勇気がなくなれば・・・

ユダヤの格言というものがある。
私はこれが大好きだ。
いくつか紹介したいと思う。

他人を幸福にするのは、香水をふりかけるようなものだ。ふりかけるとき、自分にも数滴はかかる。

自分が相手と同じ立場になれないのなら、相手を批判する資格はない

豊かな人生を送る人は、自分の持ち物で満足できる人間である

お金をなくしたとしても何も失うものはない。誇りをなくすと、たくさんを失う。勇気をなくすと、全てを失う。

中でも最後の格言はとても刺さりました。
これにはいくつか心当たりがありその話をひとつここで懺悔したい。

まだティーンの頃になるが学校の授業中に隣の席の子が
教科書を友人に貸しており返却が遅れていたため持っていなかった。
仲がよかったので見せていたのだが途中先生がそれに気づいてしまった。
「教科書は?」詰められる隣の子。
今でも助けを求めるような目をはっきりと覚えている。
無言が続く教室。
教科書を貸したことを吐けば友人を売ることになる。
その子は優しいのでそんなことはしない。
黙秘権を行使していた。
私は自分のやるべき行動はわかっていた。
名前を書くのが億劫だったので無記名だった自分の教科書に
その子の名前を書いて代わりに一瞬怒られるだけでよかったのだ。
だがその勇気が私にはなかった。
今だったら迷わずやるだろう。
だがその機会は永遠に訪れれない。
結局その場はそれ以上の追求はなく終わったが
私の心には大きな無力感が残った。
その後その子との関係は変わらなかったが
申し訳ない気持ちは卒業するまで続いた。
怒られるのは誰でも嫌だ。
でも友人を売らなかった子を庇えなかった自分はもっと嫌だった。
それなら代わりに怒られた方がマシだった。
あと少し勇気があれば行動に移せたのに。
多分向こうは覚えてないと思うけれど
私の心には深く刻まれることとなった。
他にも色々ありすぎてバッド入りそうなのでまたの機会に

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?