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逃げていいよ


夏が逃げていく。

求めていた夏ではないし、
暑すぎる夏は困るけど、
朝日が登る時間は5時を過ぎた。

蝉の声は減り、大人しくなった。
物静かな秋が近づく。

おとつい、「逃げなさい」と言われた。

張り詰めていた心の臓器が、
柔らかくなった。

息をちゃんとしてない。
と思うほどに忙しさという名の
心を亡くししごとに追われていた7月。

ある一言を言われたらもう、
「自分が終わる」と言うほどに
追い込まれていたことに気づいた。

見かねた私に声を掛け、
先輩が話を聞いてくれた。

「人のせいにしなさい」

「あなたが倒れてはいけないけど、
 あなたがもしも倒れても代わりはいる」

「逃げなさい」

逃げることから逃げない。

救われた。

いままで何と闘い、争い、
自分を捨ててきたのか、わからなくなっていた

逃げないことが美徳とされ、
我慢して乗り越えることが染み付いていた。

「逃げるは恥だが役に立つ」
ドラマが流行したのは、
物語とリズム感のせいはもちろんあるけど、
「逃げる美徳」への抗いと共感のせい
かもしれない。

もともとはハンガリーのことわざで、「勝負すべきところでないところを逃げたり、退いたりするのは恥のようだが長い目で見れば得策」ということを伝えています。日本の漫画のタイトルになり、星野源さん、新垣結衣さんのドラマが大ヒットしたことで有名になりました。

“逃げるは恥だが役に立つ”からもわかるように、勝負ごとに関するこだわりが非常に強い国民性であると言えます。そして、脈々と受け継がれてきた彼らの特徴を説明するのに欠かせないのが、現代のハンガリー社会の根底にある強力な「不公平感」を理解することです。

プレジデントオンライン 2021.8.20


ハンガリーは、
「メダル獲得率」が高いそうです。

立ち向かうカッコ良さと、
逃げて勝つこと。

急いては事を仕損じる。
逃げては時を体得する。

逃げる夏休みにします。

今日もお読みいただきありがとうございます

夏が逃げ、日の出が遅まり、
朝焼けの群青への染まりが、
見やすい季節になりました。

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