口唇ヘルペスが一生治らない件wwww

マジで笑い事ではない。

あれは3年前。新型コロナの流行が続き、度重なる中止や規制に人々が飽きている頃だった。

12月、少し遠出をすることがあり、帰ってから数日経って小さな湿疹ができていた。その時は症状も軽く、イメージされる「ときどきストレスで出るヘルペス」程度だった。

問題は2月に発症したヘルペスだ。
びりびり、じりじりした感覚が唇に出たかと思うとその日のうちにあっという間に腫れた。

以来、月経のたびにヘルペスが現れるようになった。数ヶ月かけて症状が重くなり、腫れる範囲が広がり、強い痛痒さ、寝込むレベルの倦怠感、微熱などが出た。もっとも症状が酷かった時期にはリンパが腫れて腋の下に痛みが出たり、唇の腫れが引いてきた段階で口内炎が5、6個できて舌にまで飛んだりした。治りかけの頃には唇の半分の皮がまるごと1枚になって剥ける。

人生で初めて痒みで気が狂うかと思った。掻けば症状が広がるのは明らかであったし、そもそも唇という薄い皮膚の部位を掻くことは憚られた。湿気すら刺激になるためマスクを付けるストレスは半端ではなかった。風呂にも入れない。

唇の裏にいくつも連なった巨大な水泡ができ、潰れて口内炎ができる。調べるとヘルペス由来の口内炎が存在するそうで、痛みは普通の口内炎の倍くらいである。

リンパが腫れることで顔が腫れ、当然唇も1.8倍程度まで腫れているので鏡を見るのがつらい。

これらの症状は自死がよぎるほどつらいものだった。現代医療ではヘルペスの完治は見込めない。そしてほぼ毎月これが出る。当時は症状の軽減も見られなかったため余計に落ち込んだ。

初めに行った皮膚科でビタラビン軟膏を処方された。塗り薬で済むならこれ以上のことはない。まあ済まなかったよね。
2回目からはバラシクロビルを内服することになった。さらに、痒みがあることを伝えるとフェキソフェナジン(アレグラ)も出た。ヘルペスの痒みは抗アレルギー薬で対抗できるらしい。
口内炎はデカドロンエリキシルというピンク色のシロップで対処した。飲む副腎皮質ホルモン、ステロイドの経口接種みたいなものらしく、無理やり抑えていた。

症状のピークを過ぎてからは薬で多少改善されたが、個々がやや軽くなる程度にとどまり、いずれかの症状が無くなったりはしなかった。

ヘルペスの原因が何であるかはわからない。最初の皮膚科では紫外線を避けるように言われたものの、当時の私はほどんど外出しない生活を送っていた。それに、自分で言うのも変だが、肌は真っ白だった。本気で悩んでいるのに的外れなアドバイスをされて、ガチ泣きしながら帰路についた。

ヘルペスに強い病院を探してそちらにかかることにした。
内服薬の飲み方には二種類ある。バラシクロビルやファムシクロビルを2錠/1日×5日間飲む方法と、ファムビルを4錠飲んで12時間後にさらに4錠飲む方法である。新しい病院では後者を試すことになった。
これは少し効いた。腫れがやや控えめになった。それに長々と内服しなくていい。錠剤の大きさが飲みやすい。

だいたい、バラシクロビルは錠剤がデカすぎる。500mgて。例えるとラムネのPETZくらいデカい。いや、さらにもう一回りはデカい。飲み込むのに毎回難儀していた。
しかし、ファムビルはファムビルで価格の面が厳しい。たった8錠で、保険適用でも約1500円。とはいえ背に腹はかえられなかった。

そのまま1年が経ち、東京に引っ越すイベントが発生した。

新天地で皮膚科を探し、2度目の来院。ファムビル8錠に追加して、ファムシクロビル10錠が処方された。
これにはたいへん驚いた。地元九州の大学病院に意見を求めたとき、「ファムビルと塗り薬の組み合わせが最も強く、保険適用内ではこれ以上できない。口内炎も他に手段が無い」と言われていたからだ。
地域によって保険適用範囲が異なる場合があるようだ。何度も再発していることにくわえ、当該医院に2度目の来院であったことで処方ができたらしい。

口内炎のシロップ薬は「薬効が強く副作用のリスクが怖いので出せない」とのこと。それはそうだろう。しかし、前述の2種の内服薬をもらってから口内炎がほどんど出なくなったので不要になった。食事のたび苦しむことがなくなるのはなによりよろこばしかった。

現在の症状は、腫れ、痒み、倦怠感、微熱で、倦怠感以外は耐えられる程度まで軽減した。一生付き合う病気に絶望したこともあったが、希望が見えてきた。
生きている間にヘルペス絶対根絶薬ができればいいなと思っている。



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