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Weekly Kpop (0520-0526)

一週間聴いたKpop曲についての感想を短めにまとめていきます。

短めとは?

1> New Jeans - Hot Sweet

彼女達を取り巻く状況が穏やかじゃないのにも関わらず、このMVを見ると、そんなのあんまり関係ないのかもしれないという気持ちになります。思ってみれば、New JeansはいつもKpopが(いろんな理由で)扱ってなかったテイストのキャンディーを持ってきて、その中を彼女たち特有の脱力感、自由さで糸を通してきたグループでした。そして派手で色々とてつもないKpopの中に清涼感を与える、そんなグループでした。アルバムが発売されてもう周りから前のアルバムより売れ行きが悪いとか、色んな話が飛び交っているけど、そんなの気にせずこれからも今まで見たいな一貫性を、どうか長く続けてほしいものです。

曲を通してずっとなってるZapサウンド、MVのイントロを飾るレトロなステッカ。今回だけの話ではなく、New Jeansはこういうレトロ色がKpopに通るようにしたグループだというのも改めて確認しました。

2> TripleS - Girls Never Die

この曲をはじめて聴いた時の印象は、全面的に前に出て魅力をアピールしている曲というよりは全体的に淡々としている曲調、分かりやすいコーラスとメロディなどが逆に新鮮ということでした。Modhausという2021年末に設立された新しいKpop会社で24人の多国人で構成されているグループというのもあり、テイストが一味違いますね。

MVを見て面白かったのは、韓国式に”病んでる若い女の子”をコンテンツ化するとこういう風になるんだーということでした。日本でも地雷系とかが最近めっちゃ流行っているし、ゴシック系のファッションとかは割と歴史深いものでもありますけど、そういう”ダーク文化”の要素がMVに散りばめられています。この曲は、絶望に落ちているけどまた立ち上がってみせるというメッセージを持っています。多分、本当に絶望に落ちている時に力になる曲ってこういう曲なんでしょうね。


3> Doh Kyung Soo - Mars

男性アイドルはどんな大人になっていくのか。

その答えはもちろん多岐に渡れるものでしょう。ミュージシャンとして、ダンス専門家として、俳優として自分の専門分野を生かしたり、後輩育成に励んだり。ドギョンスはその中での一つの模範解答ではないかと思います。

この曲の初印象は「良い大人」でした。EXOのD.Oから、穏やかで柔らかくはなったけど、また好奇心に溢れているし色褪せてない大人のドギョンスに。音楽のチョイス(フォーク)も意外だけど、彼の暖かくて深みある中音を聴いているとこう思います。彼はこれからも自然に自分を出していきたいのかも、でもただ穏やかな大人になっていくわけではなく、大人になってからの自分の色を見つけていきたいと思っているのであろう、と。


4> RM - LOST

BTSがお互いソロ活動を勤しんでいる中、一番芸術的な野心を持って音楽的な試みを躊躇なくやっているのはRMです。「SEXY NUKIM」でのBalming Tigerと、「Don't」でのeAeonとの共同作業など、RMはKpopの中心からはちょっぴり遠いインディーズアーティストと作業しながら色んなことを吸収しているように見えます。今回のLOSTは今までの経験が成した素晴らしい結果です。現在韓国インディーズの王者とも言えるバンドSilica gelのメインボーカルで作曲家のキム・ハンジュさんが作曲を担当し、MVはHarry StylesのMVを演出した経験があるフランスの監督Aube Perrieさんが担当し、その結果、RMはKpopのパターンから逃れ、自由に自分のアートを紡いでいけるアーティストとしてきちんと自分を位置付けたように感じます。

今週一のおすうめです。


5> Ive - 해야(Heya)

決して多くない音数だけどめっちゃ強いキックドラム、掴みやすいコーラスだけで、もう勝ってると言っても良いかな。この曲について話す時に「東洋的な、もしくは韓国的な文化要素を取り入れて…」みたいな話をするのは、やぼったいと思うんですよ。MVにはそういう要素を含め、魔法少女だったり魔女だったり時代劇だったり異質なジャンル達が目まぐるしくミックスられていますが、そういうのが重要なわけではなく、ただただシンプルに少女たちの野生的な力が表現された良い曲だと、あえて言いたいです。要素が重要なわけではなく、Iveがやるから重要ですからね。



追記

これからは、その一週間の間に発売された新曲を中心とはしますが、前に発表された曲だとしても何か話したい曲があったらそれも書きたいと思います!

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