バスタフェロウズ感想※ネタバレあり



※ネタバレあります




 オトメイトの乙ゲーが好きではないという方が、このゲームを推している印象があった。普通のノベルゲームに飽きた人たちが評価している印象。私は別にオトメイト嫌いじゃない、むしろオトメイトばかりやってきた人間。

 全てクリアした感想としては、「なんてこったい」。最後に明かされる真相が、酷すぎて、それまでの感想が飛ぶ。アダム…!誰か彼を救ってくれ!なんで個別ルートがないのかと思っていたら!
 最初は「こいつ怪しい、なんでこんなに近い&声優がいいのに、攻略対象じゃないのか」と疑ってかかっていた。ごめんよ、謝りたい。

 シュウが一番好き。次点でヘルベチカ。あとは横並び。最近公式の人気ランキングと趣味が合わない。乙ゲーをたくさんやっている人が、この2人に惹かれているような気がする。この2人、他の乙ゲーではなかなか見ないようなキャラクター性だと私は思っている。シュウに関しては、cv細谷さんの演技力に持っていかれている。とても自然で、かっこよい。cv細谷さんの乙ゲーのキャラっていうと、黒蝶のサイケデリカか。

 ヘルベチカは、共通ルートの飄々としたスマートな態度はどこへやら、個別ルートでのぐちゃぐちゃっぷりに度肝を抜かれた。精神面だけでなく、顔面もぐちゃぐちゃ(上手いこと言ったと思ってるんじゃねぇぞ)。主人公を突き放すのではなく、縋り付いている様がまた。あと全裸ゲロの場面でのデコちゅー、主人公男前過ぎんか。ときめいた。
 どちらもsideAがたまらなく良かった。シュウのsideBに関しては、おまえまだ秘密あるんか!?と驚いた。ヘルベチカのsideBは、共通ルートに比べ、ものすごく声が柔らかくなっているのね。2周目で気が付いた。演技力。よっちんさすが。ヘルベチカのギャップ。実は熱いところがあったり、全然スマートじゃなかったりなところにものすごく惹かれている。


 このゲーム、何が優れているのかというと、やはり演出。ヘリコプターが飛び立つ場面は感動した。他にも背景が細かく動いていたり、お札が舞ったり、スチル差分がやたら多かったり。確かにアニメを見ているような気分になった。

 ただ、ストーリーがオトメイトの作品に比べ、優れているかと聞かれれば、首を傾げざるを得ない。あと、正直スチルの絵が微妙。ときめきが!足りない!甘さは期待できない。
 というか、ラストの真相のせいで、この話を「良い」と評価することはできない。私はゲームの物語に夢を見たい人間なのだけれど、この真相に夢はあるか。リアリティは別に求めていない。正直本当に胸糞が悪い。ラストがそれなので、後味がほんと悪い。作った人間の趣味なのか。

 あと気になったのは。キャラクターの背景があまり見えてこないこと。結構ざっくりしているので、周りにいるキャラクターがどういった過去を持ち、どういう経緯で行動に至ったのかがあまり見えてこない。兄やサウリや……。

 そこも含め、続編に期待かな。アダム救ってくださいよ。そこのところ頼みますよ

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