WATASHI

 【「わたしは、限りなくわたしなのであって、明らかにわたしである。わたしは他人の誰でもないし、わたしというわたしである。」―だからこそ、褒められたり、怒られたりするのだ。だからこそ、責任があり、自由があり、余裕があるのだ。わたしがここに存在するのは、そのためなのだ。】
 
 ときには、わたしを投げ出してしまいたいときもあるだろう。一方で、この世にわたし以上に幸福なものはいない、と思うときもあるだろう。しかし、奇遇にもそれはまったく同じ「わたし」という同一人物である。いまも、「わたし」という殻にわたしは在り、「わたし」を「わたし」足りうるものにしている。

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