育てるベルト。ブライドルレザーの極厚ベルト
ども!革職人長谷川です。
梅雨が続いて商品の写真が撮れません。いつになったら晴れるのでしょうねぇ…。
さて、本日はブライドルレザーのベルトのご紹介です。
先週ですが、Brushのブライドルレザーのベルトをiichiさんの特集に掲載して頂いたようです。
さっそく長さ指定でオーダー頂きました。ありがとうございました。
このベルトですが、初めはめちゃくちゃ硬いのでとても扱いにくいです。
ちょっとわかりにくいでしょうか。とても分厚いです。
牛の原皮の厚みというのは、本来4.5〜5ミリほどあります。
一般的に製品化されている革というのは、厚い革を薄くスライス加工したものを使用します。
ベルトなんかですと、2枚の革を薄くスライスして、芯材を革でサンドイッチして仕立てます。
ただ、それでは普通すぎてつまらないよね〜。雰囲気も、少しワイルドかつカジュアルなベルトが作りたいなー。
ということで、扱いにくさは覚悟の上で一枚革で仕立てました。
とても雰囲気ありますね。ベルトのキングです。
一枚革で仕立てることを、ワンピースとか呼んだりもしますね。
このゴリゴリのメンズ感でワンピースとは面白いかもしれません。
長谷川も使用しておりますが、はじめはループにベルトを通すのもちょっと大変なくらい革が硬いです。
ただ、1ヶ月もかからないでちょうど良い具合に馴染んできました。
そして、このベルトの最大の魅力はやはり表面に乗った「ブルーム」と呼ばれるロウ。白っぽいやつがそれです。
まるで雪化粧みたいですね。
「ブライドルレザー」と呼びますが、元は乗馬に使う馬具用に仕立てられた革で、表皮にロウを丹念にすり込むことで革自体の耐久性を向上させております。
はじめは白く浮き上がっているのですが、これが使い込むうちに摩擦で溶けていき、革自体に艶が出てきます。
カビではありませんので安心して下さい。笑
こちらのブライドルレザーは日本の職人が仕立てた国産のブライドルレザーです。
牛の皮の中でも最も丈夫な「ベンズ」と呼ばれる背中の部位を使用しております。
筋繊維の密度が最も高く、しっかりとしたハリがあります。
ベンズは、その丈夫さゆえに靴底なんかにも使用されます。
筋繊維の密度の良し悪しって、実際に触って切って、と製作をしているとすぐわかります。
こちらのブライドルレザーは本当に完成度が高いなぁという印象でした。
分厚さ、ハリの硬さ故に穴を開けるのも少し手間がかかりました。
バックルは真鍮製。線の太いしっかりとした物を使用してます。
このバックルの原価がえげつないです。笑
シルエットはクラシックで、少しだけワイルドな印象。
ブラックもございます。ブラックのベルトは真鍮製の物にシルバーメッキ加工を施した物。
マットとツヤの間くらいでしょうか。
程よく荒削りっぽい仕立てもいい雰囲気出してます。
剣先のシルエット。
あえてナナメにカットしただけ。
堅牢な印象にしたかったので、この形で正解だと思ってます。
剣先の長さも、表から見える大事なシルエットなので拘りました。
コバには、あえて色はいれずにナチュラルに。
熱したコテを当てて革の繊維を引き締めると同時に、「ネン」と呼ばれるラインが引かれるので表情が引き締まります。
チョコカラーは特にブルームが多く乗っております。
簡単な着画も撮ってみました。↓
自分で自分を撮るのって難しいですね。全然かっこよくなりません。
バックルの線も太く、ベルト単体で見るとすごくゴッツイ印象ですが、付けてみると案外普通です。
いい具合に収まります。
スーツだとさすがにおかしいかもしれませんが、デニムやチノパンなどカジュアルなパンツに相性抜群です。
軍パン履いて、ワークスタイルなんかもカッコいいのではないでしょうか。
長さオーダーも可能です。ご自身で使われているベルトの長さを測って申告して頂いても構いませんし、メジャーでウェストを測って申告して頂いても構いません。
分かりにくかったりご不安でしたらお気軽にご相談下さい。長谷川が対応致します。
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