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広報区長の憂鬱 238 (最後の区長会)

15日は最後の区長会だった。前日の防災研修が午後5時に終わって、午後7時からは自治会集会所でため池工事の今後を考える会があった。
この会が始まる直前までは、翌日の区長会を意識していたが、会の前後で自治会会計関連の期末処理問題が降りかかってきて、翌日にいろいろ動かなくちゃいけないことになり、すっかり15日の区長会のことを忘れてしまったのだった。
15日の夕方、沈む夕日を双眼鏡で眺めた後、晩飯を如何しようかと考えながら家に入ると留守電が入っていた。
郡中区長会の会長の声が聞こえてきた。
あっ、今日は区長会があったのだ!!すでに開始30分を過ぎていた!!
遅れていくと、既に会議は終わって懇親会となっていた。
私の分は、ぎりぎり残っていたのだったw。


おしゃべりの輪は二つに分かれていて、片方は普通の世間話だったが、もう片方は伊予市区長会でのことだった。ある地区の区長が区長手当の増額を提案したことを話題にしたのだった。
実は、私はこれを待っていたw。
二年前、私と同じにその年初めて区長になった人物が、アンケートに答えてこんなことを述べていたのだ。それは、区長の意見として文章になっている。
曰く、「私は広報委員をやったことがある。その時、仕事の割に手当てが高額で、こんなにもらっていいものかと思った。今回、区長になって仕事と手当てはどんなもんだろうか?」と書いてあった。

私も平成27年度に広報委員をやったことがある。仕事内容と手当てを比べると、我慢できないほど少額手当ではないが、と思っていた。しかし、楽すぎてこんなにもらっていいのかとは絶対に思わなかった!
もらい過ぎと思った人物は一体誰だろう、何処の人なんだろうと思った。
広報委員の仕事は、毎月市役所から送られてくる広報誌を各家庭に届けることと、5種類の公共募金のお願い訪問である。
手当てもらい過ぎと思う人は、高尚極致の聖人君子、仰ぎ見る立派な人物なのだろうと思った。
ある日の区長会で、あの聖人君子は誰かわかった。
「あれは、わたしなんですよ」
郡中区長会の一人だった。

私は仰天して、あなたはどんなふうに広報委員の仕事をしたのかと聞いた。
答えて曰く、
「仕事は各班の班長に割り振っている。わたしは割り振るだけ。手当てはぜ~~んぶ私が頂いている」
と言ったのだった!!!!!
ななな・・なんだってえ!!
そんなことをしたら、大問題になるじゃあ、っ、、あ~~りませんか!!
「いやいや、私ンとこは、昔からこのやり方で、いずれはみなさんは広報委員になって独り占めすることになっているから、なんらもんだいになりません!」
二の句が継げないとはこういうことなんだが、私はそれを突破して、
「それは絶対におかしい!けしくりからん!早急に改めるべし!」
そういって、論争したのだった。
【閑話休題】でもないんだが・・・・・・・・。


話を戻して、15日の区長会懇親会の続き・。
件の広報委員手当ウハウハだったA氏に、区長になって仕事と手当てのバランスはどうだったのか訊いた。
ちゃんとした返事が無かったので、前回のウハウハ事情を持ち出して、再度の批判を開始したのだったw。
ビールコップ一杯でやる私は、相当この件に頭が来ていたのだった。

市役所から支払われる手当ては、次のように計算されている。
給付手当=基本手当+地区の規模に応じる手当
給付手当金額は、広報委員が各家庭に届けて回ったり、各家庭に募金をお願いに回ったりする労賃である。
市役所は、各自治会でどのようなやりかたで配ったり集めたりする方法は関与しない。
広報委員が配下に命令してやらせる。手当ては独り占めしても市役所は関知しない。
何十年も経過して、その地区の全員が広報委員を経験すれば、等しく手当にあずかれるので、その時点で公平に手当てが分配されたと言える。
ただ~~し、現時点だけを捕えてウハウハもらい過ぎて・・・という言いぐさは甚だ不謹慎で誤解を与えること必定である!!
もらい過ぎだと語る浅はかさに気付かないのか、馬鹿野郎~!

情けないのは、私のこの考えに、一定の理解を示す野郎が一人もいないことだ。
あの「ウハウハだったのです こんなにもらっていいものか」という一文に反応したのは私一人だったみたいで、情けないやらあほらしいやらの広報区長経験であった。

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