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求人の募集期間の長さ/応募者の回答期限(プロダクトデザイナー転職ガイド2024)

当社の求人はプロダクトデザイナーが最も多いのでこのようなタイトルですが、他デザイナーにも参考になると思います。
※過去に掲載した内容を加筆したものです。一気に読みたい方はこちら

先々週の「企業からの返事が遅い理由」に続き、今回は求人募集開始からクローズまでの期間の長さや、応募者側の回答期限の目安についてご説明します。


求人募集開始からクローズまでの期間

弊社が得意とするプロダクトデザイナーやインハウスのグラフィックデザイナーの求人は、多くの場合決まるのに時間がかかります。

プロダクトデザイナーでは、1ヶ月以内に決まることはほとんどありません。大企業では面接1回で2、3週間かかります。通常の流れだと、書類審査、1次面接(デザイン部門長)、2次面接(最終:役員もしくは社長)となれば、ストレートに決まっても9週間、約2ヶ月です。その上、先々週のブログ「企業からの返事が遅い理由」でも書いたように他に候補がいて違うタイミングで書類審査に入ったりするとその方が最終面接になるまで待たされることもあります。

(なお、応募者が内定を受諾してから、現職を辞めるのにたいてい1ヶ月半から2ヶ月程度はかかります。合計すると、書類を応募してから実際の転職入社までは、すぐに決まっても半年はかかることが多いです。実際には働きながら転職活動をして、1、2年かけて転職した方も少なくありません。)

規模の小さい会社だと面接1回という場合もありますが、小さくても人気企業の場合、募集広告を出すとそれこそ数十人という単位で有力な人材を見なければいけなくなりますので、同様にかなり待たされる可能性があります。(特に、有名求人サイトなどにその企業が求人広告を出した際は書類審査だけでも相当待たされます)

なお、これはすぐに候補者が見つかった場合です。プロダクトデザイナーは少ないため、特に中堅レベルを募集しようとするとなかなか見つかりません。弊社でも、募集をいただいてから半年後に「良い方が見つかったのですがまだ募集していますか」と聞くケースもよくあります。

そして多くの場合、募集開始から3ヶ月であればほとんどの場合が募集しています。半年だと半々程度。過去には、1年経ってから聞いて「実はいい人が見つからなくてまだ募集しています」という回答もありました。(これはプロダクト、UI/UX特有のことで、Webデザイナーならまずありえません。グラフィックは比較的早く決まりますが、最近は人手不足なので半年以上かかるケースもあるようです)

さらに、そのように募集をかけてもすぐに見つからないことを見越して、「いつでも良い人がいたら書類を送ってもらえれば審査しますよ」というスタンスの会社もあります。「この会社、いつも求人募集しているな」という企業があったら、そういう背景かもしれません。

応募者側の回答期限の目安:面接日程の回答

応募者側の回答スピードの基準をお伝えします。応募者側が回答を求められるシチュエーションは、例えば面接の日程決めの際です。

中途採用の場合メールでのやり取りが多いかと思いますが、一般常識として概ね24時間以内の回答というのが基準となります。すぐに回答すれば、それで好感をもたれる可能性がありますが、たいていの皆さんは働いているので日中に返事ができないケースも多く、24時間以内の回答であればマイナス印象を持たれることはありません。

もしそれ以上に時間がかかりそうであれば、とりあえず「メールいただきましてありがとうございます。検討して○日後に回答します」と回答しておくことをお勧めします。面接を設定する側はたいてい数人を同時に相手にしているので、こうした一言をいただけるだけでスムーズにやりとりができることは重要です。また、社内では部長クラスや最終面接では役員、社長のスケジュールを仮押さえしているので、日程調整では神経を使っています。

デザイナーと言えども必ず「コミュニケーション能力」は要件の一つに入っています。

「外部とのやりとりも多いのでコミュニケーション能力には自信があります」と履歴書に書いても、面接の日程を決めるのにメールの返事が連絡なしに何日もかかるようでは、この人はコミュニケーションが下手だ、と判断されてしまいます。

応募者側の回答期限の目安:内定を受諾するか断るか、の回答


もう一つ、重要なシチュエーションとして内定をいただいて受けるかどうかの回答期限があります。

会社によっては、その一歩手前で給与条件等が提示されて「この条件でよければ最終面接をお願いします」という段階で最終回答が求められる会社もあります。大企業では、最終面接は社長もしくは役員が確認をするだけのことが多く、その前に100%来てくれる人だけを最終面接に通す、というやり方です。わざわざ社長に面接してもらって、内定を蹴られてしまうと人事部の立場がないので、その前に意思を確認しておく、ということです。

内定が出てからの回答にしても、そのような最終面接前の質問にしても、この段階では、1週間程度での回答が必要です。

ここで困るのが、他の企業が第一希望の場合です。仮に第一希望がA社、内定を出してくれた企業がB社とします。

A社がすでに最終面接段階で、すでに結果が出そうな日程が決まっていれば「〇日まで待ってほしい」と伝えると良いです。1週間~10日くらいは待ってくれます。

2週間以上、もしくはまだその前の段階の場合、B社にどう答えるべきか。

それは、「もしB社の内定を取り消されても、A社にチャレンジしたいか」によります。もしそうなら、正直にB社に「別の会社が第一希望なので、その結果が出るまで待ってもらえますか?」と聞いてみましょう。B社があなたをどうしても欲しかったり、現場に余裕があって待てる状況なら、待ってくれることもあります。しかし「では別の人を探します」と内定取り消しになることもあります。

「もしB社の内定を取り消されても、A社にチャレンジしたいか」がNOなら、A社はきっぱりあきらめてB社の内定を受けましょう!

人生を大きく左右する決断ですので難しいかとは思いますが、熟考した上で「誠意を尽くして」、できるだけ早い回答をすることをお勧めします。

蛇足:弊社への回答の礼儀正しい人

蛇足ながら、弊社への回答が礼儀正しい人、回答が早い人は、転職が決まるのも早いです。弊社紹介に限らず、どこかしらに内定を取ります。

よく感じるのが、弊社紹介の案件がダメだったとご連絡した際の返信です。「○○社から回答があり、今回は見送らせていただくとのことです」という連絡をして、「ご連絡ありがとうございます。残念ですが、わざわざ面接のお時間をとっていただき、ありがとうございましたとお伝えください」等と礼儀正しい返信をいただける人は、だいたいその後、時間もかからずに他に転職が決まります。

逆にそうした連絡をしても「それじゃあもう用済み」とばかりに返信が無い方は、なかなか決まらないことが多いです。

また、弊社ではなく求人企業に対しても丁寧に返事をしておくと、状況が変わった際に再チャレンジすることができます。つい先日も、1年半前に書類審査で落ちた方が、今回同じ会社から募集があって再チャレンジすることになり、面接に進みました。こういうこともあるので落ちたからと言って失礼な態度を取らないよう注意が必要です。

一事が万事。弊社からの連絡に限らず、全てのご連絡に丁寧にやり取りをしていれば、そのようなクセがついて知らず知らずに好感をもたれます。ぜひ気をつけてみてください。

<来週は「退職理由(転職希望理由)」です>
(下村航)


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