ReU

暫時　気を遣れば
取り返しもつかないほど時間は過ぎて
終わったはずの物語の続きを描く

偽善ばかりで進めやしない
自愛は今日も順調
天秤にかけるのが怖いだけで
幸せなんて願ってないさ

ただ　祈ってるだけ　まだ
臆病で　不甲斐ない僕を振り落とす
世界は優しい　笑えないさ　もう
救えないさ　また明日の限り
記憶にも世界にもない君を
僕が僕のために愛していくの

全てを知った訳でもないが
綺麗なものなど有りやしないさ
固く結んだ蝶々結びも
いつの間にか解けてしまった

望む　君が僕の笑う姿を　笑う
望む　僕が君の笑う姿を　ずっと

あの頃は楽しかったなあなんて
今の今まで全部忘れてたみたい
誰よりもよく憶えている想い出話
美しく歪んだ嘘を語ろう

愛されなくていい
救われなくていい
いつまでも　いつまでも
いつまでも　こうして
ぐちゃぐちゃの脳味噌
抱えたままでいい
許されなくていい
絶望の先　始まりも終わりも無い
愛が　壊れないようにさ
全てを捧げる想いだけが美しいなら
血反吐吐いて生きて行けよ

”大切なものは移り変わって
言葉は軽くなっていく
伝えたい想いは
いつだって言葉にならない

言い訳ばかりの美学が
博愛主義者面した鏡の自分が
そうやってでしか愛せない僕が
灰色の水晶体が覗く世界で
真っ白なものだけを探している

賽を振らない神ばかりだ
きっと初めから決まっていたのさ
蕾のまま落ちた私を
誰も知らないままで

どれほどの嘘が隠した醜い感情は
二度と使えないくらい綺麗になって
何の偽りもない言葉が
力を失って流れていく

白紙ばかりの日記帳に
昨日の紛い物を繰り返す毎日
宙に浮いた昏い心が
記憶の砂を集めている

やり過ごすばかりの夜
致死量の不幸に
痛覚を失った笑みを重ねる
首の皮一枚の希望を捨てられずに

緩やかに死んでいく
緩やかに死んでいく
緩やかに死んでいく
せめて全ての代償に
新たな蕾が生まれたらなんて。”