マガジンのカバー画像

秘湯のススメ

69
とっておきの秘湯をご紹介。
運営しているクリエイター

#福島の温泉

再訪したいとっておき秘湯セレクション

(秘湯各記事は #自転車で秘湯) (最新の『再訪したいとっておき秘湯セレクション』はこちら) 世界中が新型コロナで大変なことになってしまいました!noteを見ているみなさんは世のため人のため自分のために不要不急の外出をやめて家に籠っておられるのではないかと推察いたします。 こんなときこそ、事態が収束したあとの楽しいことを考えませんか。私がこれまでブロンプトンで訪れた秘湯の中で、再訪の機会を待ち望んでいるとっておきの秘湯を本日から緊急事態宣言が解除されるまで毎日ご紹介してい

湯ノ花温泉 天神の湯

ブロンプトンで秘湯へ行こう。2015年2月の晴れた日、雪道を制するための新兵器「ブロンプトン用スパイクタイヤ 」を引っ提げて、南会津・湯ノ花温泉 『天神の湯』へ日帰りで行ってきた。 南会津地方は昨晩遅くまで雪が降っていたようだ。本日の天気予報は雪のち曇り。気温は午前中は氷点下の予想だ。路面は積雪が残り、一部凍っていることであろう。ブロンプトンにとって最悪のコンディションであるが、新兵器のトライアルには丁度良いだろうと考えた。早朝の東武電車(野岩鉄道直通の会津田島行き)で会津

木賊温泉 岩風呂

2014年春、雪解けを待って、秘湯中の秘湯、奥会津の木賊温泉(とくさおんせん)『岩風呂』へ日帰りで行ってきた。 木賊温泉の岩風呂は、いまどきの温泉ファンなら泣いて喜ぶ足元湧出の秘湯だ。巨大な岩の割れ目から自然に湧きだす湯を、その岩を穿つことで湯船にしたものである。いつ造られたか判らないほどはるか昔からある岩風呂は木賊(とくさ)集落の人々に大切に維持されてきた。 早朝、浅草駅から東武線快速に乗り、途中、野岩鉄道に乗り換えて会津高原駅に9時半頃着いた。バスが減便されているこの

横向温泉 中の湯旅館2

横向温泉に着いた。 受付を済ませ、湯船に急ぐ。 見た印象では非常にごちゃごちゃしているのだが、実はとても掃除が行き届いているのだ。置いてあるものにも一つ一つ意味がある。 開き戸を開けると。 廃墟のようだが、明らかに名湯だ。奥の岩から直接湧き出している。崖湧出の湯である。湯治客が効能を求めて必ず入浴する古くからの「神の湯」らしい。これはスゴイ。 湯治の人がいつもワンサカいると聞いてきたが、さすがに山奥で朝の8時から朝風呂という好き者は私以外に居なかったようだ。 見よ

横向温泉 中の湯旅館

ある年のゴールデンウィーク初日、たまには超レアな感じの秘湯に行きたいなと思った。夏のヒルクライムレースに備えて、標高差500メートルから1000メートルぐらい坂を登ってトレーニングもしておきたい。 そうだ横向温泉に行こう。 伝承によれば横向温泉は、11世紀末、八幡太郎義家一行が奥羽征伐の際、弓で目を射られた白蛇が岩の割れ目から湧き出る湯で傷を癒しているのを見つけたのが起源と言われる。或いは別の古文書によると1661年に発見されたとの話もある。名称については、一説によれば女

甲子温泉(かしおんせん)『大黒屋』

夏の終わりに甲子温泉(かしおんせん)『大黒屋』へ行ってきた。素晴らしい湯と秘境温泉らしい山奥のロケーションのみならず、伝統ある湯宿の矜持を感じさせる品格ある応対に感じいった。 奥甲子にある大黒屋の湯は、白河藩主松平定信公が好んだという由緒正しい湯である。 至徳元年(1384年)、州安和尚が白河の山奥で日夜修行に励んでいたところ、ある老翁が現れ「この山峡に霊泉あり。病患ある者にこれを教え、救われよ」と告げて消え去った。老翁が示した地へ行ってみると確かに湯が滾々と湧き出ていた

湯ノ花温泉 石湯

南会津の舘岩(たていわ)にある湯ノ花温泉へ日帰りで行ってきた。湯ノ岐川に湧く湯ノ花温泉は鎌倉時代から地元の人々に守られてきた湯どころだ。4か所ある共同浴場にはいずれも昔ながらの素朴な湯治場の風情が残されている。 湯ノ花温泉のある湯ノ花集落は南会津の山中標高650メートルに位置する小さな村だ。冬は豪雪地帯となる。 ~~~~~ 野岩鉄道(やがんてつどう)の会津高原尾瀬口駅は雪に覆われていた。駅から舘岩までバス輪行する。 [走行データ] ルート 舘岩観光案内所バス停→湯ノ花

絶品、くろがね温泉の白濁の湯

あだたら山に奇跡の秘湯を発見した。くろがね小屋。またの名を「くろがね温泉」という。 紅葉が盛りを迎える前のある晴れた日、安達太良山(あだたらやま)へ行くことにした。久しぶりのブロンプトン登山だ。二本松駅から奥岳バス停までバスを使う。そこからブロンプトンで登山道を行き、くろがね小屋にブロンプトンを停めて、あだたら山に登り、下山後にくろがね温泉の絶品の湯を楽しむことにしたい。 [ルートおよび走行データ] 奥岳登山口から走行開始。登山道は二ルートあって、こちらは馬車道と呼ばれ