見出し画像

連続テレビ短編ドラマ 「峯山みどり」=節約の最前線=

「節約・防犯・フラダンス」

峯山みどり、27歳、独身、実はフラダンスが踊れます。

みどりさんは、節約マニアで、無駄を省くためのあらゆる工夫が身についています。だから、毎日は穏やかで、驚くようなことは怒りません。でも、今日の一件は彼女の穏やかな日常に大きな石を投石器でドカンドカンと・・・

「あなたが必要よ」その言葉がスマホの画面から彼女を見つめています。メッセージを送ったのは彼女の母、明菜さん。

「ママ、どうしたの?」と電話をすると、明菜さんのの声から緊張感が伝わってきます。「鴨葱祭りでフラダンスを披露するんだけど、人数が足らなくなっちゃって。」

「かほりにも頼んだんだけど。みどり、あなたも今度の日曜日に一緒に踊って頂戴。」と、明菜さんの声が要求しています。

「でもママ、しばらく、踊ってないからできるかどうかわからない…」とみどりさんは逡巡するが、明菜さんの「じゃ、今日から練習よ。会社にはうちから通えばいいから。サークルの練習場で待ってるから、すぐきてね」という言葉に反論の余地はありませんでした。



数日間の自宅留守にするときの節約・防犯マニュアルを思い出し、家を離れる準備を始めたみどりさん。

  1. 電力消費の削減:不在中には不要な電力消費を避けるため、エアコン、ヒーター、電気製品(テレビ、コンピューター、ステレオなど)をオフにします。また、冷蔵庫の内容物を消費し、可能であれば冷蔵庫もオフにします。

  2. 水道の停止:洗濯機や食器洗い機などの水道を使う家電はオフにし、トイレの水を止めておきます。また、洗面所やキッチンの蛇口もしっかり閉じておきます。これは水漏れを防ぐためです。

  3. 防犯対策:窓やドアはしっかりと施錠します。また、タイマー付きの照明を使用して、不在に見せないようにします。これにより、空き巣狙いの侵入者に自宅が人のいない状態に見えないようにします。

  4. 郵便物の手配:不在中の郵便物は一時的に郵便局で留めておくか、信頼できる隣人に頼んで受け取ってもらいます。これにより、郵便物が溜まっていることで長期間留守にしていることが外部に知られるのを防ぎます。

  5. 近隣への連絡:信頼できる近隣住民に不在期間を知らせることも重要です。彼らは不審な活動に気づくかもしれませんし、緊急時に連絡が取れるようにしておくと安心です。

  6. 消防対策:火災のリスクを減らすために、できる限りの家電製品のプラグを抜きます。これにより、電気火災の可能性が大幅に減ります。

  7. 家具の配置:カーテンやブラインドを閉じておき、中が見えにくくします。これにより、貴重品が外から見えなくなり、侵入の誘因を減らします。

「アヤさん、しばらくお願いしますね」
「いってらっしゃい。旦那もさそって見に行くわ」
「そんな、恥ずかしいわ。」



ついに鴨葱祭りの日。舞台に上がると、みどりさんも母の明菜さんも、そして妹のかほりさんも、その顔には緊張と期待が混ざっています。

「お次は、フラ・ハラウ・ナ・カプア・オ・行徳が素敵なフラダンスを披露します。」

フラダンスのリズムに合わせて、三人の女性は手と足を動かし始めます。それぞれの表情からは緊張が消え、楽しさが溢れていました。

祭りは盛り上がり、フラダンスの美しさに会場からは拍手と歓声が上がります。節約マニアのみどりさんが、長く家を留守にして得たものは、予想外の楽しさと、家族との絆を深める新たな経験でした。


*暑い夏は、ハワイアンで乗り切りましょう!*
"Aloha 'Oe" by Queen Lili'uokalani
"Ku'u Lei Awapuhi" by Sean Na'auao
"Over the Rainbow/What a Wonderful World" by Israel Kamakawiwo'ole:
"Hawai'i Calls" by Na Leo Pilimehan