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ニューヨーク市・子育て村#1 by あつこ

久しぶりの登場、あつこです。これまでは主にSpecial Educationに限定された記事を書いて来ましたが、これからは時々、育児一般についても書いてゆこうかなぁと思います。手ごわい子供を育てていると、育児について、じーっくり考えざるを得ない機会を、ふんだんに与えられます。(そんな機会、別にいら〜ん、と思っていたとしても…😅)

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それでもって私は、育児についてじーっくり考える過程で、(子育てが思うようにいかないなぁと思った時に、Special Education Related Servicesを利用するのも一つの手だな)と思うようになりました。それと同時に、(Special Educationを利用する前に、或いは、それと並行してできることもあるなぁ)と言うのも一つの発見でした。

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そんなわけで、これからは子育てをしている方だったらどなたでも、使えるんじゃないかな、と思うアイディアをシェアしてゆきたいと思います。

もちろん、子育てに関する考え方は本当に色々とあり、十人十色です。親も色々、子供も色々、環境も色々、人生色々♫(byチヨコ〜)なので、当たり前といっちゃ当たり前ですよね。なので、私のやり方が正解だというつもりは全く有りません。

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ただ、私が育児書などを参考にする際には、脳の発達と機能をしっかりと踏まえて論じられている育児方法を取り入れることを心がけています。あとは、やはり私自身の子育てで役に立った方法についてお話しできると、いいかなぁ…。それから、育児には直接関係ないように見えて、本当はとても大切な、ママ・パパの関係性についても目を向けてゆきたいな、と思います。

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前置きが長くなってしまいましたが、いずれにしても、こう言う考え方もあるよ、と言う一つのヒントにしていただければいいな、と思っています。


さて、私自身がニューヨークに渡ってきたのは遥か昔、大学院に進学するためでした。そして、渡米してから結婚して子供が生まれるまで、日本人との付き合いは本当に限られていました。仲の良い日本人は2、3人いましたが、アメリカ人やその他の国籍の友人の方が多くて、20代、30代の紆余曲折を一緒に乗り越えていく付き合いになっていたので、それで十分幸せに思っていました。

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そういえば、忘れていましたが、夫もバリバリのアメリカ人です。天井に頭をぶつけるくらいの超高身長なので、巨人と呼んでおります。😆以後お見知りおきください。

でも子供が生まれてからはニューヨークで子育てをしている日本人ママとの繋がりも欲しいと思うようになりました。新生児の子育てをするようになって、これまで以上に切実に、日本とアメリカの文化の違いを感じたからです。

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例えば、出産後の入院期間は、アメリカでは日本よりもずっと短いし、男の子であれば、出産前に男児割礼をするかどうかを選択しなければいけなかったり、退院してからも3ヶ月ほどでスリープトレーニングをすることを勧められたり、離乳食や授乳中の母親が食べてはいけないもの、の選択肢など、本当に多くのことが私の『普通だと思う感覚』と大きく違っていました。

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出産後、アメリカでは自然分娩の場合、1〜2晩ほどで退院するのが普通ですし、緊急帝王切開だった私の場合でも3日目には退院させられました。これに関しては、手伝いに来てくれた私の母がびっくりしていました。また、帝王切開だったので、「傷口が回復するまでは掃除機をかけてはいけない、赤ちゃんより重いものは持ってはいけない」と言う注意は受けましたが、同時に、退院後すぐに歩くように言われました。確か、癒着を防ぐためと言われた記憶があります。

日本では、出産後はしばらく安静にし、3週間ほど経ったら『床上げ』すると言いますが、アメリカでの出産後の対応は日本の対極にある感じがしました。

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また、男児割礼はアメリカでも近年、その是非が議論されていますが、2007年に行われたWHOによる男子割礼のレポートでも、アメリカでは75%の成人男性が割礼を受けていると報告されていて、私も出産予定日が近づいてくると「どうしたいのか、決めておくように」とお医者様に言われました。これも日本で出産したら考えなくて良い事柄だったなぁと思います。

その他にも、私が文化の違いを感じた事柄には、息子君が乳児の頃、小児科で検診のたびにスリープトレーニングを勧められたことがあります。我が家は夫婦で寝ているクイーンサイズのベッドの横に、コースリーパーと言う小さなベビーベッドを固定して、新生児の息子君を寝かせていました。それが手狭になった頃(6ヶ月くらい?)に、ベビーベッド(クリブ)に移動させました。でもそのベビーベッドも夫婦の寝室に置いてあったのです。

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私にとってはベビーベッドが夫婦の寝室に置いてあることが、『川の字になって眠る』日本の方式と『ナーサリーで1人で寝かせる』アメリカ式の子育てのちょうど中間あたりの良い折衷案だと満足していたのですが、小児科では検診になると毎回「選択はあなたに任せるけれど」と言いつつ「スリープトレーニングを始めた方が良い」「1人で寝かせる練習を始めて下さい」とアドバイスされました。予想はしていたものの、自分がこれで良いと思っていることとは違うことを勧められると、(なかなかストレスになるものだな)と言うのが正直な感想でした。

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いずれにしても、初めての子育てで、それでなくても分からないことだらけなのに、文化の違いまでが重なって、本当にこの方法で良いのかな、と迷うことだらけでした。

個人的には日本の情報とアメリカの情報を比較してみて、最終的には自分がcomfortableだと感じることを選択するようにしていましたが、それでも新米母だった私にとっては、不安に感じることも多い時期でした。

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でも、息子君が2歳になる頃、子育ての不安がフンワリと和らぐような出逢いがありました。それは、ある集合住宅に引っ越したところ幸運にも、同じフロアに、息子君と同じ年に生まれたAちゃん(女の子)、日本人お母さん、お父さんがアメリカ人、という構成の家族が住んでいた、ということです。

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我が家と同じ日米混合家族と出会ったことで、文化の違いによる不安な気持ちが、かなり軽減されることになりました。もちろん日本人同士でも、寝かせ方の違いや、食べ物の違いなど、色々な点で違うことはたくさんありました。それでも同じような家族構成のお友達と、アメリカと日本の子育ての違う点について、日常的にお喋りできるようになって、本当に気が楽になったのです。

そして、Aちゃん家族と出会ったことで、子供が同い年の日米家族との繋がりが一気に広がってゆきました。

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これは本当にラッキーでした。私の子育て・座右の銘は、It take a village to raise a childですが、その言葉の本当に意味を痛感したのは、このAちゃん一家と出会ったことから始まりました。

次回は私たち家族にとってのVillageがどのようにして広がっていったのか、Villageとの出会いや別れ、について書いてゆこうと思います。

今週から公立校も完全再開して、皆さんの生活にも大きな変化があったのではないかと思いますが、これからも焦らず、急がず、頑張りましょう〜。

では次回まで、さようなら。

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