スッカスカの休憩:内部は風  鬼りんご

 内部は風


内部は風の荒野

街の灯はひきつりざはめき
交通すでに途絶して美酒は波頭に泡立つ
悩める女は裏返りざまその靴を脱ぎ落とし
明滅する端末の裏で擬似サツクスが咽ぶ

君はその網から脱出できません

姿に重なる姿 姿に透ける姿
色に重なる色 色に濁る色
光に重なる光 光に消される光

内部は風 風の荒野


(「こどもだま詩宣言」対応  原文縦書き)

書道家の方へ
本作は「近代詩文」の題材に適した一篇と考えております。(ほとんど出来上がった書作品が目に浮かんでいます。)一応、余り難儀せずに読み辿れる書体で書かれれば、(詩篇としては出せているとは言い難い)言葉の面白さも現れ、同時に近代詩文を書にする面白さも初歩的鑑賞者にわかりやすく伝わるのではないかと愚考するものです。通常の逆の、黒い紙に余り明るくない色で書かれるのもいい効果が望めそうに思います。ご一考願えれば有り難いです。(心得違いであれば、その旨、コメント等でご指摘頂けるとなお有り難いです。)

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