対面型コミュニケーション(続き)

1対多数(講義型)

1対多数のなかでも、受け手の入れ替わりのない方式。
事前の準備が非常に大事。時間にもよるが、伝えたいことを1つか2つに絞り、それを伝えるために手を尽くすのが良いように思う。
一方向的に話し続けるやり方もあるが、よほど強い興味をもっている(専門性の高い学会など)場合を除いては、受け手の年齢や経歴に関わらず双方向性のあるコミュニケーションを目指すべきである。何かしらのワークを取り入れるのがよいが、難しければクイズ形式にする、挙手などのリアクションを求めるなどもよい。
また、展示物の前で行うガイドなどでは、あくまで展示物が主役であり話者が目立つ必要は無い。主役である展示物に目を向けさせるため、いかに受け手の興味関心を引くことが出来るかを考える。そのためには、展示物の何が面白いのか、なぜそれが面白いのか、このさき展示物はどうなるのか、など様々な視点で展示物を捉える必要がある。


1対多数(聴衆型)

選挙演説のような、途中で入れ替わりのある形式。大きなストーリーを長時間かけて話すと、途中から聞いた受け手には当然伝わらない。基本的には短い1つの話題を複数つなげ、全体でひとつのテーマとする。先述の選挙演説であれば、具体的な施策をいくつもあげ、全体では政党や政治家本人の主義主張を伝える、といった塩梅。
生きものに落とし込めば水槽全体のテーマを伝えるために生きもの一種ずつを解説するやり方であったり。
ほかに、話者はひたすら全体の説明をし、それを受けた受け手が展示物を解釈する、というやり方もある。水槽の例であれば、生きものが身を守るための擬態について抽象的な解説をし、具体例を見るため受け手が自身で水槽を見る、といった塩梅。この場合は、受け手が自分で選択的に展示を見ているため、前者よりも印象に残りやすい反面、話者の説明によっては誤解を与える可能性もある。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?