ビジネス感覚とスポーツ感覚のバランス

 今回取り上げる話題として日本バスケットボール男子において日本代表活動において国内での活動する選手は正当な理由なく代表活動を辞退することは出来ないという指針を発表がありました。

 この協会からのアナウンスの問題点をまとめました。
1,選手の意思を無視していること
2,クラブと代表活動のパワーバランスの勘違い
3,脅しの道具としていること
4,海外には弱腰
これらが大きく分けた問題点であると考えられます。

1,選手の意思を無視している

 この問題点として第一に選手は基本的な考え方として個人事業主であるということです。選手は短い選手生命で体一つで稼ぎを得ているということです。選手はプロとして10年前後のキャリアの中で大きな稼ぎを得ることが第一であり、その中で個人のブランディングの一部として代表活動があることもあります。また、日本という国に貢献したいという思いで積極的に参加している選手もいます。
 つまり、基本的に選手が代表活動をしてくれるというスタンスでリスペクトを持つべきであると考えられます。

2,クラブと代表活動のパワーバランスの勘違い

 この問題点として選手に給与を与えているのはクラブであり、所属先はクラブであると考えるべきです。選手クラブ目線でいえばリーグ戦の大事な試合前に主力選手が代表活動でチームを離れることも今回のアナウンスではあり得るということです。選手側での一番大事なことは所属先での成功であることです。その次に余力があれば代表活動に繋がります。また、逆にクラブ選手側の意見が強くなりすぎてもいけません。ここのバランス感覚がとても大切であると考えます。

3,脅しの道具としていること

 この問題は非常に問題で今回のアナウンスでは代表活動を辞退した場合には国内のリーグ戦には数試合のペナルティを与えることがあると言っています。これは代表活動に参加しない場合には国内の試合には出さないとリーグ側で決めて選手やクラブに脅しをかけていることが問題だと思います。これは何度も言いますが選手はクラブでの成功を第一に考え給与を与えているのはクラブであるというダメージを与えることを理解した上での発表になります。これで選手ファーストです。と言われても難しいと考えられます。こういった脅すことは選手を稼ぎの道具としか見ていないと思われても仕方ないと感じます。

4,海外には弱腰

 現在海外で主にプレーしている選手はアメリカにいます。NBAとアメリカ大学リーグに所属し、アメリカ大学リーグはアマチュアな為省きますが、NBAではリーグに所属する選手はNBAルールで代表活動は期間が定められていることに対してNBAに緩和を申すのであれば代表活動の幅は広がっていくように感じますが、海外のリーグに所属する選手には今回のアナウンスは適応しないのであれば、国内の選手がストレスの捌け口になっている様に思えてなりません。海外のリーグには提案もせず、国内ばかりルールで縛るのはおかしと考えます。

 ここまで問題点を挙げましたが、FIBAもNBAに対して緩和する様に交渉しています。代表活動で全世界でのマーケット拡大に奮闘しています。違う競技にはなりますが、サッカーでは代表活動期間を設け、拘束性のあるルールを採用しその期間はリーグ戦を完全に止めています。こういった仕様にしてから今回のアナウンスがあればまた違った結果になっていたと思いますし、拘束性はありますが、選手、代表、クラブ間での密なコミュニケーションでお互いをリスペクト出来ていれば今回の問題もなかったように感じます。

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