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【スタッフblog】ロックダウン後、セブ市周辺の移動手段として一般的になった「バス」を紹介します

11月8日深夜、フィリピンへの渡航を心待ちにしている方に、嬉しいニュースが飛び込んできました。フィリピン政府が海外旅行者の入国再開に向けて準備を進めているとのことです。日程など詳細はまだ発表されていませんが、ついに! という感じです。

ニュースの内容が気になる方はこちらをご覧ください⬇️

すぐそこまで迫った国境再開。そこで今回は、フィリピン入国を楽しみにしている皆様への情報として、人々の移動手段として地位を確立した「バス」についてご紹介します。

突然始まったロックダウン

「バス」がなぜ一般的になったのか。それにはまず、フィリピンのロックダウンについて説明させてください。

2020年3月末、フィリピン国内のロックダウンが始まりました。開いているのはスーパーマーケットやドラッグストアなど、生活必需品を揃えるための店舗のみ。飲食店はデリバリーやテイクアウトでの対応でした。外出するにも外出許可証の携帯が必須となり、それまで当たり前だった渋滞は一切見なくなりました。

生活していて一番ダメージが大きかったことは、全ての公共交通機関が利用できなくなったことです。幸い私は徒歩3分の距離に大きいスーパーがあったので、日用品の買い出しに困ることはほとんどありませんでした。しかし、在庫がないときは片道20分ほどのスーパーまで足を伸ばさなければなりませんでした。乾季真っ只中のフィリピン。炎天下の中を往復40分かけて、しかも帰りは重たい荷物を持って歩かなきゃいけない……。涙目になりながら買い物に出かけることも多々ありました。その度に、つい最近まで至るところを走り回っていたジプニー(フィリピン全土で見られる乗合タクシーのこと)やタクシーのありがたみを感じました。

ロックダウンが始まって数ヶ月がたった頃、規制中でも利用できる特別な公共交通手段として「バス」の運行が始まりました。その運行ルートは幅広く、以前バスが走っていなかった私が住むエリアも含まれていました(セブ市内の一部ではそれまでもバスが運行している地域がありましたが、ジプニー組合が反対して導入が難航していると聞いたことがあります)。
これはもう乗るっきゃない! 私はさっそく、A. S. Fortunaという通りを走っているバスに乗ってみることにしました。そのときは興味本位でしたが、手頃な運賃と使い勝手の良さから、その後は日常的に利用するようになりました。

規制が緩和されていく中で、バス以外の公共交通機関も段階的に営業再開が許可されていきました。まずタクシーとGrab、その次にジプニー、最後にハバルハバル(バイクタクシー)でした。現在は、ロックダウン前と同様、用途や目的地によって交通手段を選択できますが、「バス」も残っています。今日はこの「バス」の利用方法を紹介します。

バスの利用方法

停留所の目印は「BUS STOP」と書かれた看板です。時刻表はないので、そこでひたすらお目当てのバスを待ちます。ルートがよく分からない時は添乗している料金係に「J Mall?」など、行き先を伝えると、行くか行かないか教えてくれます。
該当のバスに乗り込んだら空いてる席にすかさず着席します。運転手は乗客が全員着席するのを待ってくれないからです。(お店のレジなどでは長蛇の列をひたすら待つのに、運転はほんとせっかちだなぁと毎度思います。笑)

しばらくすると料金係が座席を回るので、行き先を告げて運賃を支払います。運賃はアヤラからJモールで約16ペソ、アヤラからSM Sea Sideで約25ペソです。(2021年11月現在)

あとは、目的地に着くのを座って待っていればいいのですが、車内アナウンスなどはありません。降りる場所を見逃さないよう、景色を楽しみながらしっかり外を見ておく必要があります。目的地に着いたらドライバーに大きな声で「Lugar lang(「ここで停めて」という意味の現地言語)」と伝えて下車します。

セブ市近郊でバスを利用して思うこと

私は初期からの利用者なので、あまり不自由なくバスを使っていますが、短期滞在の旅行者には少し大変だろうな……と思うポイントがいくつかあります。

ポイント1:時刻表がない
時刻表がないので、バスが来るまでひたすら待つシステムです。私は日常的に使うルートのバスはその間隔もなんとなくわかっているので、乗り逃してしまった場合でも「あと○分後くらいに次が来るかな」という計算ができます。とはいっても、その2分後に突然目的のバスが来ることもあります。そんな時は心の中でデカめのガッツポーズを繰り出します。

ポイント2:バス停の看板がないところがある
場所によってはバス停の看板が出ていないところがあります。普段から通っていればそこがバス停だとわかりますが、初めてだと果たしてバスが停まるのかどうかわからず不安になります。
また、ドライバーによっては停留所ではない場所で乗り降りさせてくれる人もいます。バスが停車するところは大体決まっており、場所が違うと手を挙げて乗車の合図をしても目の前を華麗にスルーされてしまいます。

ポイント3:車内ではビサヤ語(セブのローカル言語)でやりとりされている
車内では基本ビサヤ語で話しかけられます。私は行き先を尋ねられるフレーズと、ちょっとした単語しか理解できないのですが、聞かれることといえば行き先くらいだから大丈夫! と思って油断していると、ぶわーっとビサヤ語のシャワーを浴びせられることがあります。「え?分かんないよ……」という顔をしていてもお構いなしです。すると他の乗客がその話に乗ってきて車内でおしゃべりに花が咲きます。

ポイント4:しれっとバス停の場所やルートが変更される
普段よく使うバス停は歩いて10分かからない距離にありました。もう少し近いといいのにな……と思っていたら、ある日突然、自宅のすぐ近くにそのバス停が移動していました! でも案内などは一切なしです。家を出たらたまたま目的のバスがすぐ近くに停まったのを見て「あー、バス停が移動になったんだ」と悟りました。すると、帰りのルートも変更になっていて、いつもと逆に曲がるバス。あぁどこに連れて行かれるんだろう……と不安になりながら揺られていましたが、無事目的地に着くことができました。

バスの利用で困ったらどうしたらいいの?

バスが目的地に停まるか確認したい場合、方法は主に3つあります。ひとつ目は、モールや商業施設が近くにある場合はそこにいるガードマンに聞きます。ふたつ目は、バス停で待っている誰かに聞いて回る……ですが、この場合は相手の行き先が異なり、求めている回答が得られないこともあります。3つ目は、ローカルから教えてもらったとっておきの方法です。それは、バス停の周りをウロウロしているハバルハバルのドライバーに聞くことです。彼らが一番バスルートの最新情報を持っているのだとか。言われてみれば、待っているバスの行き先を叫びながらお客さんを探しています。ドライバーの情報網で、バス停が変更になってもすぐに情報がシェアされるらしいです。

また、目的地が初めて行く場所だと、どこで降りたらいいのかわらずドライバーに下車の合図ができません。この場合は、目的地に着いたら知らせてくれるよう、料金係や周囲の乗客を巻き込みます。ローカルは基本みなさん優しくて陽気なので、笑顔で対応してくれます。

機会があればぜひ利用してほしいです!

タクシー、Grab、ジプニーに新たに加わったセブのローカルバス。安くて便利とはいえ、日本のように全てがきっちり決まっていないため、時間に限りがある旅行者には使いにくい反面、その中には魅力がぎゅっと詰まっていると思います。なので、もし滞在中時間に余裕があって、ローカルの乗り物を満喫したい方は、ロックダウンをきっかけに市民の足になった「バス」もぜひ利用してみてください。個人でタクシーやGrabに乗るのとはまた違ったセブの日常を感じられるはずです!

最後におまけ情報として……。バス会社の中にはICカードを導入しているところもありますが、短期滞在ではカードの購入はおすすめしません。理由はふたつです。ひとつは、カード残高がなくなったときに、料金係によってチャージできる場合とできない場合があります。チャージできる料金係に遭遇するまでは、カードを持っているにも関わらずニコニコ現金払いです。もうひとつは、カードの返却が結構大変ということです。購入は車内で手軽にできるのですが、カードを返却してデポジットをもらうにはオフィスまで行かなくてはいけません。そしてそのオフィスが、まぁ遠い。
使う機会が何回あるかわからないカードで、後々大変な思いをするよりは、サクッと小銭で支払った方が断然気軽に利用できると思います。

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