ピオフィオーレ1926感想


※普通にネタバレがあります。ダラダラとした感想です。勝手な主観に溢れてます。



 まず私には、この物語の根幹にある鍵の乙女と墓守の一族の真実が、陳腐に感じられ、どうにも受け入れられませんでした。色々な場面で楊が「陳腐だな」と言ってくれたことにより、なんだかホッとしました。というか真相を知った登場人物みんな困った顔してた気が。

 ストーリーは面白かったです。トゥルーエンドとバッドエンド、両方凝っていて、見応えがありました。ただ、オルタナティブやアンリルートの最初など、グロい場面が多く、中断せざるを得ないときもありました。ちょっと製作側の趣味を疑うレベルで。ファンディスクなんだから、もう少し抑えて甘々でいいでしょ!と思うのですが、最近の乙ゲーのFDは、バッドエンドあるものが主流ですよね。…まぁバッドエンド嫌いではないのですが…。きっと需要があるのですね。

 一番好きなキャラは…バルトロかな。立ち絵すらありませんが(笑)。奥さん立ち絵あるんだから描いてあげてよ。結構登場頻度高かったように思うのですが。かわいかったバルトロ。
 攻略対象という面で、前作では楊が一番好きだったのですが、今作ではアンリと同率。アンリの立ち絵綺麗で、見惚れてしまいました。セバスの気持ちわかるんだなー。立花慎之介さんの声も良く……聖ちゃん。

 もし自分が男で、マフィアに属するなら、迷わずヴィスコンティを選びます。ギルバート、イケメンです。彼自身のルートはパッとしない印象でしたが、普通に人間としてかっこいい。そんな彼が、ダンテルートのバッドでは敵に回る。死に際にリリィ撃っても、別に直接ファルツォーネの没落にはつながらないから意味ないだろと思ったのですが、本編ニコラルートを思い出して、あーニコラ一人だとダメかもなーと漠然と思いました。わりと繊細な男ニコラ。そこまで見通してたのかギル、すげーなと思ったのですが、そんなわけないか。

 ニコラルートは、真相を知ってるので、何やっとんねんと醒めた気持ちで追ってしまいました。バッドエンドはたまらなかったです。好みです。ニコラ、嫌いじゃないんだよなー。乙ゲーやってると、狼狽える木村良平さんの声をよく聞いている気がする。
 ダンテルートは、ごめんなさい私本編のオルロックバッドエンドの彼の行動を見てから好きになれなくて、ニコラ以上に醒めた気持ちでストーリーを追ってしまいました。ただ、バッドエンドはたまらなかったです。石川界人さんの演技力に痺れました。
 楊ルートは、袁怖かったなーという印象ですね。もともと楊の喋り方や立ち位置が、どこか薄桜鬼の風間を思わせるなと感じていたので、ここで津田健次郎さんのキャラが立ちはだかるとは、何かつながりを感じます(何の)。楊ルートはどうもストーリーが本編のドキドキハラハラに比べたら弱くて、パッとしない印象だったんですよねー。袁に主人公刺された時はバッドエンドかと思いましたが。あのシーン好きです。
 オルロックルートは、ギルバートが美味しいとこ持っていっていた印象。まさかエミリオが敵に回る(?)とは。まさかレオが敵に回るとは。ダンテルートもそうでしたが、味方に回るアンリにグッと来ました。本編のバッドがしんどかったので、後日談では幸せになってほしいと思っていましたが、そうもいかないのかーと。バッドエンド、しんどかったです。
 しんどいバッドでいうと、アンリルート以上のものはないような気がします。苦しすぎる。ほんと製作側の趣味を疑うレベル。子供が邪魔だから殺したの…?いろいろ勘繰ってしまいました。怖すぎる。アンリには幸せになってほしい。アンリルートは本編での印象が薄いのもあってか、とても見応えのあるストーリーだったように思います。スチルが綺麗でした。

 ただただ物語の根幹の、鍵の乙女の真相だけが引っかかる。それ以外は普通に面白い乙ゲーでした。ただ、その真相が物語を歪めているようにしか思えなくて、勿体無いなーと思っていました。まぁCERODだからな、仕様がないのかな、いや、仕様がなくないな。グロが多いので、苦手な人は本当にダメかも。

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