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Biggest Part of Me/TAKE6

心に光が差すような曲に出会ったことがあるだろうか。

Take6にはほとんど興味がなかった。
彼らの代表曲のひとつ「I L-O-V-E U」があまり好きではなかったからだ。その後シングルが何曲も出たが、わたしはTake6の名前を見ただけで手に取るのをやめていた。

ある日、当時の彼氏とケンカしてわたしは泣いていた。部屋にひとりでいて、音がないことさえも悲しくてラジオをつけた。するとラジオから美しいコーラスと歌声が流れてきた。「アンブロージアの曲のカバーか。誰だろう?」わたしは泣くのをやめてじっと耳を澄ませた。最後まで聴くと、すーっと心が晴れた。

すると、ラジオDJは信じられないことを言った。さっきの曲はTake6の曲だと言うのだ。 Take6がわたしを慰められるはずがない! そう思ったわたしはふて寝した。

しかし、数日たって再び同じ曲を耳にした。やはりTake6の曲だと言う。信じられないことだが、わたしはTake6を好きになってしまったようだ。情報を調べて、その曲の入っているアルバムを買い求めた。『Join the Band』(1994)というアルバムだった。そのアルバムは、まるでわたしに「バンドに入りなよ」と言ってるかのようにやさしく迎え入れてくれた。わたしが彼らを嫌いだったことを含めて受け入れてくれたかのようだった。

その後、中古CD屋で彼らのアルバム『So Much 2 Say』(1990)を見つけた。「I L-O-V-E U」が入っているアルバムだ。『Join the Band』でTake6が嫌いじゃなくなったわたしにならこれが聴けるだろうと思って買ってみた。聴いてみたら、嫌じゃなかった。

『Join the Band』(1994)収録。アンブロージア版と聞き比べてみるのもいいかもしれない。どちらも素晴らしい出来だ。


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