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在外公館での証明書発行にかかる手数料は現金払いということ

 こんにちは。
 今日は在上海日本国総領事館の領事部門に行って「婚姻証明」を発行してもらいました。10月で切れる中国での在留資格の延長申請に必要なためです。
 上海の日本総領事館は本館、広報文化センター、領事部門の3箇所に別れており、証明書等の発行については領事部門に行く必要があります。
 まず、婚姻証明の発行には以下の書類が必要でした。

(1)本人であることが確認できる公文書(旅券等)
(2)発給日より3ヶ月以内の婚姻事実を立証する戸籍謄本(全部事項証明)
(3)夫婦双方の旅券
(4)申請書

証明事務及び戸籍事務手続き | 在上海日本国総領事館

 必要書類については、(1)(3)はまあ当然持っているわけですが(もしなかったら証明書を発行してもらっている場合ではないです)、(2)の戸籍謄本は結構やっかいでした。というのも、この手続きに必要な戸籍謄本は発行3ヶ月以内のものであり、かつ上海では入手できません。

 必要書類にある戸籍謄(抄)本は在外公館では発行出来ません。提出された届出(一部除く)が本籍に反映されるまで、約1ヶ月かかります。戸籍謄(抄)本の発行・内容については、本籍地役場にお問い合わせください。

同上

 私は実家が本籍地にあるので、父親に市役所に出向いて代理人として取得してもらい、国際郵便(EMS)で送ってもらいました(到着まで1週間弱)。頼める人がいないと結構大変なのではないかと思います。以下はたまたま見つけた例ですが、こうやって手続き方法を書いておいてくれるとありがたいです。

 さて、手続きを行う領事部門は「上海世貿大厦」というビルにあったのですが、中国のビザ取得のために行った、東京の国際展示場駅近くにある「中国ビザサービスセンター」となんだかビル自体の雰囲気が似ていました。
(ほんとにどうでもいい話ですが、りんかい線って運賃高いですね)

 手続自体は必要書類を揃えて、順番待ちをし、窓口に提出した後書類発行を待つだけで、だいたい3,40分程度で発行してもらえました。当たり前かもしれませんが日本語が通じますし、置いてあったテレビからはNHKが流れていました。どこにあっても日本の役所は似たような雰囲気です。
 なお、手数料は60元(≒1,200円)で、現金払いのみです。上海に来てから現金決済は2回目でした。後は全部電子マネーです。どこの日本総領事館も現金決済のみみたいです。

手数料
1通につき邦貨1,200円相当です。お支払は現金(現地通貨)となります。

在外公館における証明|外務省

 現金でなければならない根拠がわからないのですが、以下の法律が手数料の直接の根拠のようです。他に外務省設置法などがあります。

(手数料の額)
第一条
 領事官(領事官の職務を行う大使館若しくは公使館の長又はその事務を代理する者を含む。以下同じ。)がその行う事務の処理に関して徴収する手数料の額は、第一号に掲げる事務一件については遺産の額の百分の二に相当する額、第二号から第十九号までに掲げる事務各一件については当該領事官の所在国ごとに当該国の通貨をもつて外務省令で定める額とする。ただし、それらの額を外国貨幣換算率(予算決算及び会計令(昭和二十二年勅令第百六十五号)第百十四条の規定に基づいて財務大臣が定める外国貨幣換算率をいう。以下同じ。)によつて換算した邦貨額は、当該各号に定める金額の範囲内でなければならない。

領事官の徴収する手数料に関する政令 | e-Gov法令検索

 「通貨」ってところが現金という解釈なんでしょうか。まあ一番面倒ではなさそうですけど。と思ったら、法律において「通貨」は「法貨」=「「法定のおかね」」なので、あくまで電子マネーは発行が国家ではないからかもしれません。

 日本で公金がキャッシュレスで支払いできるのは、地方自治法やキャッシュレス法によるもののようです。主務省令で指定されれば、将来的には在外公館でも電子マネーで手数料を納付できるかもしれません。

※上記、推測なので詳しい事情を知っている方、よろしければ教えてください。

 そういえば、帰りしな出口付近の机で大量の中国のパスポートを手に書類を書いている人が数名いるのを見かけたのですが、旅行社の人だったのかもしれません。大量のパスポートがまとまってあるのを見ることはあまりないので、ちょっとおもしろかったです。日本への旅行者数は回復しているのでしょうか?

 ちなみに、まだなくしたことはないのですが、パスポート紛失の場合の手続きは大変煩雑でした。絶対やりたくない……。

(4)旅券を紛失(盗難)、破損(焼失)した | 在上海日本国総領事館


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