藤沢市長に抱かざるを得ない疑問「法令遵守条例」「国政野党議員との関係」そして「聞く力」
今年2月に市長選が行われる予定の藤沢市。神奈川県の湘南地域に属し、「湘南」を代表する市です。その藤沢市ですが、一見すると当たり前と思われるような条例が制定されています。
それが法令順守条例(正式名称:藤沢市における法令の遵守に関する条例)です。この条例の目的には「職員の倫理観の向上及び法令の遵守を図るとともに,公正な職務の執行を確保することにより,市民から信頼される公平・公正で透明性が高い市政を確立し,市民の利益の増進を図ることを目的とするものです。」とされています。
対象は職員のようですが、法令を守ることは公務員として当たり前のことなのではとの疑問が生じます。このような条例を制定しないといけないほど、藤沢市役所は問題を抱えているのでしょうか。
法令遵守条例との効果のほどは??
藤沢市が制定している「法令遵守条例」ですが、そもそも「法令」とは国会が制定する法律と国の行政機関が制定する命令の総称で、地方自治体が制定する条例や執行機関の規則を含める場合があります。
法律、命令、条例、規則と公務員であれば遵守するのが当然で、違反して良いわけがありません。この条例が施行されたのは、2012年の12月です。
この条例の制定の背景には、鈴木市長が掲げている「法とモラルを守る藤沢」、そして市役所内で発生した不祥事があると報道されていました(参考)。
そしてこのような条例を制定した以上、効果があったのかということに疑問が生れます。
まず、この条例を素直に読むと、市長の言動にも疑問が生れます。制定し、そして2024年1月時点で現職の鈴木市長ですが、同年2月に予定されている藤沢市長選挙への出馬を表明しています。
ただ、藤沢市には2008年に制定された多選自粛条例があります。その条例には「3期を超えて在任しないよう努めるものとする」とする文言が条例にはあるのです。
法令遵守条例を素直に読めば、市長の言動は、多選自粛条例に反するのではないのでしょうか。
そして市長の言動の他にも法令遵守条例の効果を疑問視せざるを得ない事案があります。それが藤沢市役所職員による不祥事です。
平成28年の7月には学校給食課元職員による給食費横領事件が発覚し、藤沢市は刑事告発を行う一方で、横領によって未払いになった食材費6,470,287円を賠償金として食材納入業者に支払いました(参考)。
不祥事はこれだけではありません。2018年10月には私的な利用であるにも関わらず。戸籍謄本などを公用請求した資産税課の職員がおり、停職4か月の懲戒処分を受けたと報道されています(参考)。
不祥事はまだあります。2020年には酒気帯び運転をし、物損事故を起こした道路維持課の班長が懲戒免職処分を受けています(参考)。この飲酒運転の不祥事では藤沢市の呆れる対応が次のように報道されています。
なんと復職した同日に飲酒していたと本人がせつめいしているにも関わらず、なんら対応を取らず、しまいには10月以降は運転を認めていたというのです。
いくつかの不祥事を取り上げましたが、現職の鈴木市長が真っ先に取り組み、制定した「法令遵守条例」に効果があったとは到底思えません。
法令遵守という公務員として、そして市民として当然のことすらできていない藤沢市役所。法令遵守条例を制定した者として鈴木市長には、制定して終わりではなく、効果があったのか否か説明するべきではないでしょうか。
国政野党議員との関係
そして更に鈴木市長には気になるところがあります。それが政治姿勢についてです。鈴木市長は市長に就任する前、藤沢市議を4期、神奈川県議を5期務めた人物ですが、県議時代には自由民主党に所属していました。
自由民主党=保守政党だと思いますが、立憲民主党の阿部知子衆議院議員と同じビラに掲載されていたことがあります。
このビラを読んでみると子育てに関して対談を行ったものだと思いますが、阿部衆議院議員は、福島第一原発の処理水放出をめぐって韓国の野党と連携を図ったとして大きく報道された人物です。
このようなことをする阿部衆議院議員と鈴木市長は政治姿勢が近いのでしょうか。それとも一部の政策には共感を抱いているのでしょうか。
聞く力
また鈴木市長の姿勢については、意見広告として次のようなものがありました。
藤沢市民の中には鈴木市長の政治姿勢について疑問を抱く人がいるようです。
鈴木市長は、法令遵守条例の効果、阿部衆議院議員との連携の有無、そして「聞く力」について説明すべきではないでしょうか。
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