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海外移籍について思うこと

年明け、そしてWEリーグ中断のタイミングで海外移籍のニュースが続々入ってきた。中断前だが千葉選手の海外移籍のニュースを皮切りにJFAアカデミーでワールドカップではサポートメンバー入りした谷川選手、古賀選手もいきなりの海外移籍。それからスタンボー華選手、小山選手と続いている。
日本人選手のレベルアップという意味ではいいかもしれない。

WEリーグが秋春制にした理由の一つに欧州のシーズンと合わせることで欧州選手を獲得できる、という話を聞いたことがある。しかし現状では選手を獲得するどころか、ヨーロッパリーグへ流出してるのではないかと思っている。移籍金が発生するなら良いが、それも0になるとクラブとしては苦しい。
タレントがさらなる成長を目指してヨーロッパやアメリカへと行くのは日本代表の底上げとなると同時にいずれは国内リーグの空洞化にならないかという心配もある。特に選手層の厚くないチームにとっては致命傷だ。
仙台Lの宮澤選手がワールドカップ得点王になったことで海外に目を着けられ海外移籍となった。なでしこジャパンのレベルアップとしては良いのだが、仙台Lの戦力や集客としては痛いのではないだろうか。
ベレーザも長谷川選手から籾木選手、遠藤選手、清水選手など多くの中堅選手が抜けてしまい、現在若手中心で戦っているようだが若干苦戦気味だ。
選手が海外移籍してもまた新たなタレントが育ってくるというのがあったが、谷川選手や古賀選手のように高校を出てすぐ海外というのは凄いと思うのと同時に少し寂しいものがある。
しかし本人の海外挑戦という意志は尊重しなくてはならないし応援したい。

リーグ発足当初に挙げていた秋春制の目的の一つ・外国人選手の獲得については、WEリーグの1年目から何人かの海外の選手は所属していたが、あまりフィットしきれていないという印象。円安などの影響もあって欧米からの大物選手も移籍は厳しい様子。
そして日本に渡ってきた選手をいかに馴染ませるのか。通訳も雇わなくてはならず金がかかるのも悩ましい。コストパフォーマンスとの折り合いが見えてこないというのがまた難しいところ。

やはり国内リーグが選手にとってもっと成長できて観客も多い魅力あるものにならないと今後もこうした流れは続くのだろう。そのためにもクラブの方での努力は当然として、WEリーグのみならずJFA、クラブのある自治体で協力し合う必要があるのかなと思う。サラリーの面でもいかに利益を上げて選手に還元できるか、これが一番難しいかもしれないけど実現してほしい。

海外移籍のメリットを考えるとしたら、海外で経験を積み成長できる事、そしてその選手が日本に戻って経験をクラブにフィードバックしてくれることだろうか。川澄選手の加入した新潟Lが今シーズンは健闘しているのも経験が活かされているのだろう。浦女が強いのも安藤選手や猶本選手といった選手が海外の経験を活かしていることが大きいと思う。あくまでも推測だが無関係ではないだろう。
逆に欧州で活躍する日本人を見て日本でプレーしたいというイングランドやスペインの選手も出てくるかもしれない。
そういう意味では海外挑戦に行く選手には全力で応援していきたいと思う。そしていつか帰ってきてその経験をリーグやクラブに還元してほしいと願う。
そして推せる選手は見られるうちに見ておこう。

いつか帰ってきたら海外の経験を還元してほしい。グッドラック!

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