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秘湯のススメ

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とっておきの秘湯をご紹介。
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#栃木の温泉

再訪したいとっておき秘湯セレクション

(秘湯各記事は #自転車で秘湯) (最新の『再訪したいとっておき秘湯セレクション』はこちら) 世界中が新型コロナで大変なことになってしまいました!noteを見ているみなさんは世のため人のため自分のために不要不急の外出をやめて家に籠っておられるのではないかと推察いたします。 こんなときこそ、事態が収束したあとの楽しいことを考えませんか。私がこれまでブロンプトンで訪れた秘湯の中で、再訪の機会を待ち望んでいるとっておきの秘湯を本日から緊急事態宣言が解除されるまで毎日ご紹介してい

北温泉 その2

(北温泉の続き) もうすぐ北温泉だ。 猛吹雪の中、カップルさんが徒歩で行く。こんな日にバス停から1キロ歩いてあの秘湯を目指すなんて、とても素敵な二人だ。 最後の細い坂道を下る。北温泉に何度か来たことがある方でも、この風景はなかなか見たことがないのではないだろうか。この坂が凍結すると大変なことになりそうですが。 着いた。 雪の北湯は本来の秘境の宿の佇まいを取り戻していた。四駆でもためらうようなこの吹雪の中、午前中から立ち寄り湯に来るモノ好きはそうそう居ないだろう。私に

北温泉

5年前の正月三が日最終日、吹雪の北温泉へ行ってきた。映画テルマエロマエのロケ地としても使われて堂々メジャー入りを果たした奥那須の秘湯「北温泉」である。二度目の訪問である。 テルマエロマエ(第一作)に、上戸彩演じるヒロイン・真実が猛吹雪の中をスーツケースを引きずりながら雪の急坂を下って実家の温泉宿に漸くたどりつくという非常に印象的なシーンがあった。秘湯への入り初めに「上戸彩が実家に帰った時の如き、厳冬の北温泉で雪見風呂」に行きたいと考えた。勿論、目当てはあの魅力的な『天狗の湯

八丁湯2

八丁湯に着いた。 鬼怒川は暴れ川で奥鬼怒上流部もしばしば川筋を変えてきた。1902年(明治35年)の豪雨で日光澤温泉が流出した際、鬼怒川本流が南に移動したため北側に河原ができると、そこに温泉が湧出しているのが発見された。それが今ある八丁湯だ。1929年(昭和4年)、鈴木富次郎氏が国有林を借地し、この地に「八丁湯」として温泉宿を開いた。 予想外に荒れた林道で手間取ったので、スケジュールはかなりビハインドしている。宿の御主人にご挨拶して500円を支払って、急いで名物の露天風呂

八丁湯

夏も終わろうとしている頃、奥鬼怒にある『八丁湯』へ行ってきた。 奥鬼怒温泉郷は関東平野の北端部に位置する。鬼怒川源流の谷合いにある。一般車通行止めの奥鬼怒スーパー林道の先に、日光澤温泉・八丁湯・加仁湯・手白沢温泉の四湯がある。 八丁湯の発見は江戸時代の天保年間とされ、最も古い湯とされるが、湯治場としては、嘉永年間(1852年)に日光澤温泉がまず開かれ、その後、日光澤から「八丁」の距離があることで八丁湯と名付けられたという説がある。 しっかりとした宿が建てられて温泉郷が形成

奥塩原・元湯ゑびすや「梶原の湯」

塩原温泉郷の最奥に位置する元湯にいってきた。めざすは「ゑびすや」の梶原の湯と弘法の湯である。前者は塩原最古の湯、後者は濃い硫黄泉だが間欠泉であるところが面白い。 元湯温泉は名前の通り、塩原温泉発祥の地だ。平安初期に徳一大師が発見したと伝わる。 江戸初期には「元湯千軒」と言われる賑わいを呈していたそうだ。しかし、1659年(万治2年)の大地震による山津波で当時あった七湯のうち六湯が埋め尽くされた。現在の元湯には三軒の湯宿があるが、いずれも明治以降に漸く復興したという。 [走

日光山温泉寺

日光山温泉寺へ行ってきた。寺に温泉があるなんて、それだけで秘湯でしょう。行かなくては。 浅草駅6:20発の快速で日光へ。 駅の標高は543メートル、温泉寺のある日光湯元温泉の標高は1472メートル・・・。バスにしよう。着いた! 温泉寺に隣接する湯ノ平湿原、ここが湯元温泉の源泉地だ。そして向こうに見えているのが温泉寺だ。確かに源泉に近い。期待できる。 各源泉は屋根によって雨露から守られている。ちなみに、これらの源泉群は日光湯元の各旅館への給湯にとどまらず、遠く離れた光徳

日光澤温泉

奥鬼怒温泉郷にある日光澤温泉・八丁湯・加仁湯はまさに奥鬼怒エリアの秘湯三兄弟である。一般車通行止めの奥鬼怒スーパー林道の先にある。最奥に位置する日光澤温泉は、その佇まいといい宿の周囲の自然の荒々しさといい、まさに秘湯の宿だ。 [走行データ] 距離 15.6 km(往復) 最大標高差 296 m 鬼怒川温泉駅から車で約1時間。女夫渕(めおとぶち)に着いた。ここからは一般の自動車は通行止めなので、自転車で。ゲートを越えて橋を渡るといきなりダートの急坂だ。つづら折りの林道を高さ

奥鬼怒雪見風呂(加仁湯)

厳冬、秘境の雪見風呂を楽しむため、奥鬼怒温泉郷の『加仁湯』へ行ってきた。ブロンプトンにはスパイクタイヤを装着して、雪におおわれた奥鬼怒スーパー林道を往復14キロ走行する。 [走行データ] 早朝の東武電車快速で奥鬼怒を目指す。途中停車した下今市の駅から日光連山がくっきりと見える。奥鬼怒はあの山々の向こう側にある。 鬼怒川温泉駅でバスに乗り換えて1時間半、終点の女夫渕についた。奥鬼怒温泉郷の入口であり、尾瀬(大清水)に通じる奥鬼怒スーパー林道の起点でもある。 一般車立ち入