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「失敗しない起業 55の法則(日本能率)」のサマリ

パート7構成で、会社設立までのTo doをわかりやすく整理している。具体的な手続きだけでなく、起業家のマインドの持ち方についても著者のこれまでの経験ベースに作成。<対象著書:失敗しない起業 55の法則

サマリー(個人的に刺さった部分)
事業計画書を漠然と作成するのではなく、他社との違い=自社の特徴や強みを洗い出して、小さい成功を積み上げていくビジネスを構築する。また、誰に売るのか、どのように売るのか、具体化しておくべし。
営業は自分で売り込むことはもちろん、ジョイントベンチャー等の協業によって効率よく拡大していくことも検討しておくべし。
バックオフィス系は、全部自分でやろうとしないでプロの専門家に依頼して、自分のバリューを発揮できる分野に注力する。まずは、社員を増やすのではなく外注が良い。

part1 ビジネスモデル・会社設立
どんなビジネスをするのか事前調査も含め検討を重ねろという、ごく当然の内容だが、その検討にどんな切り口があるか詳細に紹介。
・ありふれたビジネスで勝負すると価格競争に巻き込まれて安価な商品提供で経営が回らなくなる。自社の強みを活かした差別化は何か?
・大手企業が避ける「手間ひま」を主戦場に、ホームランではなくヒットを積み上げていく。
・目先の利益は重要。赤を掘ると言っても、起業後数ヶ月後の利益・キャッシュが安定される想定はあるのか?
・バーチャルオフィスでは銀行口座・創業融資で障壁になるリスクがある。
・資本金は100万円以上がベター。創業融資の要件も併せて設定すべし。

part2 商品・サービス設計
・誰に、何を、どのように売るのか
・ターゲットの絞り込み(ペルソナ)はできているのか。
・具体的な商品にとどまらず、ビジネスモデル全体でお客様に提供している「提供価値」は何か?
・競合他社の分析は常に意識しておく。(web検索、利用者の口コミ、サンプル・資料の取り寄せ)
・価格設定はお客様目線で。
・フロントエンド商品(客を呼び込むための安い商品)、バックエンド商品(本命商品)、無料オファ(無料にして客を呼ぶ)の使い分け。
・アップセル、ダウンセル。クロスセル(別の商品も売る)、パッケージセル(関連商品のセット販売)

part3 財務・資金調達
資本性ローンは、事業化に時間がかかるベンチャー企業に適している。
・創業融資制度は一発勝負。創業融資に強い税理士などがサポートすれば100%。
・投資家からの出資のタイミングは、商業融資などの後腐れがない方法で資金調達し、ある程度事業が軌道に乗って会社の価値が高まった時点で出資を募るべき。格安な株価で多くの株式を握られる。
・資金繰りの相談にも対応してもらえる税理士を選択せよ。

part4 営業・マーケティング
・値引きするのではなく、想定されるお客様ごとに価格帯が違う商品・サービスを用意する。
・お客さんから「売って欲しい」と言われるサービスを提供できているのか突き詰める。
・営業とは課題解決。お客様の課題を正確に理解している?自社と他社の商品の違い特徴を理解していた上で、お客様に合ったレコメンドできている?
・人脈を作るための社長交流イベントでは、相手のメリットを提案できるのか。できないなら、まずは自力をつけることが先。
・誰かに人を紹介してもらったら「尖った内容で自分や自社の事業について30以内」で話せるように準備しておく。サービスより自分自身を印象付けることが重要。
・交流会の人脈のキーマンは誰かよく観察しておくことも大切。
・逆に、相手が近づいてきたら、その真意は何かを考える癖をつける。
・ジョイントベンチャーで、効率よく営業をかけて販路拡大を目指す。隣接している業界で上位の会社と友好的協業できないか。
・メディアに扱ってもらうために自社サイトに「その道を極めている存在である」と主張せよ。業界ナンバーワンであること、自社の特徴があることを全面にだす。

part5 人事・労務
・共同代表の場合、株の買取金額をめぐって揉めないように注意。
・従業員の基本給は低めに設定し、インセンティブで報いる仕組みがベター
・まずは役員や外注で仕事を廻し、売り上げが順調に上がり経営が安定するタイミングで採用を実施。
・税理士や社労士に顧問を依頼する際に、記帳代行や給与計算代行、社会保険などの手続代行も追加で依頼する方が、社員を雇用するより安価で済む。

part6 会計・税務
・会計作業を怠ると、キャッシュがショートする危機を察知できず、倒産リスクが上がる。
・日々の記帳から申告まで税理士に一任することもオススメ。
・決算の時期には、決算書とじっくり向き合うべし。「仮払金や仮受金」「短期貸付金・長期貸付金」「投資有価証券、有価証券売却損益」が決算書にあると信用ダウン。
・税理士選びのポイントは、創業融資や補助金の知識や実績、多方面にわたって対応可能か、などスタートアップ系の強みはあるのか?

part8 経営方針・社長自身
・常に出口は意識しておく。いざとなったらどう逃げる?出口がないなら進まない。
・リスクを承知で一歩を踏み出す意識を持つべし。
・起業チェックリストを作成し、管理。
・プロの協力者を集めて、効率よく運用する。

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