見出し画像

犬とボール遊びをしていたつもりが 相手が妹だった話

最近 実家に私がいる時間が長く 犬と遊ぶことが増えた。
犬は一丁前に歳をとり初老の風格があるので こちらが調子づいて 
緩急もなく力の限りボールを投げると
「姉さん 僕いけますよ ボールだって
  永遠とりにいけますよ 本当ですって」
という得意げな表情でがんばってくれるのだが

実際 ものすごく息切れをしている。
いや、ごめんよ なんだかごめんよ。
あっちも歳をとっているのだから
昔のようにはいかないのだ。

今朝 その犬 が 私の部屋にボールをくわえてやってきた。かわいい。
部屋のドア近くに手を伸ばして投げてやると
なぜだかとっても調子良くボールをまた持ってきて 投げてくれよと 渡してくる。

半分寝ぼけた状態で
今日はかなり調子がいいねぇ なんて言いながらボールを投げ続けているうちに

投げた先の廊下から 妹の声がしてきた。
なるほど妹がみているから張り切っているんだな、かわいい。

こちらも 「ボール上手だねぇ」と褒めてみたり。
すると嬉しそうにニコニコしてこっちをみている。かわいいななんて思っていると
廊下からひとりでにボールが返ってくる…
ん…

まあ後からわかったのだが 
私が投げたボールを妹が向こう側で受け取り
それを妹も投げていたようであった。

なんともとほほな姉妹を 犬はどんな気持ちでみていたのだろうか。
私たち姉妹と犬の家での序列は拮抗している。
きっと今回の出来事で犬は序列の書き換えをしたことであろう。

写真 自前 
被写体 犬