2023年マイベストアルバム
(1月3日追加)
聴き逃していたものを年末年始に聴いてどうしても加えておきたいと思ったもの5枚を加えます。順位はつけず「マイベスト50+5」として今度こそ終了!
(12月7日追加)
発表済みの1〜20位に加えて21〜50位までの30枚を追加し簡潔な文章を添えて「マイベスト50」とした上で目次を整備しました。(1〜20位までの順位に変更はありません)
(11月26日掲載文)
今年もマイベスト20をまとめてみました。公開時期がちょっと早めなのはメディアやSNSで他の人が選んだものを見て影響されるのを避けたかったから。この後もっといい新譜が出ちゃったら改訂します、ぐらいの構えでいます。選考基準は概ね以下のとおり。
・5回以上鑑賞
・2023年の事が思い出せそうなもの
・今後も折に触れて聴きたくなりそうなもの
・理屈抜きでときめくもの
では早速行きます。
追加5枚(順位なし)
Cruyff/lovefullstudentnerdthings
東京の4ピース「クライフ」の1st。シューゲイザーっぽく感じられても本人達のインタビュー記事を読んでも一度もその単語は出てこないのがいい。ナンバーガールやスマッシング・パンプキンズの名前は出てくるけど・・アルバムラストには今や渋谷事変で「失われた風景」になってしまった(?)タワレコらへんからスクランブル交差点を渡って井の頭線に乗るまでの貴重な流し録りもアンビエントと銘打って収録されてます。そんなセンスも好きかな・・
Braxe + Falcon/Step By Step Remixes
Alan Braxe/The Upper Cuts Singles
未知の分野だったフレンチ・ハウス(本国ではフレンチ・タッチ)の作品から、ダフト・パンクなき今第一人者とされるAlan Braxeの多幸感溢れるRemix集とリイシュー盤をセットで1枚扱いとして追加選出。
自分のAOTYにSkrillexとOvermonoを選んだようにコロナ禍以降「ソファーで楽しめちゃうダンスミュージック」のディグが自己テーマの1つだったことに加えて個人的に最近ゼロ年代のことをnoteにまとめ終わって「Y2Kリバイバル」にも関心ありということで2つの文脈に合致しました。
BJ The Chicago Kid/Gravy
シカゴ出身LA拠点のシンガーがかねてからの希望を実現してメンフィスソウルの聖地とされるスタジオで録音したもの。
もうアル・グリーンかよと!(いい意味で)
…とはいえロバート・グラスパーとのコラボ曲もあったりしてレトロ一辺倒ではないところがいいですね!仕上げはLAのスタジオでやってるとのことで。
冥丁/古風Ⅲ
今回初聴きでしたが冥丁は尾道出身のアーティスト。単純にアンビエントと片付けたくない日本人の心象風景を音にする異能力をお持ちの方なんですね!
個人的に最近2012年の音楽を聴いていたのでどうしてもBurialとかAndy Stottあたりを思い浮かべてしまいますがそうした英国勢とも単純に比較したくない何か誇らしさのようなものを感じます。
まあ自分も広島・呉がルーツだし一昨年尾道・向島を旅行したばっかりで波長が合いやすいのかも知れません。
Slauson Malone 1/EXCELSIOR
ミュージシャンであるとともに絵画などのアーティストでもある彼がWarpからリリースしたアルバム。
全体的にはエクスペリメンタルな印象ながら絶妙なタイミングで“”New Joy””Half-Life”のようにインディーロック的なキラーチューンが現れる。でもそういう曲ばかりで固めていないところが奥深くてむしろいい。アルバム通しでもっと聴き込みたい。
41-50位
50位 Midwife, Vyva Melinkolya/Orbweaving
米国南西部ニューメキシコ州で制作されたコラボアルバム。スローで幻想的なシューゲイザー・アンビエントが結構ハマります。
女性がどこか遠くで歌っている…
ギターはどこか遠くで鳴っている…
そんな感じ。
49位 Daughter/Stereo Mind Game
ロンドンの3ピース7年振りの作品。ザラついてるようでも透明感があってトリップホップっぽかったりもする。素敵。
48位 GEZAN/あのち
カオティックな熱い熱い作品。「いいねが来ない夜」にはこのアルバムのことを思い出します。
47位 Liv.e/Girl In The Half Pearl
LA拠点のプロデューサー/SSWリヴの2nd
R&B/ソウル、ジャズ、HIPHOPの複合系でカッコいい。
46位 Kelela/RAVEN
エチオピアにルーツを持つLA拠点で活躍するR&Bシンガーの2ndはハウス的要素も含む低体温の涼しい快作!
45位 UNKNOWN MORTAL ORCHESTRA/V
オレゴン州ポートタウン拠点のサイケバンド。彼ららしい濃密なポップネスが楽しめる♪
44位 君島大空/no public sounds
年明けの1stに続き早くも9月に出た2nd。中性的な声に意表を突いた音の選択と複雑な構成。ライブだとどんなふうに再現してくるんだろう?と思わずにいられない音楽。
43位 Blur/The Ballad of Darren
しっかりギターロックなんだけど成熟感メロウ感を感じる。サマソニでは勇姿を拝ませてもらいました。
42位 SBTRKT/The Rat Road
M.I.A.やレディオヘッドのリミックスを手掛けてきたロンドンのプロデューサーSBTRKT(サブトラクト)。ポスト・ダブステップっていまだによくわからないがとにかく美しくエモーショナルなアルバム。
41位 V V Brown/Am I British Yet?
ノーサンプトン出身でジャマイカとプエルトリコにルーツを持つV V Brownの4作目。ソウル、ファンク、ダブにメッセージ性の強い歌詞を乗せてインパクト抜群。
31-40位
40位 Jorja Smith /falling or flying
昨今の英国R&Bらしく色んな要素のミクスチャーで多分すごいんだけどそういうのを感じさせない肩の力の抜けたプロダクトと艶っぽい声の合わせ技が気持ちいい!
39位 Wilco/Cousin
Deerhunterなどとも仕事をしてきたCate Le Bonをプロデューサーに迎えて奏でる新境地!
38位 bar italia/Tracy Denim
ロンドンの3人組デビュー盤。ポストパンク・マナーに現代風の洗練をプラス。耽美でクールでエッジが効いてる。とにかく曲が揃ってるのでアルバム通して何度も「おぉっ?!」という瞬間が訪れる。
37位 Noel Gallagher’s High Flying Birds /Council Skies
アニキが機嫌よく曲を揃えて機嫌よく歌っている!12月の来日公演では前半は殆どここからの曲を演奏。聴くたび感動がよみがえる!
36位 betcover!!/馬
ムード歌謡とノイズロックを合わせたような独特の世界。最近は「チンピラ系」とも言われ出してる。個人的には年末近くに聴くことが多く「年の瀬系」。
35位 羊文学/12 hugs(like butterflies)
師走に放たれた「かわいい子*」。シューゲイザー的ギター炸裂のM3「Addiction」は必聴!
*塩塚モエカがSNS上で愛情を込めて本作をこう呼んだ。
34位 Sofia Kourtesis/Madres
ベルリンで活躍するペルー出身のDJによる流麗なハウスミュージック集!
33位 Ana Frango Elétrico/Me Chama de Gato que Eu Sou
ブラジリアンブギーというジャンルを本作で知った。軽妙で浮遊感があってノスタルジック!
32位 Grandaddy/Sumday: Excess Baggage
カリフォルニアのベテランバンド。フォーク寄りのローファイほっこりインディーロックに癒される。
31位 Hotline TNT/Cartwheel
中西部にルーツを持ちつつNY拠点で活動するインディーズ。久しぶりにいいシューゲイザー/パワーポップ/エモの新譜を聴いちゃったな…って気分。
21-30位
30位 Sufjan Stevens/Javelin
ちょっと筆舌に尽くし難い美しさ。亡くなったパートナーに捧げられた作品で彼自身もギレン・バレー症候群で闘病中ということでなおさら胸に沁みる。
29位 Blondshell/Blondshell
近年女性ボーカルによるオルタナ/インディーロックの良作が多すぎる!本作はデビュー盤にしてその真打ちみたいな貫禄。ザラザラと、時には気怠く、そのくせビッ!と決めてくれる。
28位 boygenius/the record
3人のアカペラで幕を開ける本作。個々のアーティストとして充実期を迎えようとしている時期にあえて集結した意気込みを感じる。楽曲クレジットは基本的に連名。とはいえ個性の異なる3人の声を聞き分けるのは楽しい!
27位 Romy/Mid Air
ダンスミュージック一辺倒になり切らないバランス感覚がさすがのセンス!
26位 Cautious Clay/KARPEH
オハイオ出身のジャズ系マルチ奏者によるブルーノートからリリースされた2nd。R&Bとジャズの融合した作品は今や珍しくないけど色んな展開があって飽きさせない。
25位 Yazmin Lacey/Voice Notes
UKの実力派ネオソウルシンガー。これはヤバい!カッコいいというよりは聴かせる。
24位 Kali Uchis/Red Moon In Venus
コロンビア生まれヴァージニア州育ち。ヴィンテージなR&B/ソウルを最新のプロダクトで聴かせてくれて!しかもスウィートで艶めかしい!
23位 L'Rain/I Killed Your Dog
エクスペリメンタルと言ってしまうのは簡単だがソウル/R&B、インディーロック、エレクトロニカが溶け込んでいる。聴く方の頭の中も溶ける。
22位 Cleo Sol/Heaven
個人的には現在UKソウル最高級の歌姫。2連続リリースの最初の1枚。こちらはしっとり。
21位 Bad Bunny/nadie sabe lo que va a pasar mañana
この人のちょっと不敵でそれでいて波間に漂っているようなレゲトンが好きです。大昔勉強したスペイン語をもう一度紐解いてみようかと思わせる発火力があります。勉強?少〜しずつやってます!
11-20位
20位 Cornelius/夢中夢
コーネリアスと僕。
The First Question Awardはリアタイでどハマり。ライブに行くこと数回。「私を構成する42枚」にも入れている。69/96、FANTASMAでトーンダウン。Pointまで聴いたあとは疎遠に・・時は流れてゼロ年代後半、ロジャニコを聴いてショックを受ける。モロパクじゃん!Love Paradeに胸躍らせた時間を返せ!→渋谷系不信に陥る。・・さらに時は流れてHIPHOPの引用はそんなもんじゃすまないという事を知る。ポストロックやアンビエントの洗礼も受ける。・・そして2023年「夢中夢」鑑賞。自分の声域にあった音程設定。幻想的で滑らか。僕も彼も変わった。小山田さん、おかえりなさい・・
19位 Travis Scott/UTOPIA
個人的にHIPHOPのアルバムをきちんと聴き始めたのはたかだか2年前。90年代のATQCやNasあたりから始めて時系列にJay-ZやEminemや
OutKastやJ Dillaを経て今年ようやくKanyeやOFWGKTAやKendrick Lammerに辿り着いたところ。そこへ持ってきてこのTravis Scott 5年ぶり19曲73分の大作。Bon IverやJames Blakeを含む多彩なゲストと繰り広げる「ダークな万華鏡」といった風情で長くても楽しめちゃう。耳を拡げとくと人生の楽しみも広がるってことで!
18位 Yussef Dayes/Black Classical Music
UK新世代ジャズシーンの中心にいると言われるドラマー/マルチプレイヤーの初ソロアルバム。彼のドラムとRocco Palladinoのベースをコアに欧州初のマイノリティによるチネケ!オーケストラなど多様なゲストとともに織りなす19曲1時間14分の力作はクールな熱情が迸る圧巻のカッコよさ。
17位 Priya Ragu/Santhosam
タミル系スイス人Priya Raguの1stアルバム。
ロンドン周辺発の音楽かと思っちゃうクールなR&Bボーカルとバラエティに富んだビートの組み合わせ。ラスト曲などでしっかり南アジアの息吹も感じられるところがいい!
16位 Jon Batiste/World Music Radio
2021年作「We Are」による最優秀アルバム賞をはじめ2022年のグラミー賞5部門を受賞したニューオーリンズ出身のシンガー/ピアニストの新作。Kenny GにLana Del Rey更にはNewJeansなど多彩なゲストを擁して世に問うた本作はややとっ散らかった印象はあるもののメディアを通じて感じられる彼の明るさや本当に音楽が好きなんだなあと感じられる部分に好感を持っています。
15位 Loraine James/Gentle Confrontation
UKエレクトロ・ミュージック・シーンで活躍するLoraine Jamesの3rd。ドリルあれば祖父母とのカードゲーム光景サンプリングあり。尖ってるのに血の通った温もりを感じるIDM。ずっと聴いていたくなります。
14位 Wednesday /Rat Saw God
ノースカロライナ拠点の5人組。紅一点のKarly Hartzmanがボーカル&ギター&ソングライティングを手掛ける。オルタナ、シューゲイザー、カントリーと曲によって表情は異なるが基本的に気持ちよく歪んでくるギターロック。来年3月に初来日を予定!
13位 Overmono/Good Lies
UKの兄弟エレクトロニックデュオによる1st。ビート主体でコラージュされたボーカルにサンプリング。センス勝負のジャンルだと思うが完全に大勝利。アルバム全体を通じてとにかくカッコいい。”So U Know””Is U””Good Lies”といったシングル曲もそれ以外もカッコいい。今年フジロックで体験できた方が羨ましいです。
12位 Kurt Vile/Back to Moon Beach (EP)
50分もあるのにEP。彼自身がそのように定義しているかららしい。まあEPだろうがアルバムだろうがキラキラアコギと脱力感のヴァイル・ワールドは変わらない。未発表曲に加えてBob Dylanも歌ったXマスソングの”Must Be Santa“やWilcoのカバー曲”Passenger Side”など充実の内容。
11位 Adi Oasis/Lotus Glow
カリビアンフレンチでブルックリン拠点のベーシスト/SSW/プロデューサー。どこか品のあるお声とインストアルバムも配信されるほどの充実したプロダクションから構成されるファンキーでレトロテイストの極上ネオソウル。PVを観るとハイブランドのモデルのようなルックス。色んな意味で充実感あるなあ・・
1-10位
10位 Jamila Woods/Water Made Us
生まれ育ったシカゴに住み続け地元の若者向けのメンターまで務めているというピュアな詩人が丁寧に紡ぐネオソウル。愛と滋味に溢れた聴き込みたくなるアルバム!
9位 Cleo Sol/Gold
プロデューサーのInfloが元気過ぎて昨年彼女がボーカルを務めるSAULTが一挙に6枚アルバムを出したのに引き続き今年もCleo Sol名義で2週間に2枚リリース。その2枚目がこちら。音数は最小限に抑えて彼女のシルキーな歌声を最大限に引き立たせている。特に後半は神掛かってる!
8位 Slow Pulp/Yard
米国中西部ウィスコンシン州出身シカゴ拠点4ピースロックバンドの2nd。アルバム全体としては甘いメロディとファズの聴いたギターサウンドを中心とした曲の印象が強いがタイトル曲のようなピアノ曲やアコースティックやバンジョーを駆使したアメリカーナ(フォーク/カントリー)のテイストが強い曲も含む聴き応え十分のインディーロック・アルバムになっている。去年のHorsegirlもシカゴだし中西部インディーズは今いい味出してるなあ。
7位 Lana Del Rey/Did you know that there's a tunnel under Ocean Blvd
最近遅ればせながらデビュー作のタイトルが「Born To Die」と知ったこともありラナの曲を聴くと死生観や無常観について考えさせられることが多い。それが大げさならアメリカの寂れた観光地やもう二度と会うことのない家族・親戚・恋人と過ごした古い記憶とか。本作もタイトル曲など聴くと「ダークエンジェルとして私が存在したことを忘れないで!」とラナに囁かれているように感じる・・感想になってますかね?
6位 PinkPantheress/Heaven Knows
ケニアと英国をルーツに持ち映画「Barbie」のサントラに参加するなどすでにキャリアを重ねている彼女。滑らかだけど一筋縄ではいかないビートにウィスパー気味のボイス。NewJeansが好きな人ならきっとハマれると思います。「2023年」って個人的にはこういうイメージ。
5位 Puma Blue/Holy Waters
南ロンドン出身アトランタ在住のSSWによる2nd。トリップホップにしっかりしたバンドサウンドが付加されたようなプロダクト。どこか遠くから聴こえてくるような気がするが儚さというよりはもっと確かなものを感じる。休日の朝、布団の中でこれを迂闊に聴き始めたら止められなくなり二度寝もせず集中して最後まで通しで聴いてしまったことがある。
4位 Sampha/Lahai
つい最近SBTRKTの2011年作品をえらく気に入ったのだがその理由の1つは4曲も客演しているこの人のエモーショナルな声だった。本作はマーキュリー賞を受賞した1stに続く2nd。空白の多い音像にドリルンベースやら相性のいいゲスト女声やらが溶け込んで気づけばあっという間に四度聴き!「歌」の力をまざまざと見せつける。圧巻!
3位 Noname/Sundial
シカゴの詩人ラッパーNonameの3rd。ゴスペルもあればアップテンポなラップオンリーの曲もあるが全編ジャジーで流麗。一方で反資本主義の啓蒙家としての顔を持つ彼女、スーパーボールのハーフタイムショーに出演したRihannaやBeyoncéやKendrick Lamarを揶揄しつつアーティストとしての活動に必要なお金を稼ぐためにコーチェラに出演した自分をもディスるなどコンシャスなリリック。ちょっとストイックすぎないか?とも思うけどそんなピュアな彼女が好きです。
2位 Skrillex/Quest For Fire(右上)
Skrillex/Don’t Get Too Close(左下)
2枚セットで選出します。リリース1日違いだしいいよね?どちらかを選べと言われれば大人しめの「Don’t Get Too Close」だがどちらもアルバムとしての完成度が高くて好きな曲をピックアップするのを途中で諦めた。 多彩なゲストを擁して四つ打ちがダブステがドリルが混然とぉー!とか流暢に語りたいけどそれも諦めた。なんでこんなカッコいい音楽作れるんだろう?って子供のような感想しか出ないけどいいよね?
1位 Yeule/Softscars
シンガポール出身LA拠点のノンバイナリーアーティスト。オルタナロック、シューゲイザー、エレクトロニカ、ドリームポップすべてのバランスが完璧すぎて・・「サイバー化したbeabadoobee」なんて例えを思いついたけどそれを使うのも失礼なほどに無比の個性。二度と同じようなもの作れないんじゃないか?と思うほど。でも進化していってほしいのでそれでいい気もする。アジアの人というのも嬉しい。
総評
今年も真面目に新譜を聴きました。メモを見ると精聴してないものも含めて270枚ぐらいでしょうか。とはいえトレンドを語るほどの体系立てた知識は持ち合わせてないよ、という事で総評という名の雑感です。
これだけポピュラー音楽が歴史を重ねてくると単一ジャンルの名盤的なものは出尽くしておりそれを凌駕するのは容易なことではない。そうなると色んなジャンルを横断してまだ誰も聴いたことがない音楽をいかにセンスよく作り出せるかが勝負。しかしそういう音楽さえも既に珍しくない。あと世相的に言えば所謂コロナ禍は一応収束。
そのような現状認識のもと今年僕の心を捉えたものを分類すると概ね以下の4つの要素のどれかに当てはまるものではないかと。
1. ジャンルをセンスよくブレンドすることに成功している
2.単一ジャンルに真っ向から挑み名盤に遜色ない
3.ソファーで聴いても楽しい「ポストコロナ時代のダンス・ミュージック」
4.そんなの一切関係なくアーティストの強烈な個性が遺憾なく発揮されている
1:Yeule、Sampha、Priya Ragu
2:Cleo Sol、Adi Oasis、Jamila Woods
3:Skrillex、Overmono
4:Noname、Lana Del Rey、Kurt Vile
まあ例外もあるし最後は「個人の感想です」という身も蓋もない話なんですが、今回自分が選ばなかった作品は確かにどれにも当てはまってないかも・・と考えると興味深いです。
以上です。最後までお読みいただきありがとうございました!