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映画「MY (K)NIGHT マイ・ナイト」のこと。

三組の男女の“ある一夜”を描いた群像劇なんですが、それらがすべて男女の恋愛関係ではなく、あくまでも他人同士のつながりをロマンチックに描いているところがとても良かった。映画を観終わって、こんなに幸せな気持ちになったのは久しぶりかも。とりあえず今年の邦画実写ベストです。大好き!

主役の男性3人はステレオタイプなキャラクターなのかと思いきや、それぞれに過酷な現実を必死に生き抜こうとしている女性たちと出会うことによって、思いもよらぬ素顔が明らかになってくるところも良かった。

90年代のウォン・カーウァイ作品を彷彿とさせるカメラワークや、「ハイロー」のリトルアジア的な無国籍なセットや美術、そして何よりTHE RAMPAGEの3人、安達祐実さん、穂志もえかさん、夏子さん、それぞれの魅力を100%完璧に引き出しているところも凄い。同じく横浜が舞台の“あぶ刑事”のようにシリーズ化して欲しい!

3つのエピソードが同時並行で描かれていく中で、男女の“擬似”恋愛が描かれるのかと思いきや、それぞれに全く異なる方向に物語が進んでいき、しかもどのエピソードも面白いから続きが気になるうちに、あっという間に91分が終わってしまうんです。脚本も本当に素晴らしかった。

何だか今日はあまり良いことがなくて疲れちゃったなあ、という平日の夜。ちょっとだけ現実を忘れて気持ちをリセットさせてくれるのもエンターテイメントの大きな魅力のひとつだと思います。夜をテーマにした作品なので、映画館のレイトショーでぜひ。

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