天使の歌声、ジェフ・バックリー

ジェフ・バックリー、このアーチストの名前を聞いたことのある人は少ないと思う。ある意味ポップスシンガーなのかも知れないがそれも違う。ましてロックアーチストではない。
無理やりジャンル分けをしたとしてもジェフバックリーはジェフバックリーというジャンルにしか分けようがない。つまりジェフバックリーはジェフバックリーなのである。
私が彼を知ったのは私が敬愛してやまない故ジェフベックが彼のアルバムを聴いていたく感銘を受けた、とある音楽雑誌のインタビューで言及した時である。
その後ジェフベックは彼の曲を何曲もカバーして世に出した。
ご存知の通りジェフベックはキャリアの後半はほとんどインスドゥルメンタルの曲しかやっていない。その彼がジェフバックリーの歌った曲、彼の歌声を懸命にギターでプレイした。時にはボーカルを入れてまでジェフバックリーの歌をプレイした。
常に独自の音楽を追求し続けたジェフがここまで何曲もカバーするほど入れ込んだアーチストはジェフバックリーだけだろう。
ジェフベックはギターの天才だった。まるで優秀なボーカリストが歌うような歌心のあるメロディを自由自在に扱いギターで歌い上げた。
でもジェフバックリーそのものの曲を聴くとあのジェフベックでさえ劣っていたような気がしてならない。あのジェフベックでさえだ。
だからこそベックはジェフバックリーの曲を何曲もカバーし挑戦したのではないか?ある意味挑戦だったのかも知れない。
ジェフバックリーの代表曲といえばハレルヤ。この曲はカバー曲なのだが、ジェフベックはこの曲はカバーしなかった。いや、しなかったのではなくジェフバックリーが歌うこの曲をカバーできなかったのかも知れない。
ジェフバックリーはそれだけスペシャルだ。
そして今、ジェフベックもジェフバックリーもこの世にはいない。
2人の天才、ジェフ同士天国で会話してるのかな?天国でセッションでもしてるのかな?

R.I.P 2人のジェフへ

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