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地域×お寺のミライの作戦会議〜はじめてのファシリテーター体験〜

あなたは"お寺"と聞いてなにをイメージしますか?

2019年6月30日の日曜の昼間に静岡市で開催された「地域×お寺フォーラム」に参加しました。ぼくは、参加者ではなく、会の舵取りをするファシリテーターの1人としてお手伝いさせていただきました。

なにを隠そう、このフォーラムはぼくの高校時代の恩師が主催者なのです。今年の5月に、15年ぶりに再会した際、ぼくはこれから地域おこしの活動もしていこうと思っていることを恩師に話しました。すると「僧侶のファシリテーター講座」なるものへの参加をすすめられたのがキッカケでした。その講座の集大成が、今回のフォーラムです。

当日は宗派を越えて集まった僧侶の方たちをはじめ、関係者と一般の参加者も含めると約40名の方が集いました。これからの地域と「お寺」のあり方について、参加型ワークショップ形式で話し合いました。

天野さんより地域と「お寺」の可能性について
メインファシリテーターであるNPO法人ESUNEの天野さんより話がありました。お寺の数は、仏教系だけでも全国で7万7000軒あるとのことで、その数は全国のコンビニ(5万5000軒)より多いとのこと。そんなお寺を地域で活用するために、なにをすればいいか?というものが主なテーマです。


ワークショップ開始
天野さんの説明のあと、ワークショップが開始されました。今回は4つのテーマがあり、参加者はその中から2つ選んで参加することになりました。

テーマの共有
選ぶ前に、各チーム毎に1分間でテーマ説明します。
テーマは以下の4つです。
地域だからできる「学び場」をどう作るか?
未来のお寺を考えよう
〜いまのお寺とこれからのお寺〜
ちょっと聞いてよ!私のモヤモヤ」
〜豊かな生活をおくろう〜
ココロとカラダをお寺で考える

どれもなかなか興味深いテーマです。 ④は、なんと"ぶっちゃけ寺"というお寺のバラエティ番組や「いのちの積み木」でも活躍されている井上広法住職が、栃木から来てくださいました。皆さん、テレビで見たことある方の登場にビックリされて見えました。

ちなみに、ぼくたちのチームのテーマは「ちょっと聞いてよ!わたしのモヤモヤ」でした。毎日の仕事などの生活、家族や友人との人間関係などでモヤモヤしたものを抱えて、生きづらさを感じたりすることがあると思います。そんなこころの中にひっかかるモヤモヤをとにかく吐き出そう!というものです。

ワークショップ1回目開始
自分たちの自己紹介、および改めてテーマを説明をしました。その後、参加者の自己紹介をしていきますが、なかなか思い通りにいかないものです。

自己紹介タイムのつもりが、、、
自己紹介をいざはじめると、みなさん自分のもやもやについても話をし始めてしまったのです。内心、まずいなと思いましたが、そこはファシリテーターの腕の見せ所で、想定外が起きたときにも臨機応変に対応できなければいけません。タイムスケジュールは忘れて、とりあえず話を聞くことに徹しました。

ワークショップする上でのルール説明
もやもやに関してはnoteでも共有できればいいのですが、あくまでワークショップ内でのみ共有するというルール(そのほかにもルールを決めました)を決めていたため、ご紹介はできません。
みなさん、多かれ少なかれもやもやしたものを抱えながら生きていることがわかりました。


個人ワーク もやもやを書き出す
もやもやをすでに自己紹介でちょい出ししてしまったのですが、ワークショップですのでワークをしてもらいました。まずは個人ワーク。それが"もやもやを紙に書き出す"というものです。頭で考えて、こころにしまっているだけではどんどんもやもやは溜まっていきます。お金のように貯まれば嬉しいものであればいいですが、もやもやはそうは行きません。

参加者の方たちに紙とペンをお渡しして、制限時間3分でもやもやを書けるだけ書き出してもらいました。いざ書き出すと、すらすら書ける人もいれば悩みながら書く人とさまざまです。


グループワーク もやもやを吐き出そう
個人ワークのあとはグループワークです。紙に書いたもやもやについて話せる範囲で共有しました。もやもやを書き出すだけでも頭の中が整理されていくのですが、吐き出すことでこころもスッキリするのです。ルールとしては、話しづらいことは話さなくてOKということにしてありました。

もやもやを吐き出したことで、自分自身がスッキリするだけでなく、人のもやもやを知ることで新たな気づきを得られることもあるので、共有する時間も大切です。書いたものは、基本的にはご自身が見返せるようにお持ち帰りいただきました。

話しきれず、時間をオーバーしてしまいました。ファシリテーターとしてはきちんと状況を見て、進行しないといけないなと反省して、タイムスケジュールの見直しを行います。

休憩をはさみ、2度目のワークショップへ
少し休憩をはさみ、2度目のワークショップ開始です。今回は、8名参加。1度目の反省点を活かして、進行していきます。

先ほどの反省を生かし、流れを変えてみました
まずは、ワークショップする上でのルールの共有。ルールを共有できていないと、各々が自分のペースで話をしてしまうためです。

続いて、ファシリテーター側の自己紹介。あとの参加者もスムーズにできるよう、長さなどは配慮しました。参加者の自己紹介では、もやもやは、後ほど共有するため自己紹介のみでとお願いしました。

個人ワーク ここまでの流れは良し
ひと通り自己紹介が終わった後、個人ワーク開始です。こちらのみなさんももやもやを溜めていたようで、どんどん書きすすめてみえました。中には僧侶の方も見えて、お坊さんでももやもやがあるのかなぁと思っていました。

グループワーク やはりもやもやが溢れる、、
そして、グループワークで共有です。先ほどよりも人数も多いため、ファシリテーターも含めて、3つのグループに分かれてもやもやを共有しました。時間に関しては、残り5分前までと設定しました。

いざグループで分かれて、もやもやを共有しだすと、皆さんそれぞれで抱えているものが溢れだします。そんなに溜まってたんですね。少しでも楽になれたらという思いで話を聞いていました。もちろん自分ももやもやしたものを聞いてもらえました笑


時間はあっという間にすぎて、残り5分となってほかのグループを見てみると、話に夢中になっていました。そこで、上手に区切ることができれば良かったのですが、できずに時間をオーバーしてしまいました。まとめの時間も取りたかったのですが、その時間はなく、もやもやを吐き出す時間が取れただけ良かったかなと切り替えました。

ファシリテーターとしての反省点は、、、
物事は想定通りにはいかないなと、ファシリテーターとしてフォーラムに参加したことで気づくことができました。そういった時も落ち着いて、ポジティブに切り替えて対応できるようにしようと思いました。

ワークショップをしてみた気づき
またもやもやを吐き出す場所の必要性も感じました。SNSなどで色々な人とコミュニケーションは取れていますが、そこでは出すことのできないものがたくさんあります。お寺は、もやもやを吐き出す場所のひとつとして機能するのではないかと、今回ワークショップをしてみて思いました。


全体でのまとめの時間
ワークショップ後は全体でのまとめの時間です。天野さんが各チームの代表に感想、参加者からの感想を順番に聞いていきました。それぞれのワークで色々な気づきがあったようで、興味深いものでした。ファシリテーター側だったので、ほかのチームのワークショップに参加できなかったのが、残念でした。

最後のワーク あなたの「お寺」の活かし方は?
最後のまとめとして、ワークをしました。テーマは"今日1日で気づいたあなたの「お寺」の活かし方は?"というもの。近くに座る3人ほどのグループで話し合います。

ぼくが参加させてもらったグループの中で印象的だったのは、お寺を"場所"ではなく""で集まれる場所にするというもの。これからの時代はいくら場所があったとしても、そこにいる住職に思いやり優しさ、人としての魅力がないとなかなか集まるのは難しいのかもしれません。

お寺に限らず、どんな場面でも""がいて、そこから対話が生まれる。そして繋がりが広がっていくと思います。それぞれが違うことを認め合いながら、おたがいさま感謝の気持ちで、生きていきたいものです。

宗派という枠を飛び越えて、開催された地域×お寺フォーラム。コンビニの数よりも多いとされるお寺という場所が、今回参加した僧侶の方たちを中心として、これから変わっていくのかなと思うと、楽しみで仕方ないです。

僧侶のファシリテーター養成講座を担当してくださった天野さん、会長の馨さん、副会長の丹羽さん、事務局長の大場さん、そして受講生の皆さん参加者の皆さんと出会えて良かったです。ありがとうございました。

フォーラム後は、懇親会と二次会に参加させていただきました。そこで見た僧侶の人たちが見せてくれた顔は特別なものではなく、ほかの人と変わりのないものでした。僧侶えらい人お寺敷居が高いなどとは思わずに、もっと自分たちからも関わっていけるようになるといいなぁと思います。

おしまい

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