第10回「高校図書館職員が選ぶ生徒に読んで欲しい本」 私のイチオシ

「本屋大賞」を高校の図書館で働く職員でやってみようという企画です。
ここでは複数票は入らなかったものの、個人採点で1位にあげられた、個性的な22冊をご紹介します。


第25位 その世とこの世

東京とブライトン間の往復書簡で互いに語りかける中にも自問自答しているような、哲学的?宇宙的?どこか時空を旅しているような何かを内包していて、それぞれの言葉のチョイスと奥村門土の挿し絵も相まって深遠です。

第25位 検証 ナチスは「良いこと」もしたのか?

語られる史実は間違ってはいない。しかし、「選び取った」史実だけを集めて評価していいものだろうか?別の視点から見ることも重要だと教えてくれるようです。

第25位 博物館の少女 怪異研究事始め

明治16。両親に先立たれ、1人遠縁を頼って東京暮らしを始める13歳の大阪古物商の娘。目利きの才を認められ、怪異の謎を解いていく。

第25位 口訳古事記

まじめな本は読む気にならないけど端折りすぎだと読んだ気にならない向きにぴったり。言葉のリズムが良くて厚みの割にすいすい読める(西日本の人なら)。

第25位 星に願いを

『さよなら、田中さん』『太陽はひとりぼっち』の続編・後日談ともいえる作品。祖母の壮絶な過去を知ることになる花実は、、母は。

第25位 平和と美の使者として森下洋子自伝

日本のクラッシックバレー界を牽引し、舞踊歴70余年。今なお現役の著者が自らをふり返ります。飾らない文章には、努力家としての芯の強さと人間的魅力が垣間見え、更にファンになります。

第25位 うけいれるには S'adapter

豊かな自然に恵まれたフランス・セヴェンヌ地方の幸せな家に生まれた三番目の子は、見えず話せずほとんど動けない。長男は一心に愛を注ぐが、やがて別れの時が。こわれかけた家族を救ったのは、それまで子から距離を置いていた長女だった。静かだが力強い成長と愛の物語を、セヴェンヌ地方に特有の石たちが紡ぐ。

第25位 アンと幸福

和菓子のアンシリーズの待望の最新巻。日常を大切にしていこうと思える作品でした。

第25位 リラの花咲くけものみち

獣医学に興味がある人はもちろん、孤独だった少女の成長物語でもありますので色々な人に読んで欲しい1冊です。

第25位 ドイツの女性はヒールを履かない

「空気」に縛られず心地よく生きる。ドイツの女性たちが体現している自由に生きるコツが描かれています。

第25位 読み終えた瞬間、空が美しく見える気象のはなし

「天気の子」の気象監修などでも知られる荒木健太郎氏による気象学入門書。気象学というと難しく感じますが、身近なものを題材に、誰が読んでもわかるように短い文章とイラスト・写真などで説明されているので、どこから読んでも楽しめます。なにより著者の気象学の楽しさを知ってほしいという思いにあふれた1冊です。

第25位 休館日の彼女たち

この本は不思議な人ばかりが登場する不思議な小説だが、なぜかリアリティがある。

第25位 13歳から鍛える具体と抽象

検索のキーワードを教えるとき、また論文の進め方を教えるとき、最近の生徒は具体は思いつくけれど抽象のレベルに挙げるのが苦手だと感じていたので、こちらの本をすすめたい

第25位 ほんとうのグローバリゼーションってなに?

食、そして農業という視点から、環境・格差・貧困・紛争など日本や世界が抱える問題を解説してくれる良書。

第25位 図書館のお夜食

東京郊外の特色があり、あったら利用したくなるような図書館の存在はワクワクします。そこで働くことになった主人公と取り巻く人たちの絶妙な関係も最後まで目が離せません。

第25位 先生、ヒキガエルが目移りしてダンゴムシを食べられません!

「先生!シリーズ」17巻!鳥取環境大学の研究室を舞台に起こる、動物と人間(学生と教授)のドタバタ劇が面白い。動物とむきあうことで深く命を実感できる本。

第25位 道具のブツリ

変わった版型で手に取ると、実は持ちやすい幅。イラストに徹したところの他、造本が全て愛らしく、さすが雷鳥社という感じ。身近な道具を介した物理の話も分かり易い。

第25位 今さらだけど、「和食」をイチから考えてみた。

世界各国の料理が豊富にいただける日本ですが、和食の良さを見直し、若い世代が伝承していく大切さを感じさせてくれた1冊です。

第25位 「ここ塗ってね」と画用紙を指差したわたしの指を丁寧に塗りたくってくれる特別支援学校って最高じゃない?

教育関係に興味がある人、特別支援や障害、福祉に興味がある人にぜひ読んでもらいたい。特別支援教育は、『特別に配慮が必要な人』だけのものではない。【特別支援教育は全人類に有効】、そのとおりだと思う。

第25位 外国語をつかって働きたい!

大学で外国語を先行し、外国語をつかう職業に就いていた著者の体験談を中心にしたエッセイマンガと、外国語をつかう様々な職業の人たちへのインタビューマンガが載っています。語学力を生かしてどのような仕事がしたいのか、考えるきっかけにしてください。

第25位 小山さんノート

ホームレスの女性、小山さんが遺した大量の手書きのノートを書き起こしたもの。生きていくこと、書き記すことの意味、難しさ、人間の逞しさ…いろいろなことに思いを馳せる。

第25位 栄光のバックホーム

横田慎太郎選手のユニフォームが空を舞い、心が点にも上りそうだった時に、この本が出版されました。お母様のことを知り、胴上げして差し上げたい気持ちです。

TOP24はこちらの記事を。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?