サービスデザインへの理解を深める
前回の講義からだいぶ時間が経ってしまいましたが、先日優秀なチームメイトとのディスカッションを通じて、だいぶ頭の中が整理されてきたので、一度アウトプットしています。
問い①:そもそもなぜサービスデザインやUXデザインが注目を集めるようになったのか?
自分なりの解釈をすると、以下の2つの変化から生まれてきたのかなと思います。
変化①「モノからコトへ」+ 変化②「人間中心設計によるプロダクトデザイン」=「サービスデザイン」
変化①「モノからコトへ」
モノが溢れる時代になり、人が抱える課題が少なくなり、物の所有に価値がなくなってきた。その結果、人は、「機能」よりも「意味」を求めるようになり、高揚感や充実感などの感情の獲得にニーズが生まれてきた。その中で、コト(体験)の消費が生まれてきた。
変化②「人間中心設計によるプロダクトデザイン」
機能重視から人間に合わせたプロダクトデザインが求められるようになってきた。(※あまり詳しくないのでここはこれくらいで。)
この2つの変化が起きてきた中で、じゃあ、プロダクトじゃなくて、サービスにも人間中心設計を持ち込んだらより効果的なサービスが生み出せるんじゃないかと考えた方がいて、それでUXやサービスデザインという領域が生まれてきたのではないか、と考えると、なんとなくストーリーに納得感がある気がします。
問い②:サービスデザインとゲームチェンジの関係性とは?
Xデザイン学校では「ゲームチェンジを起こす」ことがミッションとして求められているものの「なぜゲームチェンジを起こす必要があるのか?」が少ししっくりきていませんでした。理由は、現状では、ゲームチェンジを起こすようなビジネスを仕掛けるマインドが自分になかったからです。
じゃあ、なぜサービスデザインを学ぶ上で、ゲームチェンジするようなビジネスを考える必要があるのか?を改めて考えてみると、こういうことかなと思ったのが、これ。
経営者の説得
------------------ = ゲームチェンジ
サービスデザイン
ようは、いくらサービスデザインやUXの考え方を会社に導入しよう!と意気込んでも、「それやって儲かるの?」と経営者に言われて説得できなければ、導入できない。
じゃあ、どうしたら経営者を説得できるのか?と考えて、行き着いた先がゲームチェンジだったんじゃないかと考えると、しっくりくる感じがします。
どの業界でもゲームチェンジが起きている、または今後起きることが予想される中で、既存のゲームで戦っている企業は今後生き残っていけるのか?が問われる時代。だからこそ、ゲームチェンジが起こってから対応するのではなく、自らゲームチェンジを仕掛ける企業が勝ち残っていける。かつ、大きな先行者利益を生むことはわかっている。ただどうすれば良いかわからない。
それを「サービスデザインを導入して、ゲームチェンジを実現しましょう!」ということが言えるのであれば、積極的に導入に繋がりそう。
だからこそ、サービスデザインを扱う人たちは、デザインのことだけでなく、ビジネスのことを知らなければいけない。プロダクトデザインやWEBデザインを扱うデザイナーであればビジネス知らなくても生きていけるが、サービスデザインを扱うのであれば、ビジネス領域について避けては通れない。
先生が仰っていたこともそんな感じかな、と勝手に解釈しました。
問い③:ゲームチェンジするとは?
今のところの認識では、ゲームチェンジするには、単なる新規事業開発ではなく、既存事業の市場の競争軸を変えるような新規事業を生み出すこと。つまり、既存事業の否定をし、企業全体でこれまでの成功をアンラーンしなければならない分、単なる事業開発ではなく、社内の組織開発、社員のマインドセットの変革など、様々な変革を同時に起こさなければならない。だからこそ、非常に難しい。
とりあえずは、こんな認識。あまり知識がないので、またどこかで学んでアップデートしたい。
問い④:ゲームチェンジを起こすためのサービスをデザインするとは何か?
前回のブログではこんなことを書いていました。
今、Xデザイン学校で学んでいることは、あくまでゲームチェンジを目的としているため、それを前提に考え直してみます。
すると、以下のような4つのステップを踏むと仮説を立てました。
<STEP1>企業の変革の方向性を掴む
<STEP2>ユーザーの購買欲求の変化を発見する
<STEP3>ユーザーを可視化する
<STEP4>新たに生まれた欲求実現シナリオを設計する
<STEP1>企業の変革の方向性を掴む
Xデザイン学校の2回目にビジネスインタビューを行ったように、まず対象となる企業のことを深く知らなければ、何を調査すれば良いかもわからない。では何を知るべきか?というと、最も大事なのは「正と負のアセット」。なぜそうなのか?といえば、既存のゲームのルールがわかるから、なのかなと、今ようやく気づきました。そして、負のアセットこそ、変革の方向性を決める上で参考になるのかなと思います。
そして、一旦仮説として、ビジネスモデルキャンバスを描いてみる。そうすると、どんなことを今後調査していけばいいかのざっくりとした方向性は描けるようになります。
<STEP2>ユーザーの購買欲求の変化を発見する
ここはこれまでのブログでも書いてきたように、まずは定性調査を行い、分析のための情報を集める。
定性調査の種類は以下3種類。
・参与観察<エスノグラフィ>
・行動観察<フィールドワーク>
・インタビュー<グループインタビュー・デプスインタビューなど>
フィールドワークで、ざっくりとユーザーの今を理解することが重要。ただ、それが難しい。現状では、問いが立たない。このフィールドワークで様々なインサイトを得るためには、教養やセンスがが重要なんだと思います。
様々な定性調査を行ったあとは、分析を行って、情報に解釈を加えていく。そこでは、KA法や上位下位分析を使う。まず良い材料が集まっていなければ加工しても良いアウトプットにはならないが、良い材料があれば、概念化能力があれば、良いインサイトを掴めるようになるはず。
<STEP3>ユーザーを可視化する
STEP2の分析を元に、ユーザーのペルソナを作成する。
<STEP4>新たに生まれた欲求実現シナリオを設計する
ここは、次回以降の講座で行う見込みです。
以上がこれまで6回のまとめです。
自分の研修の受講生たちの中にも、フレームワークや手法は知っていても、そもそも目的を理解しないまま使っている人に、良いアウトプットを出せる人はいません。なので、自分でもできる限り、目的を意識しながら学んだツールを活用していきたいと思って、個別で学んだことは、全体の中のどの位置付けなのかを意識しています。少しずつバラバラだったツールや概念が繋がってくる感覚があって、良い傾向だと思います。
あとは、残り4回の講座を楽しみにしつつも、とにかく実践が重要。できるだけ外に出かけて人が何をしているか観察したり、人に会ってはインタビューしてみたりしながら、スキルを磨いていきたい。かつ、スキル習得だけでなく、仕事を生み出すことにもチャレンジして行こうと思います。
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