対面型科学コミュニケーションのかたち

話者と受け手(受け方)、という切り口で対面型科学コミュニケーションを場合分けするのであれば、

  1. 1対1人

  2. 1対一グループ

  3. 1対多数(講義型)

  4. 1対多数(聴衆型)

  5. 1対多数(オンライン)

  6. 1対多グループ

私なら上のように分ける。

それぞれに向いた手法、楽しませ方、伝え方があると感じる。


1対1人

受け手の経験や知識を確かめながら話す必要がある。受け手が子どもの場合は「学校で習っているか」が経験知識の1つの目安とされることが多いが、1対1の場合はその限りではない。
受け手自身の興味関心によって経験知識は大きく左右され、学校の既習事項など当てにならないことが多い。
魚に詳しい子ども、虫に詳しい子ども、鉄道に詳しい子どもなど、想像に難くないだろう。
ただし、それらの知識はあくまで具体事例の並列であって、系統だった知識にはなっていないことが多い。魚に詳しい子どもで言えば、写真を見て種名を答えることが出来る、生息地や特徴を言うことが出来る、という所まで来ても、科や目単位の特徴、分類学的な系統などまではたどり着かない。
1対1コミュニケーションの場合は、受け手が何を、どこまで知っていて、何を知らないのかを、受け手以上に把握する力が求められる。この力はすべてのコミュニケーションの基盤になる
対話の中でそれらを把握するには、何より相手の話を聞くことが大切だ。一方的にまくし立てるのではなく、相手の反応を見て、時にはこちらから質問を投げかけて、受け手の経験知識にあわせたコミュニケーションをとりたい。


1対1グループ

受け手が家族、友達などの小グループをなしている場合。
どんなグループでも経験知識、興味関心に差があることが多い。もっとも経験知識が少ない人に合わせて話し、多い人に補足や翻訳してもらうことで、グループ同士の交流が活発になり、意欲や関心を盛り上げることができる。
受け手間のコミュニケーションを活用することは、受け手間の人間関係によっては非常に不快な思いをさせかねない。十分な敬意をもっておこなうべきである


とりあえずここまで。


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