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既治療のHR陽性HER2低発現または陰性の進行乳癌に対する抗TROP2抗体薬物複合体Dato-DXdは全生存期間の有意な延長を認めず

第一三共と英AstraZeneca社は2024/9月23日、内分泌療法と少なくとも1件の全身療法歴のある切除不能または転移を有するホルモン受容体(HR)陽性HER2低発現または陰性(IHC 0、IHC 1+またはIHC 2+/ISH-)の乳癌に対して、抗TROP2抗体薬物複合体Datopotamab Deruxtecan(Dato-DXd)は、医師が選択した化学療法に比べて有意な全生存期間(OS)の延長を認めなかったと発表した。国際共同フェーズ3試験であるTROPION-Breast01試験の結果示された。

 TROPION-Breast01試験(NCT05104866)は無作為化オープンラベルのフェーズ3試験。手術不能または転移性のHR陽性HER2陰性(IHC 0、IHC 1+またはIHC 2+、ISH陰性)乳癌の成人で、ECOG PS 0-1、全身化学療法を1-2ライン受け、内分泌療法で進行を認め内分泌療法が適さない患者を対象に行われた。患者をDato-DXd(6mg/kgを1日目に投与、3週おき)を投与する群(Dato-DXd群)、または医師が選択した化学療法(エリブリン、ビノレルビン、カペシタビン、ゲムシタビン)を投与する群(医師選択化学療法群)に1:1で無作為に割り付けた。治療は病勢進行または許容できない毒性の発現まで継続された。

 主要評価項目は、RECISTv1.1に基づく盲検下独立中央判定(BICR)による無増悪生存期間(PFS)とOS。PFSについては、Dato-DXd群で有意に延長できることが既に報告されていた。

期待されていただけに残念でした。やはりホルモン陽性乳癌はホルモン治療を主に施行していくのが王道です。


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