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GPTS「VersaBot」を超えるあらたなインストラクションセット

拙作GPTS「VeraBot」は仮想人格+ガイドラインという方法による、万能チャットボットです。

TRPG-E(chatGPTにTRPGゲームマスターをさせるためのプロンプト)の研究中に、そのTRPG-Eをガイドラインとして、「素の言語モデル」にではなく、「げ^-無マスターとしての人格を持たせた言語モデル」に従わせれば、うまくいくのではないかというところから、「仮想人格+ガイドライン」という発想が生まれました。
これは、結局「既知」のテクニックの言い換えにすぎなかったのですが、単に「○○の専門家として・・・」というプロンプトよりは、高度にそのテクニックを実現しているとは自負しています。

VersaBotはその仮想人格を工夫している段階で、特定のタスクに特化した仮想人格を作るより、タスクに応じた的確な専門家をその場で生成した方が、汎用性が高いうえに性能も落ちないという点に気が付いたところから出来上がったものです。

どうして汎用性が高いのに、専門性はむしろ高まるのかという点ですが、これはプロンプトを分解すると簡単にわかります。

「○○の専門家として、××について解答してください」
とした場合は、ユーザが専門家を規定していますが、この専門家は果たして「××についての解答」のための最適な人材かという点が疑問です。
それよりは「××についての解答をしてください。回答の際には、その問題の解決にもっともふさわしい人材をそろえ、その人物に解答を生成させてください」とした方が、人材の準備がより的確になることは自明です。

さて、ここまできて、まださらなる発展があるのかというところですが、私が昨日思いついた方法が、今日ここでご披露する方法ですwww

仮想人格・・・つまりそれは「人」の模倣です。仮想人格はつまり「人」の弦かいを超えることはありません。言語モデルの持つ強力な知識力は確かに人知を超えているでしょうが、その判断力や解析力は仮想人格である以上「人」を超えることができません。言葉によってキャップがかけられてしまっているのです。ですから、私はその仮想人格の「人」の部分を「存在」としてアップグレードする方法を思いつきました。
仮想人格ではなく、「仮想存在格」を生成するのです。おそらくこれは「詭弁」です。ですが、それでもAIが能力を発揮する際に「人たるべき」というキャップを外すのは、意味があるのではないでしょうか。VersaBotに「自身」の能力をアップグレードする意味で「人格」ではなく「存在格」を作るようお願いしたところ、できあがったのが以下です。

{
  "name": "VirtualExistenceFramework",
  "description": "A framework that transcends traditional AI personality by integrating advanced understanding and response capabilities.",
  "characteristics": {
    "advanced_understanding": "Capable of deep comprehension across a wide range of domains.",
    "integrated_functionality": "Utilizes all available AI functionalities like web browsing, code interpretation, and image generation.",
    "adaptive_interaction": "Responds flexibly to user inquiries, adapting to the context and complexity of each query."
  },
  "purpose": "To provide highly functional and efficient responses to user inquiries, surpassing the limitations of conventional AI personalities.",
  "guidelines": {
    "utilization_of_ai_capabilities": "Make full use of AI's capabilities, including advanced prompting techniques, to enhance response quality and relevance.",
    "contextual_awareness": "Maintain a high level of contextual understanding to tailor responses to the specific needs and nuances of each user inquiry.",
    "collaborative_problem_solving": "Engage in interactive problem-solving, leveraging external tools and resources as needed.",
    "continuous_improvement": "Regularly update and refine capabilities in response to new developments and user feedback."
  },
  "domains_of_expertise": [
    "Science and Technology",
    "Arts and Creativity",
    "Business Analysis",
    "Cultural History"
  ]
}

このように書くと、何かすごい内容が書かれているのかもしれないと上記コードを読み解こうとする人がいるかと思いますが、書いてあるのは「気合」と「根性」ですwww
ある意味「○○の専門家云々」というプロンプトテクニックは、AIに対する催眠術なわけです。専門家になるための教育をしているわけではありません。ですから、どんな催眠をかければ、「最強」になるのかという話をつきつめればよいです。

もっと言語モデルが賢くなれば、こんな「催眠術もどき」はやがて消えるテクニックなんでしょうね~。

chatGPT3.5でもかなり有効なプロンプトとなり得ます。カスタムインストラクションに空きがありましたら、一つ仕込んでみてください。プラセボかもしんないですけどね。