邂逅

鉛色した雲が 煩い光掻き消したの
だからあとは物置になった 体を見送るだけ

先に行っておいてよなんて
追いつけもしないが
望まぬ終わり望んでは
「またね」がまた口を衝く弱虫だ

決められたサイズの下らない命が
歪に割れた心の欠片 抱えたまま
崩れかけの憧憬繰り返す
忘れたことも 忘れる日が
来るなら その時までに不器用でも
一文字残らず 君を描こう

霞かかる追憶が 新しく塗り変わっていく
知らない顔した君に 贈るはずの言葉 見失う

捲れないカレンダー 甘すぎる砂糖水
硝煙の残香をなぞる
嘘みたいな晴れ間を カーテン越しに眺めた
××に眩んだ君の姿を——

全てを投げ出した それが正しいのならば
後悔 涙なんて きっとありやしないだろう
理想論に絆されてく 君はもう見えない
最低最高のハッピーエンドだ

過ぎる季節が遺す 温い痛みは消えぬまま
多分全部君のせいだけど 君のせいで良かったよ


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