メーカーの営業の話(サラリーマンの備忘録)

忘れないうちに書いておこうと思う。

私は製造メーカーの営業としてある会社に勤めている。営業というと一般的には飛び込みで会社を回ったり、名も知らぬ一般消費者に売り込みをかけたり、といった印象があるが、私はそのような経験はない。当社はいわゆる製造業における中間材料メーカーであるため、顧客は以前から付き合いのある企業がほとんどで、製品を売ることだけでなく、同じくらい実際にものづくりをする工場との調整の仕事も多い。

以前にも書いたような気がするが、私は初対面の人との付き合いが上手くない。いわゆる人見知りというやつだと思う。なので、当初営業勤務と言われた時はショックで、とてもではないが自分に向いている仕事ではないと思った。それでも10年間、営業として現在も働くことができているのは、社内外共に担当者と比較的良好な人間関係を築くことができているためだと思う。

ところで、この5年ほどで当社は外部からの中途採用、ヘッドハンティングが増えた。特に営業の上席は全て外部からの採用者となった。

上記の通り、従来の当社は旧来から付き合いのある特定の顧客との仕事が非常に多かった。したがって、その顧客からよい仕事を得ることが重要であった。そのためには、いわゆる飛び込み営業マンのような能力よりも、きちんとした人間関係を築けることが重要であったように思う。

一方で、この営業スタイルは、既存ビジネスの延長の範囲内での仕事が多く、大幅に売上を増やすことが難しい構造でもあった。外部からやってきた方々は、当然売上増加を至上命題として採用されているため、新規開拓に余念がない。担当者と良好な人間関係を築けるということから、自社材料のプレゼンや飛び込みで会社を回ることのできるメンタリティを持つといった方向へ求められることが変化してきている。

もちろん努力はするつもりだし、周囲も期待しているようには感じるが、残念ながら私にはその能力は圧倒的に不足しているように思う。この方向で会社が発展、勝利していくのであれば、私ではない別の人間を営業に据えるべきだと思う。自分で自分の可能性を狭めるなと言われることもあるが、30年以上も生きてきて、自分の向き不向きを判断できないのも恥ずかしい話だと思う。

何年か後に振り返ってこの文章を読んだ時、考えが浅かったと思ったりするのだろうか。

#サラリーマンの備忘録 #営業

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