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映画「バービー」のこと。

完璧な世界など存在しないと気づいたとき、すべてのバービー&ケンたち、すなわち映画を観ている全観客に、この過酷すぎる現実の世界で“君たちはどう生きるか”と問いかけてくるような作品だった。

また、“バーベンハイマー”のような形で、あらゆることをネタ的に消費することの恐ろしさが描かれているという点においても、2023年を象徴する映画であることは間違いないし、本作が全米で歴代興行収入20位にランクインするほど大ヒットしているのは、とても意味のあることだと思う。それだけ多くの人が、この映画を必要としているということだから。

全てが完璧(最高)だと思っていた主人公が、本当の自分(使命)を知ることで、世界を大きく変えるという展開は、同じくおもちゃが主人公の「LEGO MOVIE」と重なった。両作ともにオリジナルのおもちゃへのリスペクトにあふれていて、おもちゃならではの設定が絶妙に生かされているところが素晴らしいのでオススメです。また、どちらもウィル・フェレルが出演しているのも面白い。


さらに、ぼくにとってバービーと言えば「トイ・ストーリー」の印象も強いので、「トイ3」のバービーの名セリフ(「権力は脅しではなく、統治される者の同意から生まれるべきものよ!」)を具現化したようなシーンがあったのも嬉しかった。「トイ2」のエンドロールのメタフィクション的な存在のバービーも、マーゴット版バービーと共演できそうですよね。

「権力は脅しではなく、統治される者の同意から生まれるべきものよ!」

#バービー

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