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D&D2024年版ファイターまとめ

こちらは、6月20日に配信された「New Fighter | 2024 Player's Handbook | D&D」の内容を日本語でまとめたものです。必要な解説も中に交えて説明するので、初心者も読みやすいです。

2024年版って何?OneD&Dはどうなったの?

現在のD&D5版は2014年に英語で発売されました。今の日本だと割と最近まで公式が流通を初めて知名度が上昇していますが、実は10年も前に作られた割と年季のあるシステムです。

今後の商品展開に耐えうるしっかりとした基盤を作りつつ、10年前にはなかったリソースを注ぎ込んで豪華にリマスターしよう!……というのが「D&D2024年版」です。ここではクラスの一つであるファイターが取り上げられています。

こちらはえいりが解説していた当初はOneD&Dの名前で知られていましたが、これは開発コードらしく、今では正式名称が変わっています。
概ねOneD&D=D&D2024だと思ってください。
以下の解説動画プレイリストに当時のOneD&Dのルールを追っていた配信を見られます。調整中のデータを先行して和訳で見れるのでお勧めです。

ここからが動画の内容になります。その前に用語を説明させてください。

武器マスタリー

武器マスタリーは特定のクラス(ファイター、バーバリアン、パラディン、レンジャー、モンク、ローグ)が取得できる特殊能力です。
例えば「グレートソード」をマスタリー指定すると、グレートソードに付随する特殊能力「Graze(かすめ打ち)」が使えるようになり、攻撃がミスしても相手に筋力修正値に等しいダメージを与えます。

この記事では3つのマスタリーが出てきますので、ここで解説します。

  • Push(押出):命中すると相手を10ft(3m)押し出す。セーヴ無し。グレートクラブ等。プッシング・アタックの戦技と累積する。

  • Sap(かく乱):命中すると相手の次の攻撃が不利になる。セーヴ無し。メイス等。

  • Slow(足止め):命中すると相手の移動速度が10ft(3m)低下する。セーヴ無し、連続で命中しても累積しない。ライト・クロスボウ等。

概要

ファイターは一番人気のあるクラスであり、歴史的にもどんな武器でも扱える戦闘のエキスパート。
ファイターに追加された新たな能力の数はレンジャー(*)に匹敵するぐらい多い。
*レンジャーのクラスは既存の5版で一番バランスが上手く行っていなかったものであり、2024年版で大幅に改修された。つまり、大幅に改修されたクラスと同じぐらい新しいおもちゃが待ってるよ……の意味です

武器マスタリーが新たな特徴として追加されたのは知っての通り、他にも基本クラスに無い追加能力を記載してる。以下がその一覧だ。

  • Tactical Mind(戦術眼・2レベル)
    底力の使用回数を消費して、失敗した技能判定に1d10を加えることができる。それでも失敗したら使用回数を消費しない。

  • 底力(1レベル)
    ファイターの基本回復能力であるとともに、他の能力のリソースとして使われるようになり、使用回数がレベルごとに上昇するようになった。
    これはファイターが「しぶとく足掻く」様を表すためのもの。

  • Tactical Shift(戦術的優位・5レベル)
    底力を使って回復した場合、機会攻撃を誘発せずに移動速度の半分まで移動できる。ピンチになったら逃げもいいし、近づいても良い。

  • Tactical Master(戦術の達人・9レベル)
    攻撃するとき、使っている武器のマスタリーを押し出し、かく乱、足止めのマスタリーに置き換えることが可能。もともとは好きなマスタリーに事前に入れ替えるものだったが、運用がしづらく人気がなかったため、これに変更した。もちろん、バトルマスターの戦技とも累積する。

  • Studied Attacks(精密攻撃・14レベル)
    攻撃がミスしたら、次の攻撃が有利になる。単純に強く、攻撃回数が多ければ多いほど誘発しやすい。

  • 偉業の証(19レベル)
    いわゆる上位の特技がこの中に含まれている。能力値上昇を選んだ場合は、20を超えても良い。「ミスした攻撃をヒットに変える」偉業の証や「超視覚を得る」偉業の証などもある。更にレベル20以上で遊んでほしいとき、強くなるたびに追加の偉業の証を得られる。頑張れば能力値を一つ30まで持っていける。

  • 戦闘スタイル強化
    ターシャ本から無視界戦闘、被害軽減、素手戦闘、投擲武器戦闘が追加。

  • 入れ替え強化
    マスタリーも戦闘スタイルも、入れ替えが可能にした。重要な選択はPLに選び直してほしい。

これでファイターはウィザード並みの柔軟性を得られた。

バトルマスター

バトルマスターは戦闘の魔術師的なポジションになることを目指した。もともと戦技を基本クラスの一部にする予定だったが、選択肢が多く、みんなが遊びたいプレイスタイルではないことから撤退した。以下が他の変更点だ。

  • 新たな戦技が追加された
    主にターシャ本からアンブッシュ、ベイト・アンド・スイッチ、コマンディング・プレゼンス、タクティカル・アセスメントが加わった。

  • 先人のたしなみ(3レベル)
    道具習熟以外にも技能の習熟を得られるようになった。

  • 敵を知る(7レベル)
    使用回数が追加された代わりに、発動したら相手の敵の抵抗(1/2ダメージ)、耐性(ノーダメージ)、脆弱性(2倍ダメージ)を知れるようになった。

チャンピオン

チャンピオンはもともとシンプルな能力が魅力的なサブクラスであり、そのシンプルさを残しつつ武器マスタリーというスパイスを取り入れた。以下が変更点だ。

  • 抜群の身体能力(3レベル)
    イニシアチブと筋力判定に有利。さらには、クリティカルを出すと機会攻撃を誘発せずに移動できる。クリティカル率強化でもともとチャンピオンはクリティカルを出しやすい。敵を倒した後に次の敵に向かっても良い。

  • 奇襲ルールの変更(厳密にはファイターと関係ない)
    特定の人が動けなくなるのが既存のルールで、これは必要以上に戦闘を陳腐化することが多かった。新ルールでは、「不意をうたれた」ものはイニシアチブが不利になるだけ。ファイターは抜群の身体能力のお陰で奇襲を耐えられるようになった。バーバリアンやアサシンローグも同じく有利を得るので奇襲に強い。

  • 追加戦闘スタイル(7レベル)
    もともと10レベルだったのが7レベルになった。

  • Heroic Warrior(英傑・7レベル)
    ターン開始時にインスピレーションを持っていない場合は、インスピレーションを得る。今回のインスピレーションは振り直しなので、クリティカル狙いで振り直しても良い。

  • Survivor(生命力・17レベル)
    HP回復に加えて、死亡セーヴのクリティカル範囲が18~20になる。クリティカルの死亡セーヴはHP1を得て立ち上がることができるため、大変しぶとくなる。

エルドリッチ・ナイト

魔法使いと戦士を一緒に遊びたい人のためのサブクラス。マルチクラスほど複雑ではないのが魅力。バトルマスターとチャンピオンはファイターの側面を強化するが、エルドリッチ・ナイトとサイ・ウォリアーはファイターを魔法と超能力でミックスしたものとなる。以下が変更点だ。

  • 魔法取得時の系統を緩和
    エルドリッチ・ナイトは魔法を覚えるとき、力術か防御術の縛りがあったが、それをなくした。アーケイン・トリックスターも同じ。

  • 秘術焦点具も使えるようになった。(GP記載の無い物質構成要素を満たしやすくなった、杖など)

  • 魔法戦士(7レベル)
    攻撃アクションを行った時、攻撃の1回を初級呪文に置き換えられる。

  • 上級魔法戦士(18レベル)
    攻撃アクションを行った時、攻撃の2回をレベル1~2ウィザード呪文に置き換える事ができる。これと魔法戦士を攻撃アクションに組み込むことでボーナス・アクションを空けて使いやすくした。

サイ・ウォリアー

ファイターでも超能力が使えるサブクラス。ターシャ本で初めて登場し、主に新ルール用の文言変更を行った。

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