秋の旅行は加賀百万石の城下町へ その2
2日目
ホテル金沢の朝食はバイキングだ。
ただ普通のバイキングと少し違うのは、席に着くとまず、メニューからメインプレートを選べることだ。
私はスクランブルエッグにベーコン、ソーセージ、ポテトのプレートを選んだ。
ここからは普通のバイキングと同じで、好きなものを取ってくれば良い。
なかなかのボリュームになってしまい、食べ切れるかいささか心配になったが、ペロリと平らげてしまった。
ともて美味しい朝食で、ホテルの口コミも朝食の評価が高い。
朝食を済ませると金沢駅へと向かう。
駅構内にanto(加賀方言でありがとうを意味するあんやとから来ているらしい)という商業施設でお土産の追加分を買う。
ここは昨日お昼ご飯の海鮮丼を食べたお店や、石川県のお土産がなんでも揃う多くのお土産屋さんが入っている。
さながら大きなデパ地下のようだ。
帰り際に在来線窓口横のポスターで記念入場券が売っていることを知る。
これは買わずにはいられない。
懐かしい鉄道で懐鉄記念入場券。
金沢駅は急行能登路と特急白山だ。
よい記念になった。
ホテルに戻り、チェックアウトを済ませ荷物を預かってもらう。駅チカのホテルなので荷物を預かってもらうとピックアップに便利で助かる。
さて、2日目の観光に出かけよう。
金沢駅からバスに乗り香林坊を目指す。
市内バスは大変便利なのだが、交通系ICが使えないので要注意だ。
市内の観光地は駅からだと200円なので小銭を握り締めて乗ろう。
整理券を取ることも忘れずに。
ここから歩いて武家屋敷跡を巡る。
外国人観光客が目立つ。皆さん欧米の方でアジアの方はほとんどいなかった。
街並みを少し歩くと武家屋敷跡野村家がある。金沢の武家屋敷跡は今もお住まいの方が多く敷地内に入ることはできないが、この野村家は観光客向けに屋敷の中に入って見学できる施設になっている。
野村家は加賀藩主前田利家公に仕えた武士で、流石の屋敷と庭が楽しめる。
近くに高田家と言う施設もあるがこちらは長屋門と中間の部屋が展示してある程度だ。
さらに少し歩くと金沢市足軽資料館がある。
足軽の家が遺されていて中を見学できる。
足軽の住居といえば長屋が主流だが、ここ加賀藩の足軽はなんと庭付一戸建て住宅が与えられていたそうだ。加賀藩の力が伺える。
なんか私が住む家と大してかわらないな。これから我が家を足軽住宅と呼ぶことにしよう。
足軽資料館から少し坂を登って大通りに戻ると、尾山神社がある。
七五三のお詣りの家族連れでいっぱいだ。
紅葉がちょうど良い季節で、散策も楽しい。
年甲斐もなく池の周りの石橋を渡ってみる。
ここ尾山神社は加賀藩二代藩主利長公が利家公を祀る為に建立しようとしたが、徳川家の許可なく、藩主を祀るとこは出来ず正式に利家公を祀ったのは廃藩置県後のことだそうだ。
尾山神社を後に紅葉の楓の並木を見ながら21世紀美術館へ向かう。
21世紀美術館に着いたのだが、入り口入ってビックリ。
当日券を買う行列でものすご人だ。
ちょっと並ぶのを躊躇いトイレだけ拝借して、ギフトショップを覗いてそそくさと建物を出る。
楽しみにしていたが、この行列に並ぶ勇気はない。
気分を新たに向かいの石浦神社へお詣りする。
石浦神社は金沢市最古のお宮で縁結びの神社として知られる。
最古のお宮の割にポップな感じでゆるキャラがいたりして荘厳さに欠ける印象だ。
いいとか悪いとかじゃなくて、あくまで印象の話し。
お詣りを終えたら急に腹が減った…
よし、店を探そう。
なぜ急に孤独のグルメ風かと言うと、この後の店に入るまでが、井之頭五郎の様だったからだ。
では、そんな雰囲気で読んで頂きたい。
えーと、ここの寿司屋は?
いやいや、観光客目当てで高すぎるだろ。
あっ、定食屋みっけ。ガーン、17時からだ。
加賀料理!ここはどうだ?
えっ、本日は満席です。そんなことある?
あぁ大通りに戻って尾山神社まで来ちゃったよ。
あれっ?お食事の看板が見える。
頼むやってて。
やったー!開いてる。しかも天然ヒラメのフライ!
俺好みでいいじゃん。
よし、ここに決めよう。
「いらっしゃいませ〜」
と、こんな感じで辿りついたのは、先程お詣りした尾山神社のすぐ横の定食屋さん。
その名も尾山食堂。
注文したのは店頭の黒板にあった加賀橋立漁港産天然ヒラメのフライ定食。
写真を撮り忘れる失態をしてしまったので、写真はなし。
これが絶品。
めちゃくちゃ美味い。関東でヒラメのフライが食べらるお店って少ないような気がするんだが。恥ずかしながら初めてヒラメのフライを食したが、こんなに美味いとは。
これが毎日食べらる金沢の人が羨ましい。
お腹がいっぱいになった所で駅に戻り、預けておいた荷物を受け取る。
ホテルと反対側の西口に移動して北鉄バスの案内所で小松空港までの乗車券を購入する。
座席は早いも勝ちですと言われて、心配性の私は3番乗り場でひたすら待ち続ける。
これが正解。
並び始めて15分後には「この便に乗れるのはここまででーす」と係のおじさんが叫ぶ。
明らかにバスの本数と乗客の数が合っていない。
地方空港はバス移動か自家用車しか移動手段がなく観光や出張はバス一択だ。
いつも地方空港を使う時に不便を感じる。
そう考えると、福岡空港の利便性はすごいな。博多、天神、中洲に地下鉄で数分。
ビバ福岡空港。
さて、そんなこんなで並んだ甲斐あって無事に予定の便に乗ることができ、小松空港に到着。
おっ!ジャンボ機がいるぞ!
CargoluxのBoeing747がいた。
久しぶりにジャンボ見たなあ。
調べるとここ、小松空港へは定期便があるそうだ。
混雑する小松空港の保安検査を通り搭乗口へ。
夕陽に染まるランウェイを離陸する747に続き小松空港を飛び立つ。
今回も楽しい旅だった。
やっぱり旅はいいなぁ。
次の旅はどこに行こうか、そんなことを考えながら家路に着いた。
最後までお読み頂きありがとうございました。
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