アスペルガー症候群の夫または妻(あるいはパートナー)と情緒的な相互関係が築けないために配偶者やパートナーに生じる、身体的・精神的症状を表す言葉である。

【概要】
アスペルガー症候群の伴侶を持った配偶者は、コミュニケーションがうまくいかず、わかってもらえないことから自信を失ってしまう。また、世間的には問題なく見えるアスペルガーの伴侶への不満を口にしても、人々から信じてもらえない。その葛藤から精神的、身体的苦痛が生じる[2]という仮説である。現在のDSM(精神障害の診断と統計マニュアル)その他には認められていない概念である。また、カサンドラ症候群の場合、夫婦間においてどちらか一方が悪く、どちらが正しいか、という問題ではないことに留意すべきである。

症状としては偏頭痛、体重の増加または減少、自己評価の低下、パニック障害、抑うつ、無気力などがある。近年、カサンドラ症候群を訴える者のブログも見られ、アスペルガー症候群の伴侶を持つ者の二次障害として問題となっている。パートナーが(診断の有無にかかわらず)アスペルガー症候群の兆候を示すカップルは、日常生活においてさまざまな問題にぶつかる。そんな人々を支援するための書籍やカウンセリングがますます必要とされ、夫婦間のケアの重要性が指摘されている。

夫との情緒的交流がうまくいかない妻は、何が何だか理由はわからないけれど苦しい、周囲は苦しんでいることを理解してくれないという二重の苦しみの状態にある。本人が問題の本質がわからないこと、周囲が問題の存在さえ理解してくれないこと、この二つの要素が現在のカサンドラを巡る問題の本質になっている。

ちなみに、本件については過去に私の記事に記載したことがあります。意外と多く読まれている記事です。


不思議な現象で、私の発達障害の診断により、母親のカサンドラが明るみに出ました。その後のお話ですが、正体がわかった故、対処もすることができ(相互理解が深まり)我が家はより平和になりました。大きな喧嘩をすることがほぼほぼ無くなったのです。少しばかり、この現象を客観的に見てみると、息子は自身を犠牲にして(発達障害の烙印をかぶって)、母親を助けたという見方もできます。息子と母親という関係において、無意識のうちに息子が母親にとってのヒーローになるということはよく起こる現象です。

今回は、父親が自分のアスペルガーを認め、自己理解をした上で夫婦関係を改善した事例です。僕は結婚に失敗しましたが、両親は乗り越えていけそうです。

尚、私の母親はHSP(ハイリーセンシティブ)体質です。私の元妻もHSP気質なところがありました。

幾分、プライベートな家庭事情ですし、家族も読んでいる可能性は無きにしもあらずなのですが、今回は少しでも同じような家庭や相互理解向上の為にも書くことにします。

一般的に、子供が(特に男児が)アスペルガーの場合、その父親もアスペルガーの可能性が高いです。男から男への遺伝子にアスペルガー要素は比較的多く現れると言われています。アスペルガーは高IQ低EQのようなもので、頭は良いけれど人の気持ちがわからない性質です(かなーりざっくりです)

人に向かって「あなたはアスペルガーじゃないか?」ということはいくら家族といえどもできないので、この話は私からはしないでいましたが、自身のASD(アスペルガーと同義です)診断がおりてから、父にも同じ気質があることは確信していました。

それと同時に、自己理解で本を読んで行く中で、良き理解者である母親もアスペルガーのことをよく知るようになりました。母親もまた、アスペルガーの子と夫を持つため、当然ですが無関係ではないのです。

ちなみに、私の父親は仕事ができます。経済的にも会社を経営し、成功していると思います。私が幼い頃は会社も小さく低収入でしたが、持ち前の突き詰める力で本の売り上げを伸ばしていきました。今思えば、アスペルガーとしての才能をおおいに発揮してきました。

こんなに父親のことを書くのは初めてかもしれません。自分以外のことに責任は持てませんし、他人にはプライバシーがあります。ただ今回、自分のASD診断と家族での出来事がリンクしたので、不思議な現象として記しています。

今日、家族でご飯を食べている時、父親がさらっと「今読んでるアスペルガーの男性がどのように妻に接するといいかという本がまさに私とお母さんのことを言い当てているようで、自分のことがよくわかった」と言い出しました。

父は自分の父親も明らかに自閉症気質だったことも加えます。「目を合わせて笑顔で笑い合ったことがない」とのこと。「母は父といるのが退屈すぎて、夜に話し相手が欲しくてスナックでバイトしてたんだよ」と。父の両親もまた、アスペルガーとカサンドラの組み合わせだったのでしょう。

父親が何の本を読んでいるのかまでは聞きませんでした。それよりも、父親自身が自分で自分をアスペルガーだと正式に認めたことが意外でした。しかも、落ち込むそぶりさえなく、むしろ長年の謎がわかったかのように興奮気味でさえありました。不思議です。

ここまで読んでわかるように、僕は父親との関係性は現在は良くありません。悪いわけではないですが、一定の距離を置くようにあえてしています。似たモノ同士ですので、嫌な部分が似てるのだと思います。




上記のように、関連図書は沢山あります。私にもいつか読むタイミングが来るかもしれません。

一つ、感情の部分で言うと、嬉しい気持ちです。私の発達障害診断が結果的に母親のカサンドラを明るみに出し、対策を取れるようになった。父親の良い所は、自助ができることです。自分で学び、それを行動に移して日常を変えています。最近は父が癇癪を起こすことも減りました。

おそらく、きっかけは私の母親が父に対話を続けたことなのだと思います。幾分と平和になった我が家は、より心を休ませられる場所になりました。

こんな夫婦の形もあるのだなと、感慨深いです。





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