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網膜剥離闘病記

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僕が罹患した網膜剥離の発覚から入院、手術、その後についての闘病記です。多少グロテスクな内容も含まれております。
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#エッセイ

【第14話】【最終回】網膜剥離闘病記 ~網膜剥離になりやすい人の特徴。手術は滅茶苦茶痛い!?~

術後の検査、そして左目も処置、闘病の終焉レーザー地獄から解放か!?  2月15日。この時期からは週1回の通院サイクルになって、診察の他、精密眼底検査や矯正視力の検査(メガネでどれだけ視力が出るか)、眼底カメラ撮影、眼圧測定を毎回セットで行っていく。  右目の視力は、元々裸眼だと0.1もないのがさらに悪くなっていて、バックルによって眼球を変形させているせいか近視、乱視ともに進んでいるようだったが、矯正すると1.2は出るようになっていて、手術前に脅された視力の低下については矯

【第13話】網膜剥離闘病記 ~網膜剥離になりやすい人の特徴。手術は滅茶苦茶痛い!?~

眼内へのガス注入後のレーザー地獄え。。。レーザーってそんなに撃つの!?  2月3日、病院に行くとレーザーを撃つためにダメ押しの横向き寝を40分課せられ、処置室の端っこの簡易ベッドで横になった。壁に向かって寝ているため、処置室の光景は見られないが、医師や看護師が話す声や忙しそうに歩く音は聞こえた。しばらくはスマホのゲームをして過ごしたが、そのうちに寝てしまった。  「お待たせしました」とのS先生の声で目を覚まし、レーザー処置をする暗い部屋に案内される。レーザーの痛みを知って

【第12話】網膜剥離闘病記 ~網膜剥離になりやすい人の特徴。手術は滅茶苦茶痛い!?~

手術では治りきらず、さらに地獄の処置が。「レーザー撃っていきましょうか」  1月30日。退院後最初の検査のため病院へ向かった。眼圧の測定や視力検査、眼球の画像撮影等、一連の検査をした後、S先生の診察となる。撮影した眼球の画像やスリットランプで網膜の状態を診て、S先生は少し苦い顔をした後またいつもの表情に戻り、「今日レーザー撃っていきましょうか」と、さっきの少し苦い表情とは全く逆の、美容師が「今日はトリートメントもしていきましょうか」と言うくらいのテンションで僕に告げた。理

【第11話】網膜剥離闘病記 ~網膜剥離になりやすい人の特徴。手術は滅茶苦茶痛い!?~

祝退院!退院時は意外とドライな対応?眼帯からの卒業  朝食の前に朝の診察があり、その日もスリットランプの前に座らされ、眼球を上下左右に動かすように指示されるが、今回は迷走神経反射にならずに診察を終えた。眼球を動かす際の痛みも前日よりはだいぶ軽減していた。右目の状態を診終わると、S先生が「予定通り本日退院で大丈夫ですよ」と言い、僕の退院が決まった。  その日の朝食は油揚げとほうれん草と玉ねぎを卵でとじた煮物と、紅白なますと、ワカメとジャガイモの味噌汁と、ごはんで、梅風味のお

【第10話】網膜剥離闘病記 ~網膜剥離になりやすい人の特徴。手術は滅茶苦茶痛い!?~

明日退院できるか!?入院生活も終盤に。最初で最後の夕食。  その日の夕食はイワシのフライが主菜で、その他に根菜とこんにゃくの煮物と白菜ときゅうりの浅漬けが出された。イワシのフライにはお好み焼きソースのような甘めのソースがかけられていて、イワシそのものにもハーブで下味がつけられていた。  普段は専ら朝食を摂らず、晩酌が基本の夕飯時は炭水化物を食べたり食べなかったりなので、お酒も飲まずに3食しっかりと食べるのは高校生以来かもしれない。毎回食事のトレーには食器と一緒にメニューの

【第9話】網膜剥離闘病記 ~網膜剥離になりやすい人の特徴。手術は滅茶苦茶痛い!?~

手術の翌日、暇な1日が始まる。朝食と午前中の過ごし方  朝の診察が終わると8時からは朝食の時間となる。朝食はランダムにパンかご飯が出るが、事前にどちらかを選ぶこともできる。僕は普段朝食を摂らないので、食べるとしたらご飯が食べたいと思い、朝食の出る2日目の朝も、3日目の朝もご飯を希望した。好き嫌いやアレルギーの希望も出せるので、牛乳でおなかがゴロゴロする僕は、牛乳が出る際は豆乳に変えてもらうようにした。  この日の朝食はご飯とお味噌汁、小松菜としめじのお浸し、鶏ささみとジャガ

【第8話】網膜剥離闘病記 ~網膜剥離になりやすい人の特徴。手術は滅茶苦茶痛い!?~

術後、朝を迎える。術後はじめて眼帯を外すと…。  1月24日。朝目が覚めると目の痛みはそれほど感じなくなっていたが、それでも目を動かそうとするとまだ痛みがあった。眼帯のガーゼからは血の涙が流れていて、頬のあたりで固まっていた。朝の6時に起床時間となり、病棟全体の照明がつけられた。しばらくすると体温や血圧の測定のため、看護師が各部屋を回る。僕のベッドに着た看護師はガーゼや目薬を持っていて、「今日から1日4回、2種類の目薬を点してくださいね」と僕に告げた。それに伴って今している

【第7話】網膜剥離闘病記 ~網膜剥離になりやすい人の特徴。手術は滅茶苦茶痛い!?~

このままずっと続くような気がした手術も終盤を迎える。長く続いた手術もようやく終わりを告げる。  眼球の筋肉引っ張り地獄がやっと終り、そこからはあまり痛みを伴う工程はなくなり、山場は越えたのだろうと感じたが、寝ているだけの僕もその時点で体力をだいぶ使い果たしていて、精神的には手術時間的にも作業工程的にももうどうにでもしてくれと思っていた。  手術室内の雰囲気が落ち着いてきて、医師たちの会話や作業内容からも終盤を迎えているのがわかった。おそらく手術の序盤で切開した結膜を縫い合

【第6話】網膜剥離闘病記 ~網膜剥離になりやすい人の特徴。手術は滅茶苦茶痛い!?~

麻酔をしているのに滅茶苦茶痛い!手術中は痛みとの闘い。かなりのストレスも、精神安定剤のおかげで意外と冷静。  鈍角に曲がった細い注射針が右目に近づいてくるのがわかる。そして眼球(正確には眼球を避けている)に刺さった感覚もわかるが、点眼麻酔のおかげで痛みはない。注射針はそのまま眼球の裏側付近まで挿し進み、そこで麻酔液が注入される。  その瞬間、右目に強烈な痛みを覚えた。今思えば痛みとは違う感覚なのだと思うが、正直、眼球が爆発したと思った。  しかし「先生!眼球が爆発しました

【第5話】網膜剥離闘病記 ~網膜剥離になりやすい人の特徴。手術は滅茶苦茶痛い!?~

いよいよ手術(網膜復位術)開始。車椅子で手術室に向かう  15時15分、手術の1時間前にあらかじめ腕に刺してある針から点滴が始まった。精神安定の薬剤等が入っているらしい。それと同時に瞳孔を開く点眼薬を点す。それから15時30分、45分と瞳孔を開く点眼薬を点し、出棟時に筋肉注射ともう一度点眼薬をして、手術をする方の目を間違えないよう、紫のマジックで右目の眉の上あたりに麻呂の眉のような点を打って印をつけて手術に臨む。  当初の予定だと手術開始は16時15分の予定だったが、前の手

【第4話】網膜剥離闘病記 ~網膜剥離になりやすい人の特徴。手術は滅茶苦茶痛い!?~

いよいよ入院。手術までの時間他の入院患者には付き添いがいるのに…。  1月23日。10時の入院だったので9時45分に病院に到着して、指示された11階の病棟に行くとエレベーターホールと病棟を仕切るオートロックの自動ドアがあり、スタッフステーションと通じているインターホンを鳴らしてドアを開けてもらう。  病棟に入ってすぐ正面のデイルームに行くとそこには僕の他にも今日入院と思われる旅行バッグを持った人が数人いて、それぞれ親族や配偶者が付き添っていた。コロナ禍のため入院中の面会は原

【第3話】網膜剥離闘病記 ~網膜剥離になりやすい人の特徴。手術は滅茶苦茶痛い!?~

入院の準備は心の準備も忘れずに。職場への報告と心の準備  1月19日、出社してまず会社に網膜剥離であることを報告し、その手術、入院のため3日間の休暇を申し出た。術後の経過次第で退院が延びる可能性もあるとのことなので、その旨も伝えた。  入院までの4日間で視野の欠損範囲は少し広がり、右目の視野は左側3分の1ほどが見えなくなっていた。それでも手術に関してはあまり前向きにはなれていなくて、入院までの数日間は憂鬱な時間が流れていた。これまでは手術や治療開始までの期間にあまり悲観的

【第2話】網膜剥離闘病記 ~網膜剥離になりやすい人の特徴。手術は滅茶苦茶痛い!?~

手術のため、大学病院で診察を受ける眼球にシリコンの帯を巻く!?驚愕の手術内容  その大学病院の診察室は、眼科だけでも担当医やその医師の専門分野ごとに、大手ファストファッション店舗の試着室のように入り口が黒いカーテンで仕切られた小さな診察ブースが10部屋余り並んでいて、その診察室エリアを取り囲むように待合スペース、検査エリア、視力検査エリア、処置室が配置されている。試着室が並んでいるようにも見えるし、人が順々と室内に収まっていく様は競馬のスターティングゲートに見えなくもない