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「映画ドラえもん のび太の地球交響楽」のこと。

大長編ドラえもんの原点であり、大きな魅力のひとつは、“こんなこといいな できたらいいな”という夢のような“もしもの世界”が観られることだと思う。本作は“もしも音楽がなかったら…?”という夢というよりはディストピア的なテーマが置かれているのが新鮮であり、また同時にとてもチャレンジングな作品だと思った。「ドラえもん」というよりも、藤子・F・不二雄先生のSF短編的なテーマに近いかも。

しずかちゃんが選んだ楽器が、打楽器という意外性が良かった


また、本作のモチーフである音楽については、漫画では表現できない動画ならではの音の演出(「スラムダンク」ばりの無音表現!)や、「Blue Giant」のような音を絵にするアニメ表現も楽しかった。そして、今日の昼間にウクレレ教室で教わったばかりの“ペンタトニック”的な音階が世界を救う鍵となっていたのも面白かった。

スネ夫ファンとしては活躍の場が少なかったのが残念


さらに、これまでの大長編作品と異なり、悪役に明確な個性や名前(そしてわかりやすい見た目)もないところは、「プロジェクト・ヘイル・メアリー」や「三体」のような近年ヒットしたSF小説へのオマージュを感じた。これもまた、「スター・ウォーズ」など流行りのSF作品をどんどん取り入れていた藤子・F・不二雄先生っぽくもあるんだけど、「ドラえもん」の世界観の中ではちょっと異質だったかも。。。

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