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脳が読みたくなるストーリーの書き方 目的・特徴・難点

脚本の勉強をする上で様々な本のテクニックを整理できる理屈を教えてくれた本だと思います。めちゃくちゃ良書だが、読書経験や創作経験がない人は一読で理解するのはとても難しい本でもあります。

🚩目的
作った作品が読者に理解して貰えない・のめり込んで貰えない・エンタメとして面白さがかける・他の脚本本のテクニックを使いこなせない

そんな人悩みを解決してくれる本です🍀

📚特徴
それぞれの章をそのまま文面通り受け取ると訳が分からなくなるので、考える時の私の場合の観点を紹介します。

第3章:登場人物の感情を書く
読者が物語を理解するためには、起きた出来事に対するキャラクターの反応や思考・理屈を伝える必要があります。その具体的な伝える方法を紹介してくれています。なので、創作初心者の人はここで紹介されている3つの方法を押さえた上で、「感情類語辞典」に進み、中身の勉強に入るのがスムーズだと思いました。

第4章 主人公のゴールを定める
主人公の願いや目標を見せるのが大事…とよく言われているがそれだけ見せてもダメであることを教えてくれる(勿論なぜゴールを描く必要があるかを脳科学的に説明をしてくれる)。そして特に読むべき人は、どのような点で「心の艦隊」となる作品を作りたいか に悩んでいる人は創作のヒントになると思う。

👇古典を読む理由は?「心の艦隊」について👇

👇ゴールを定める理由となっているミラーニューロンについて解説をしています🍀


第6章 特定のイメージを脳に刻む
読者に物語を理解して貰い、読み続けて貰うために何に注意して場面を描いていくかを教えてくれます。特に、感じてから考える という読者の状態を踏まえた上で、第3章の中身の具体度の把握と第3章のテクニックが消えてしまう場面を押さえることが大事です🍀
物語を作ったはいいが最後まで読んで貰えない人の原因の8割は第3章と第6章にあると思います。

第7章 変化の動因となる対立を作る
エンタメ的な面白さ。つまり全ての出来事に緊迫感を持たせるための方法が説明されている。対立の可能性があるから、ドーパミンが出て物語を楽しめる。人は対立で物語を楽しむの原理原則を知れます。
創作の時に対立を作る理由がわからない人は、読むことを勧めます。 

第8章 原因と結果で物語を展開する
1つの場面から次の場面へと展開する時に読者が理解しながら、スムーズに読め、かつ、物語を楽しむための方法がかかれている。それは、感情の明白な軌跡を論理的に描いていくことである。その為の合言葉が「もしも~」「その後~」「だから~」 行動⇒反応⇒判断 のパターンで物語を描く理由と方法を説明してくれている。
 物語を有機的にしたい人はここをしっかり読むことをお勧めします

第10章 パターンを作る-伏線と伏線回収までの道筋-
読者を物語に熱中させ、のめり込ませるための方法について説明されている。なので物語としては面白かったけど、読者を熱中させられていない人は読むことをお勧めします。

🚩全部読むのは大変な人のために、どのような課題を持っている人はどの章を読むべきかをまとめておきます。

・第3章・6章・8章を学ぶべき人
 L物語を理解して貰えない・最後まで読んで貰えない人 
    ここの基礎をなおざりにしている可能性が高いです

・第7章・10章を学ぶべき人
   Lエンタメ的な面白さが足りていない人・読者を熱中させられていない人
 対立とパターンが物語の中に入っていないため、エンタメ的に楽しめる導   線が作品の中にない可能性が高いです。

⚡難しい点

 まず論理的に考える力や物事を整理する力、そして書いてある内容を理解するだけの経験値がない人はこの本を読むことはかなり難しいと思います。
 次に他のテクニック本に書かれていることと、この本で書かれている内容で若干ズレがあるので、他の本を読んだ時に1つ1つ丁寧に「脳が読みたくなるストーリーの書き方」だとどの章の話に該当するのかを整理しながら読まないと、理屈で整理ができないです。
 最後に、脳科学から説明をしてくれていますが書かれていない脳科学や心理の知識がないと腑に落とすことは難しいと思いました。
*付録として👇の記事から押さえておくといい背景知識をまとめてあります。よかったら読んでみてください🍀


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