信じているから、手を離す。
タクシーに乗っていたら、同じ話をする運転手さんに三回も会った。
「おれんちもインコ飼ってたんだけどね、外に放したら戻って来なかったの。」
「ダメですよ~」と笑いながらも、腹の中で煮えくり返りながらその場は過ごした。三回も同じことをやられるとさすがにキレたくなったが、相手はわたしのことを覚えていないのだろうから仕方がない。
インコを外に放したら戻って来ないのは当たり前だ。ましてや、手のりインコなんて帰り方を知らないのだから、外に放すなんて殺すようなものだ。その子を信じてい